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嫉妬妄想で夫婦は破綻寸前。でも、状況が劇的に好転!~介護体験談Tさん3

2016年1月4日

若い頃は博打も女性遊びもしていたというT・Uさん。認知症になった妻は、かつての苦い記憶がしっかりと残っていて、それが妄想に結び付いていきます。いまだにTさんが浮気をしていると信じ込み、泣いたりわめいたり。こうなるとふたりの関係もどんどん悪化……。それを救ったのは、紹介された認知症家族の会でした。

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

夜中に愛人が掃除をしに来る!?

3_1タンスの整理をしてはモノやお金をなくすのは困りました。が、もっと困ったことがありました。それは、妻の幻覚や妄想です。それは、主に僕に向けられたものでした。

 

妻は、本来頭の回転がすごく早くて、普段の会話の中でも、冗談やたとえ話を交えながら、面白い話をします。音楽や美術、大衆芸能や文学などにも詳しくて、ただ話をしている分には、「認知症だなんて考えられない。むしろ、ふつうの人よりも知的で聡明な感じがする」とよく言われます。

 

ところが、調子の悪い日は、ずっと黙っています。そして、僕が妻の目の前からいなくなると、急に機嫌が悪くなり、「また女のところに行ってたんでしょう」などと言います。僕は70歳を過ぎていますし、前立腺がんにもなっている。もし、浮気をしようとしたってできない状態ですが、若い頃のヤンチャな行動が胸に焼き付いているのでしょうね。「そんなこと、あるわけないじゃないか」と言ってもきかず、気持ちがみるみる沈んでいくのです。
そして、泣いたり、わめいたり。どうなだめてもおさまらないことがよくあります。

 

また、料理も掃除も洗濯も、もう妻ひとりではできなくなっています。僕が家事を手伝っているのですが、妻がやっていないのに、部屋が片付いていると、「夜中に女が来て家を片付けて行った」と言うのです。

 

「そうじゃない、僕が昨日の夜に掃除をしたんだ」と言っても聞きません。「女が料理も洗濯もして行った。自分が奥さんだと思ってて、私を追い出しにかかってる」と言い続けます。最初はなだめていた私も、何度も何度も言われるので腹が立って、最後は口論になってしまう。すると、さめざめと泣いて、「私が年上だから、若い女に走るんだ。もう帰ってこないんでしょう」と。

 

実は、実際、僕は外に女性を作ったことがあります。そして、その人との間に娘をもうけたんですよね。その娘は今21歳です。そんな記憶と、今の状態とがゴチャゴチャになっているのかもしれません。妻が悪いわけではないと思うのです。でも、言い出したら手が付けられなくなって、ひとりで受け止めていると、こっちまでおかしくなりそうでした。

 

「認知症家族の会」が妻を変え、夫婦関係も好転させた

3_2とにかく、ふたりでずっといると、煮詰まってしまう。生活保護だって早く打ち切って自立したい。私は、早々に働くことにしました。妻と少しは距離を置きたい気持ちもありました。そこで、築地での食材の仕入れの仕事を始めたのです。ケアマネジャーさんのはからいで、妻は週に3日、デイサービスに通うことになったので、その間に働くことにしました。仕事は順調ですし、友達の援助もあって、生活保護はすぐに打ち切ることができました。

 

また、ケアマネジャーさんは僕が妻を持て余しているのを知って、「認知症家族の会」を紹介してくれました。家族会は、認知症の症状で困っている家族が、お互いの気持ちを言い合って慰め合ったり、対策を共有できる場。だからぜひ行くといい、と言われました。最初に紹介された家族会は自分の肌に合いませんでしたが、そこで知り合った方に、別の家族会を紹介されて行ってみると、すごくよかったのです。

 

そこは、家族だけが集うのではなくて、認知症になっている本人もいっしょに行けるカフェ形式の会です。妻を置いてでかけるわけにもいかない我が家にとって、連れていけるのはありがたいことでした。妻も、同じような境遇の人たちと集うので、緊張せずにすむのか、喜んで参加しています。お茶を飲みながら、レストラン経営時代の話を、よくしていました。僕にとっても彼女にとっても、あのころが一番華やかで楽しかった時期です。思い出しては、楽しい気分になりました。周囲の人達も僕らの話をよく聞いてくれるので、うれしくなります。妻にも笑顔が戻ってきました。

 

こうして人と会っていると、妻は以前のようにシャキッとします。家族会の人たちにも、「奥様、本当に認知症なの? 間違いなんじゃない?」なんて言われるものだから、よけいにしっかりするんですね。この家族会に出かける日は、おしゃれにも身が入ります。ふだん出かけるときは、僕が妻の髪を整え、洋服も選びます。でも家族会の日の妻は、自分から洋服を選び、いそいそとしたくをします。妻がいきいきとしている様子を見ると、ホッとします。

 

また、その家族会は認知症に関する勉強会を開催していて、認知症に対する知識を授けてくれます。集まった日はみんなでお茶を飲んだり、お酒を飲んだり。ざっくばらんで楽しい人たちばかりです。年に1、2回は旅行にも行くので、ますます親しくなります。私は料理の腕を見込まれて、飲み会の食事担当になることが多いですね。みなさんが「おいしい、Tさんの料理は天下一品だ」と言ってくれるので、とてもうれしいです。妻も私も、いい居場所をみつけたな、と思います。

 

この家族会は僕らにとって救いの神みたいなものです。認知症の家族とふたりだけで過ごすのは、本当によくない。ケンカしてののしり合い、言わなくてもいいことを言ってしまう。そのことが、お互いを苦しめます。でも、ここに来れば、大勢の人と談笑し、気分転換ができるから、ケンカがずいぶん減りました。また、いつの間にか、妻の妄想もなくなっていきました。

 

最終回の次回は、Tさんが今後の夫婦の在り方について語ります。

 

*写真はイメージです。

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

プロフィール

T・Uさん(男性 75歳)飲食業
東京都在住。70歳のときに5歳年上の妻が認知症に。妻の行動に驚きながらも介護の知識が乏しく、要介護認定を受けたのは1年後。その時点で要介護1だった。妻の行動に驚きながらも策を講じることができず、悩んでいたところ、認知症の家族会に出会い、救われた思いに。遊び好きな性格だが、今はできるだけ妻のそばにいて、いい思い出を作ってあげたいと思っている。3か月前に都営住宅に転居し、転居先の自治体のケアマネジャーにアドバイスを受け、週に3日、妻をデイサービスに通わせる。

 

介護体験談はこちらの記事も参考に

私が思う「良い老人ホーム」より
●デザイナー・東海大学講師/山崎 正人さん
●モデル・タレント・ビーズ手芸家/秋川 リサさん
●フリーアナウンサー/町 亞聖さん
●エッセイスト・ライター/岡崎杏里さん
●フリーアナウンサー/岩佐 まりさん
●映画監督/関口 祐加さん
●漫画家/岡 野雄一(ぺコロス)さん

 
さまざまな介護体験を語っていただいています
→ 介護体験談<親の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<義理の親の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<妻・夫の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<祖父母の介護 編> 一覧
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