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機転を利かせ、義母のお金の紛失や徘徊に対応~介護体験談 Hさん 3

2015年4月27日

数百万円の紛失、押し入れのかき回し、徘徊……。認知症の義母が起こす、いわゆる「困った」言動を数々体験してきたH・Sさん。しかし、Hさんは悲嘆にくれたり、義母を叱ったりすることはありませんでした。見事な機転の利かせ方で、その場を和ませ、義母を納得させる。いったいどんな接し方をしたのでしょうか。

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

義母のお金は息子に管理してもらう

3_1認知症の義母は、症状がすすむと、驚くようなことをし始めました。

 

あれは8年ぐらい前だったでしょうか、銀行から電話がありました。「お義母さんがこちらに見えて、『通帳にお金がない』とおっしゃるのです」。

 

義母は、郵便局と銀行、ふたつの口座を持っていました。若い頃から貯めてきた大事なお金を分散していたのですが、自分で郵便局に行ってはお金を下ろし、それを預け替えたかと思うと家に持って帰ったりしていたようで、その途中で紛失するなど、もうわけがわからなくなっていたようでした。気づくと、通帳からはあるべきお金が200万も300万も失われている……。そのことが、銀行からの電話で、ようやく発覚したのです。

 

私は驚いて義母の通帳を取り上げようとしました。けれど、義母に拒否されてしまいました。私に大事な虎の子を盗られると思うのでしょう。ずっと長く暮らし、一度もケンカをしたことがなくても、お金のことになると、義母は私を信用しないのだな、と、ショックでした。

 

しかし、私は元来明るくて、メゲない性格なんですね。困ったときには、すぐに市役所の介護福祉課に飛んでいきました。どう対処したらいいか、解決方法はあるのか、相談しに行くのです。自分に知恵が足りなければ、人に聞けばいい。悩んでいるより、行動だ!と。

 

すると、「嫁姑の関係ではよくあること」だとわかりました。そして、それなら私ではなくて、夫か息子に管理してもらえばいいのだと、思い直しました。夫は義母の身体介護をほとんどすべて担ってくれていましたし、お金の管理はふだんあまりしてこなかった人です。息子の方が適任に感じられました。ここは“かわいい孫”に登場してもらい、義母の心をなごませよう。そんな作戦に出ました。次男もまた、上手にもちかけてくれ、義母はすんなりと、次男に通帳と印鑑を渡しました。これで義母のお金は守られると思い、本当にホッとしました。

 

困ったときには、発想を変えることが大切だと思うのです。タンスからいろいろなものを出してはなくしてしまうようになったときは、たしかに困りましたが、困って怒鳴っても、義母が変わるわけではありません。

 

そこで、押し入れの下の段を義母の「収納スペース」として明け渡しました。「お義母さん、ここに大きな段ボールを入れておくから、大事なものはみーんなしまってね」と。自分のスペースを得たことがうれしかったのか、義母はさまざまなものを持ってきては、この段ボールに入れました。だから、ものがなくなれば、段ボールの中を探せば、たいてい出てきました。

 

子どもがおもちゃ箱の出し入れを楽しむように、いそいそとものをしまう義母。その姿はほほえましくて、怒る気にはなれませんでした。

 

義母が帰りたい家は、生まれ故郷の家

3_2さらに認知症が進んでくると、だんだん記憶は幼少時代のことが中心になり、「自宅」というものも、子供の頃に暮らした「家」になるのですね。

 

デイサービスやショートステイから帰ってきても、「ここは私の家ではない」と言うのです。
義母の実家は、千葉の鴨川。
そこが、自分の家だと言い張り、「家に帰る」と言ってききません。

 

そこで、「じゃあ、鴨川に帰りましょう、道案内してね」と言いながら外に出ます。そして、家のまわりを3周ほどして、帰ってくるのです。

 

「きっとお兄さんがそろそろ迎えにきますよ。それまでここでお茶を飲んで待っていてくださいね。せっかく来てくれたのだから、夕飯も食べていってくれるとうれしいわ」と言うと、それじゃ、お茶を飲みましょう、そこまで言うなら夕飯も食べましょう、となって、そのうち眠くなって布団に入ります。

 

無理に言い聞かせたり、反対したりしないほうが、心が静まります。私はこのやり方で、義母に接してきました。朝方、犬を連れて出かけて帰り道がわからなくなってしまったときも、あわてて探しましたが、県道の手前で見つけたときに、「何やってるの!」などと言うことはしませんでした。「さあ、そろそろ戻りましょうか」と声をかけ、家にもどったら、足湯をして冷えを取りました。

 

毎日、元気で機嫌よく暮らしてくれれば、それでいい。むしろ、人にはできない体験をさせてくれた義母に感謝してるのよ、とよく話します。「本当にHさんは明るいねぇ」と、また、周囲の人に言われますが、まあ、深く考えすぎないほうが、うまくいくんですよね。

 

次回の最終回は、いよいよお義母さんが特別養護老人ホームに入るいきさつに迫ります。

 

*写真はイメージです。

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

プロフィール

H・Sさん(女性 64歳)主婦
埼玉県在住。長男、夫(69歳)と3人暮らし。ほかに別居の次男がいる。
結婚と同時に義父母と同居し、義母に子育てをサポートしてもらいながらタクシードライバーなどとして仕事を続けるが、13年前に義母が認知症に。義父もその後認知症や大腿骨骨折などで介護が必要となり、要介護4で特別養護老人ホームに入居、5年前に他界する。残された義母の介護をするために仕事を辞め、専業主婦に。要介護5となった義母は2014年暮れに特別養護老人ホームに入居。

 

介護体験談はこちらの記事も参考に

私が思う「良い老人ホーム」より
●デザイナー・東海大学講師/山崎 正人さん
●モデル・タレント・ビーズ手芸家/秋川 リサさん
●フリーアナウンサー/町 亞聖さん
●エッセイスト・ライター/岡崎杏里さん
●フリーアナウンサー/岩佐 まりさん
●映画監督/関口 祐加さん
●漫画家/岡 野雄一(ぺコロス)さん

 
さまざまな介護体験を語っていただいています
→ 介護体験談<親の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<義理の親の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<妻・夫の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<祖父母の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<その他の介護 編> 一覧

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