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「一緒にいて幸せ」と認知症の妻。自分も腹が据わった~介護体験談Tさん4

2016年1月11日

妻が認知症を発症してから5年。当初は困惑するばかりだったT・Uさんも、少しずつ妻の病状を認められるようになりました。妻80歳、Tさん75歳になった今、妻の病状はすすみ、Tさんの体力も落ちていますが、それでも周囲に助けられ、穏やかな夫婦関係が築けています。飲食関連の仕事もまだ続けているTさんは、介護だけに終わらず、この先の仕事人生に展望も持っています。もしかしたら、今が一番、ふたりにとって幸せな時期なのかもしれません。

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

都営住宅に転居。環境は大きく変わったが……

4_1かつてレストラン経営をしていた頃は、大きなマンションに住んでいました。けれど、店をたたむことになってからは、少しずつ小さな住まいに引っ越すことになりました。そして、私も75歳になり、収入も限られているので、都営住宅に申し込むことにしました。そして、これまで住んでいた山の手の地区を離れて、下町に引っ越すことになったのです。

 

転居は、認知症にとってはよくないことだ、と言われました。ただでさえ、日常生活の中で忘れてしまうことが多いので、環境が変わると混乱するというのです。しかし、いつまでも高い家賃を払うわけにはいきません。たまたま当選した都営住宅は、以前の住まいから30分以上地下鉄に乗った場所にあります。私も妻も初めての土地。少し不安もありましたが、背に腹は代えられないという思いでした。

 

しかし、以前のケアマネジャーさんが、よくしてくれました。新しい場所でも頼りになるケアマネジャーさんをみつけてくれ、その人が転居先のデイサービスも探してくれました。だから、転居してすぐに、以前と同じようにデイサービスに週3回、通えるようになりました。転居先の介護サービスなども、きめ細かく教えてくれます。

 

新しい都営住宅は以前とは間取りが変わり、トイレの位置も変わりましたが、妻は意外にすぐに対応し、困ることはありませんでした。下町といっても、周囲には緑が多く、散歩ができる場所が多いのです。以前より足元がおぼつかなくなっている妻ですが、ケアマネジャーさんからは「無理のない範囲で外出を楽しんでください」と言われています。そこで、毎日の散歩を心がけています。また、日々の食事のための買い物にも、毎日出るようにしています。スーパーで「今日は何を食べようか、どんな食材を買おうか」とふたりで相談しながら買い物をしています。

 

買い物は、認知症の人の訓練にもとてもいいそうです。献立を立てたり、食材を選んだり、レジでお金を払ったりと、脳への刺激が多いですからね。これまでは、キッチンが狭かったので、僕がひとりで料理をしていましたが、今はスペースが広いので、ふたりで並んで調理することもできます。妻は、料理は面倒なのかもしれませんが、これも訓練だと思って、少しずつやってもらっています。

 

妻はおおむね、落ち着いて生活をしています。ただ、僕が前立腺ガンになったことは知っていますから、妻にとって、今一番の恐怖は、僕が先に死ぬことのようです。ときどき思い出したように、「先に死なないで」と言います。「死んだらどうしよう、生きていけない」と、涙声になることもあります。こればっかりは運命なのでしょうがないですが、妻のためにも、自分のためにも、元気で生きていかねば、と思っています。

 

ごく最近の認定調査で要介護2に

4_2こちらに来てから、少し病状がすすんだようで、ケアマネジャーさんから「改めて要介護認定調査を受けましょう」と言われました。ごく最近受けたところ、要介護1から2にすすんでいました。妄想は減りましたが、記憶などは少しずつ衰えているんですね。これから先、もっとすすむでしょう。足腰も弱っているので、いくら散歩をがんばっても、あまり歩けなくなる日も近いのかもしれません。いろいろ考えすぎると、暗い気持になってしまいます。

 

しかし、先々のことを考えすぎてもしかたがありません。なるようにしかならないし、もし病状がもっと進んでも、僕が介護するぞ、と腹が据わりました。若い頃から、浮気をしたり、外に子どもを作ったり、ずいぶん妻を泣かせてきました。これからは、少し罪滅ぼしをしないといけないでしょう。

 

それに、「認知症家族の会」の仲間もいます。転居はしましたが、家族会の会場には、地下鉄1本で行けます。毎月3回ほどの会は、妻にとって、一番行きたい場所ですから、できるだけ出席するようにしています。行けばみなさん、あたたかく迎えてくれ、話もはずみます。認知症の勉強もできますし、悩みの相談もできます。そして、何より、お茶を飲みながらのおしゃべりも楽しい。妻は会に出席したあとはとても機嫌が良くいきいきとするので、連れていく甲斐があります。

 

妻は、機嫌のいい時には、「一緒にいて幸せ」と言います。この言葉を聞くと、介護をする大変さも吹き飛びますね。いつまでも幸せと感じさせてやりたいな、と思います。

 

ただ、僕は介護だけの人生で終わるつもりはありません。もともと、商売は大好きですし、飲食業も好きです。またこの仕事で金もうけをしたい。へこたれず、夢を持って生きていきたいと思っています。

 

*写真はイメージです。

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

プロフィール

T・Uさん(男性 75歳)飲食業
東京都在住。70歳のときに5歳年上の妻が認知症に。妻の行動に驚きながらも介護の知識が乏しく、要介護認定を受けたのは1年後。その時点で要介護1だった。妻の行動に驚きながらも策を講じることができず、悩んでいたところ、認知症の家族会に出会い、救われた思いに。遊び好きな性格だが、今はできるだけ妻のそばにいて、いい思い出を作ってあげたいと思っている。3か月前に都営住宅に転居し、転居先の自治体のケアマネジャーにアドバイスを受け、週に3日、妻をデイサービスに通わせる。

 

介護体験談はこちらの記事も参考に

私が思う「良い老人ホーム」より
●デザイナー・東海大学講師/山崎 正人さん
●モデル・タレント・ビーズ手芸家/秋川 リサさん
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さまざまな介護体験を語っていただいています
→ 介護体験談<親の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<義理の親の介護 編> 一覧
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→ 介護体験談<祖父母の介護 編> 一覧
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