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連載スタート!認知症★ドタバタ介護日記

W認知症・じーちゃんばーちゃんと暮らす、ゆず子の介護奮闘記!

【最終回】ゆずこ家の介護はまだまだ続く!~漫画★孫娘のガチンコ介護

7月25日

【最終回】ゆずこ家の介護はまだまだ続く!~漫画★孫娘のガチンコ介護

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「93引く7」の引き算ができなくなった妻~介護体験談 Tさん 1

2014年9月29日

介護の体験を、赤裸々に語っていただく連載、今回からは、奥様が認知症になり、ひとりで介護した体験を、ご主人に語っていただきます。現在、ご主人のT・Tさんは74歳。12年間にわたる介護の日々はあたたかい愛情に包まれています。Tさんのお話を聞くにつけ、「愛情ある介護」について、考えさせられます。

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

いつもの仕事をしているのに妻の様子がおかしい……

1_1「お宅の夫婦は仲がいいね」と、よく言われます。41年前、私が33歳、妻が31歳のときに結婚して以来、本当にいっしょにいる時間が長かったですからね。父の事業を受け継いで、リサイクル品を回収する仕事をしていて、自営業なものですから、家にいる時間も、会社員の方よりも長いんですよ。朝から回収のためにトラックで回るんですが、合間、合間に家に戻って、昼ご飯をいっしょに食べたりね。

 

仕事場が公園の近くにあるときは、妻や3人の息子たちを車に乗せて公園で降ろして遊ばせて、その間に仕事をして、また公園まで迎えに行って家に戻る、なんていうこともやっていました。

 

子供が小学生になる頃からは、学校に行っている間に妻に仕事を手伝ってもらうようになりました。だから、ほとんどふたりいっしょに過ごしていたんですね。子供たちが成人し、それぞれ仕事を持つようになってからは、仕事も生活も、ほぼ24時間いっしょでした。
そんな生活を続け、妻が60歳になった年のことです。

 

ある日、おや、と思ったんです。いつも、私が車に品物を載せている間に、妻に伝票処理や支払いをしてもらい、次の回収場所へと走るのですが、妻の手には伝票がないんです。「伝票は?」と聞くと、黙っている。おかしいな、と思って妻のポケットを探ると、クシャクシャになった伝票が入っていました。
こんなこと、よくある「うっかり」なだけかもしれないですよね。知識がなければ、笑い飛ばしておしまいだったかもしれません。ただ、町内会に認知症の方がいて、「ああ、認知症ってこういう症状なのか」と少し知っていたこともあって、もしかしたらうちの妻も? と思ったんです。

 

まずは、子供たちにも言わずに、妻をかかりつけの内科に連れてきました。かかりつけだから、抵抗なく診療を受けてくれたのですが、簡単な認知症の検査をしたら、結果がよくなかった。計算問題でも、100引く7はできるのですが、93引く7ができません。紹介され大学病院でMRIの検査をするようにと言われて行ったのですが、今度は不穏な空気を感じたのか、検査室で暴れて、技師の人から「今日は無理です」と言われて帰されました。日を改め、なんとかなだめて検査したところ、心配したとおり、やはりアルツハイマー型の認知症でした。

 

もちろん、ショックはありましたよ。いっしょに暮らして来た妻ですからね。でも、多少やることはおかしいけれど、本人はすこぶる元気なのです。
同居する3人の息子たちにも言ってみましたが、3人とも、「あ、そう」ぐらいに自然に受け止めてくれてね。それなら、いつまでもガッカリしたり嘆いたりしていることはない、私が支えてやれば、これまでどおり、家族で生活できる、という自信もわきました。

 

妻任せだった家事は、私がやるしかない。仕事を引退

1_2意識して妻を見てみると、やはり家事もうまくできなくなってきていたんですね。これが一番困りました。これまで、家事は全部、妻任せで、私は料理なんかしたことがなかった。息子たちは仕事が忙しく、帰宅も遅いので、手伝うこともままならない。しかし、食べないわけにはいきません。以来、妻と肩を並べて調理をしたり、洗濯や掃除をしたりする日々になりました。

 

認知症の症状として、「集中力がなくなる」というのがありますからね。ジャガイモをひとつむいたら放り出してしまう。「もうむいてくれないの?」と言っても、やっぱりむいてくれません。しかたなく、自分で全部むくわけですよ。でも、そんな繰り返しで2カ月たったら、ひととおりの料理ができるようになりました。人間、やればできるようになるものです(笑)。

 

妻は徐々に症状がすすんでいきました。私は長男に相談をし、事業を長男に任せ、妻の介護に専念することを考えはじめました。

 

次回はデイサービスに通うようになった頃の介護の様子をお伝えします。

 

*本文中の写真はイメージです。

 

*この体験談の1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

プロフィール

T・Tさん(男性 74歳)自営業
3人の息子さんとともに5人家族で暮らすうち、T・Tさんが62歳、奥様が60歳のときに、奥様が認知症を発症。デイサービスとショートステイだけを使って11年間、だれにも手伝ってもらわず、ひとりで介護を続けた。いつもふたりで寄り添い、旅行や買い物にもふたりででかけていた。歩行が困難になり、車椅子になってから2年、申し込んでいた特別養護老人ホームのあきが出て、10カ月前に入所。現在は毎夕、食事時間に訪問、仲のいい夫婦としてホームでも有名。

 

介護体験談はこちらの記事も参考に

私が思う「良い老人ホーム」より
●デザイナー・東海大学講師/山崎 正人さん
●モデル・タレント・ビーズ手芸家/秋川 リサさん
●フリーアナウンサー/町 亞聖さん
●エッセイスト・ライター/岡崎杏里さん
●フリーアナウンサー/岩佐 まりさん
●映画監督/関口 祐加さん
●漫画家/岡 野雄一(ぺコロス)さん

 
さまざまな介護体験を語っていただいています
→ 介護体験談<親の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<義理の親の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<妻・夫の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<祖父母の介護 編> 一覧
→ 介護体験談<その他の介護 編> 一覧

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