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デイサービスも訪問介護も拒否、介護離職しかない…~介護体験談Eさん3

2017年3月27日

要介護認定を受けて介護保険サービスを使えるようになったE・Rさんの母親。でも、次なる問題も浮かび上がってきました。訪問入浴や在宅診療などはすんなり受けたものの、訪問介護やデイサービスは何度促しても拒否……。Eさんは精神的にも肉体的にもだんだん追い込まれていきます。

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

会社での激務に加えて、家事も自分の負担に

image001要介護認定が受けられ、介護保険サービスを使えるようになったので、私はすぐにでも訪問介護を使ってほしいと思いました。でも、母は「家に他人が入ってくるなんていやだ。家族以外のだれかに食事を作ってもらうなんて、考えられないし、そんなものは食べない」と言って聞きません。かつては几帳面で料理も掃除も完璧だった、そのプライドが許さないのです。

 

しかし、だからといって、自分で作るわけでもない。ただ口で言っているだけで、自分は何もする気がないのだから、困ってしまいます。
私は相変わらず外資系証券会社の激務に耐えながらの介護。せめてヘルパーさんに食事や掃除をやってもらえれば……。でも、母が首を縦に振りません。
「人に頼むのが嫌なら、自分でやって。そうじゃないと私がお母さんの食事を毎食作らないといけないじゃない!」。そう叫んでみても、作るわけではありません。しかたなく、私が母の食事を用意し、週末には掃除や洗濯をするようになりました。

 

世間的には私はもういい年齢、母は80歳を過ぎているのに、これまで母に全部やってもらっていたのが、間違いなのかもしれません。しかし、私が世帯主で母が主婦という関係ができあがっていたから、安心してやってもらっていたのです。母の年金はあるものの、収入は私に頼っていましたし、それが当たり前だと思っていました。しかし、そんな考えはこれからは通用しません。

 

毎日3食用意をしてでかけるのはつらい。家に引きこもって食べてばかりの母はいつの間にか80㎏になっていました。徘徊しないだけいい、という考えもありますが、ケアマネジャーさんは、「このままでは生活習慣病になりやすいし、不活性すぎますよ。デイサービスに行ってもらいましょう」と。でも母は、「いやだ」の一点張りです。
それでも、「見学に行って、準備だけでもしておきましょう」というケアマネジャーさんのすすめで、いくつかピックアップして母を見学に誘ったのですが、母は頑として受け付けません。しかたなく自分だけで見学に行きました。

 

いくつかのデイサービスを回ると、外から見て同じようでも、ずいぶん内容が違うものだと驚きました。利用者さんの人数やスタッフの人員構成は本当にまちまちです。元気のよすぎる若いスタッフが空回りしているように見えるところもあれば、中年以上の女性スタッフが流れ作業のように介護をしているところも。「ここがいい!」と思えるところを探すのは、意外に大変でした。

 

なんとか納得のいくところを探して、試しに母に行ってもらおうとしたのですが、迎えの車に乗りたがらず、押し問答。らちがあかず、お迎えの方にも悪いので無理やり車に押し込みました。そんな状態で、はじめてのデイサービスが良い結果になるわけがありません。母は、ぶぜんとして帰って来て「もう行かない!」と。本当にがっかりしました。こんなに労力ばかりかかるなら、デイサービスはあきらめよう、と自分をなだめました。

 

ドーナツひとつで大ゲンカになって退職を決意

image003そんなふうに過ごして半年。毎日の家事と仕事での激務に疲れ、昇進もあきらめ、希望を失いかけた夜、事件は起きました。お気に入りのお店で買ってきて戸棚にしまっておいたドーナツがない。2個買って母と一緒に食べようと思ったのに、2個ともないのです。

 

母に問いただしてみると、「食べたわよ」と平然と言うのです。しかも、「まずかったわ」と。さすがにキレました。今までの介護の疲れがどっと出たのです。

 

「ふざけないでよ! あれを買うのは大変だったのよ、並んで買ったのよ! それをふたつとも食べて、まずかったって何よ!」。涙が出そうになりました。私がこんなにがんばっているのに。あなたが嫌だということを全部受け入れて、がまんしているのに。せめてもの楽しみのドーナツまで取り上げてまずいって言われたら、やってられないじゃない!! 怒りは止まりません。すると、母は言い放ったのです。

 

「アホ!」

 

あまりに潔い言いっぷりに、声が出ませんでした。そう、たしかにバカよ、ドーナツごときで大騒ぎするなんて、アホ丸出しよ。そう思ったらつきものが落ちたみたいになったのです。ストレスが多すぎる仕事。お給料はいいけど、何もかも犠牲にしながら続けてきた。もういいんじゃない? 私はそろそろ50歳。そんなにキリキリ働くなんて、それこそバカみたいじゃない……。

 

「仕事を辞めよう」。そう思いました。そして、翌週には辞表を書きました。「介護に専念します」と言ったら、残念がられましたが、止める人はいませんでした。なんだかスッキリし、これでよかったのだと思えました。

 

最終回の次回は、現在の心境を語っていただきます。

 

*写真はイメージです。

 

<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

プロフィール

E・Rさん(女性 50歳)翻訳・通訳者
神奈川県在住。86歳の母と二人暮らし。かつては外資系証券会社で激務をこなしていた。80歳を過ぎて母に物忘れや歩行不良、失禁の症状が出て検査をしたところ、正常圧水頭症(認知症・歩行障害・尿失禁が主な症状と言われている)が発覚。治療が難しいことがわかり、断念してそのまま様子をみることに。デイサービスも訪問介護もいやがる母に手を焼く。仕事を続けていくことも難しく、退職して自宅中心に翻訳と通訳の仕事に切り替える。訪問入浴、訪問リハビリテーション、在宅診療を受け、ときどきショートステイを利用する形で自宅介護を続けて5年になる。

 

介護体験談はこちらの記事も参考に

私が思う「良い老人ホーム」より
●デザイナー・東海大学講師/山崎 正人さん
●モデル・タレント・ビーズ手芸家/秋川 リサさん
●フリーアナウンサー/町 亞聖さん
●エッセイスト・ライター/岡崎 杏里さん
●フリーアナウンサー/岩佐 まりさん
●映画監督/関口 祐加さん
●漫画家/岡野 雄一(ぺコロス)さん

 
さまざまな介護体験を語っていただいています
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→ 介護体験談<義理の親の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<妻・夫の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<祖父母の介護 編> 一覧
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