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音信不通の兄がやってきて、衰えた父親と壮絶な対決~介護体験談Wさん3

2016年11月7日

認知症が進んだ母親を軟禁状態にする父親。それは、介護保険サービスを入れることで、かなり改善されました。しかし、次なる問題は、家の経済状態、そして父親も認知症の疑いが出てきたこと――。母の預金通帳まで握り、だれにもお金を渡さない父親をどうするか悩むW・Eさん。この問題を解決したのは、長年音信不通だった兄でした。

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

父に対して兄が震えながら抗議する

image001お金のことが心配になり始めたのは、ごく最近。父が急速に衰えてきたからでした。母が認知症になってからというもの、母の通帳も含め、すべてのお金を取り仕切っていた父自身に、認知症の傾向が出てきたのです。お金を落としたり、銀行でうまくお金を下ろせなかったり、横で見ていてもヒヤヒヤすることが増えてきました。

 

父は若い頃から競馬が好きで、馬に対しては研究熱心でした。あらゆる情報を集め、データを見ながら賭けていました。それがどうもうまくできなくなり、あてずっぽうで賭けるようになったのも心配でした。

 

母と離れたくないから、競馬場には行かず、電話の数字をプッシュして買う方式で馬券を買っていました。これは問題だと思うようになりました。無駄で間違った投資で家のお金がなくなっていくなんて。この家はどうなる? 不安でたまりませんでした。

 

父母と同居を始めてから7年目、今から3年前に、ずっと飼っていた犬が他界したのをきっかけに、私は実家のすぐ隣のアパートに暮らすようになりました。夜中まで暴言を吐き、母を殴る父を抑え、なだめる生活にほとほと疲れたのです。何度も夜中に起こされて、眠い目をこすりながらフルタイムの仕事に行くことに、限界を感じていました。当時、私は54歳。体力もどんどんなくなっていきます。定年まで働くためにも、別居して、夜ぐっすり眠らないことには無理でした。

 

だから、父が馬券を買う場面に直面することは少なくなっていました。それだけに、ますます不安です。でも、少しでもお金のことを持ち出そうとすると、烈火のごとく怒る。父も86歳です。衰えても当然の年です。それなのに、気ばかりは元気で、相変わらず母には暴力をふるい、周囲の人たちにも暴言を吐く。だんだん助けてくれる人もいなくなります。

 

ときどき連絡を取ってくれる兄も、親身になってくれました。というか、父だっていつ亡くなるかわからない年齢です。そのときに借金があったら、私たちの身にも降りかかる。ただ右往左往するだけの私に任せておくわけにいかない、と思ってくれたのでしょう。

 

激しい口論の末、ようやく父は兄に通帳を渡した

image003夏のある日、兄は兄嫁と一緒に実家にやってきました。幼い頃、激しい折檻を受け、新潟の母の実家に追いやられた恨みがある兄は、父が大嫌いです。ずっと父に接しないで生きてきました。私には、「悪いね、このお礼は絶対にするから」と言い続けてきましたが、父と話すこともいや、同じ空間で息を吸うことさえいやだという兄。よく家にまでやってきたと思います。

 

来るなり、「母は無事なのか?」と聞き、ふてくされる父に対して一喝しました。「もう暴君であることを許さない。競馬で家の金を浪費することも許さない。通帳は俺が管理する」。

 

父は怒り狂いました。見たこともない激しい口論に、私は取り入ることもできず立ち尽くします。兄は肩を震わせ、「俺はおまえの犠牲になってきた。母も妹もだ。家族の人生を返せ!!」と言い放ち、積年の思いを父にぶつけました。その兄につかみかかろうとする父。私は、兄が父を殺してしまうのではないかと思いハラハラしました。

 

が、兄は本当によくがまんしました。怒りのままにふるまうかと思えば、指で父のおでこのあたりをちょんとはじくぐらいでした。しかし、衰えた父は、その小さな衝撃でさえ受け止められず、よろよろと倒れました。

 

結局、兄はお金を適切に管理すべく、通帳を手に帰っていきました。調べてみたら、父の預金は競馬にほとんどつぎ込んでいてゼロ。母の預金からも3000万円も引き出されたいたといいます。このままでは本当に破産するところでした。

 

父は泣いていましたが、私に言わせれば自業自得です。兄によって、要介護認定調査も受けさせられ、今、結果を待っているところ。私の予想では、要介護認定で要介護1か2がつきそうな感じです。

 

父に支配され続けた母の人生も、ようやく好転し始めました。

 

次回は仕事と介護を両立するWさんの「今」をお伝えします。

 

*写真はイメージです。

 

<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

プロフィール

W・Eさん(女性 57歳)事務職員
埼玉県在住。実家を出て嫁ぎ、25年たって母の認知症が発覚。独身だったため、実家に戻り、10年前から母親の介護をする。暴君だが母親を溺愛する父とともに3人暮らしが始まる。母親は3年前から歩行や排せつができなくなり、認定を初めて受けたときから要介護5に。フルタイムの仕事に出ている昼間は訪問へルパーを頼み、朝と夜はWさんが担当する。現在、母親は81歳、父親は86歳。最近、父も認知症と思われる行動が出てきた。現在は実家のすぐ横のアパートの一室でひとり暮らし。離婚する前の夫との間に、35歳、31歳の息子がいる。

 

介護体験談はこちらの記事も参考に

私が思う「良い老人ホーム」より
●デザイナー・東海大学講師/山崎 正人さん
●モデル・タレント・ビーズ手芸家/秋川 リサさん
●フリーアナウンサー/町 亞聖さん
●エッセイスト・ライター/岡崎杏里さん
●フリーアナウンサー/岩佐 まりさん
●映画監督/関口 祐加さん
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さまざまな介護体験を語っていただいています
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→ 介護体験談<義理の親の介護 編> 一覧
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→ 介護体験談<祖父母の介護 編> 一覧
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