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大声を上げない 認知症の人が過ごしやすい環境を~デザイナー・山崎さん2

2017年2月28日

母親の認知症介護をきっかけに「介護環境」の研究を始め、「認知症とデザイン」の関連性や効果を実証し、分析する山崎正人さん。「介護環境」のデザインには3つの分野があるとのこと。その内容を教えてもらうとともに、今回は「言葉のデザイン」の大切さについて主に語っていただきます。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

○●○ プロフィール ○●○
山崎 正人(やまざき・まさと)さん デザイナー・東海大学講師
image001スタジオ代(ダイ)代表。東海大学教養学部芸術学科デザイン学課程非常勤講師、健康科学部社会福祉学科、東海大学医療技術短期大学(看護)の兼担講師。1990年スタジオ代設立、韓国家電メーカー嘱託(日韓のライフスタイル研究)、音響機器、医療機器などのデザインを行う。1997年、母親が認知症になったのをきっかけに介護者となり、受診先の主治医の助言により、「認知症における在宅介護環境の研究」など、認知症とデザインの関連性について研究を始める。介護歴は12.7年。また、5年前から認知症高齢者グループホームの非常勤職員として勤務する。

 

語尾を上げる、大声を出すことは認知症にマイナス

――デザインによって「介護環境」を整えるというのは、どんなことなのでしょうか?

image003大きく分けて3つあります。
まず、「場のデザイン」ですね。建築や設計、器具や設備のプロダクトデザインです。これらが認知症の方に使いやすいものであれば、スムーズに生活できます。

 

次に「ビジュアルコミュニケーションデザイン」です。第1回でお話ししたように、記憶障害で何度も同じ質問をするような場合には、「今日は出かけません、家にいます」というような大きく書いたメモや表示物を見せる、というようなことです。言葉だけではなく、わかりやすい記号や矢印、写真などを併用することもあります。可視化できるものがあると、判断力の低下や何かを思い出すのに時間を要する時には、説得するよりもパッと理解してもらえます。

 

そして、3つ目は「言葉のデザイン」です。例えば、認知症の方の残存能力を見極め自立を支援するときに、どんな言葉をかけるかで、その方の行動が変わってきます。もしも、適切なコミュニケーションをしないと、支えるのではなく不穏を出現させてしてしまうことがあます。言葉をどう選択し、理解できるように組み立てていくか、とても重要なことです。

 

認知症の方は、理解力が衰えても、感性の部分は研ぎ澄まされていることが多いです。「またですか!?」や「〜しちゃったの!?」というように、語尾を上げて非難するような言葉を発すると萎縮したり恐怖感や不快感を覚えます。すぐ忘れてしまうから大丈夫ではなく、この繰り返しでなじみの関係ができず、結果として大声で指示をするようになってしまうのです。

 

無意味に大声を上げるのも不適切なケアです。よく、老人ホームなどで認知症の方に対し、「立たないで!」「やめて!」と大声を出して阻止する人がいます。すると、ご本人が委縮するだけでなく、それを聞いている周囲の認知症の方々も怒られているような気持ちになってしまいます。

 

いたたまれなくなって、逃げ出してしまいたいと思う人もいます。そういう方がたまたま玄関のほうに向かってくと、「どこ行くの!?」と、また大きな声で制止される。職員の日誌には「徘徊」などと書かれているかもしれません。しかし、そんな行動を引き起こすのも、職員の声のかけ方に原因がある場合も考えられるということです。良い環境とは、場所やモノの整備だけではなく、職員も環境をつくる要素であるということです。

 

声かけ次第で、スムーズに入浴できることがある

――老人ホームでは、よくトイレや入浴の拒絶があります。それは介護をしているご家庭でもあり得ることですが、山崎さんはどんな工夫をしているのですか?

「今日は特別なお風呂」「入浴券がある」それなら入浴したい、という心理をくすぐる工夫も

「今日は特別なお風呂」「入浴券がある」それなら入浴したい、という心理をくすぐる工夫も

私は認知症高齢者グループホームでも非常勤職員として勤務しています。私が声かけをすると、いつもは入浴を拒否する方も、すんなりとお風呂に向かうことが多く、「先生はどうやってそそのかしているの?」などと言われることがありますが、そそのかすようなことはしていません。

 

たとえば、ウトウトしているところにいきなり声をかけて、「〇〇さん、お風呂に行きますよ」などと言っても、何を言われているのかわからず、腕を引かれて振り払うことだってあります。それを無理やり連れて行こうとして、利用者さんが大声を出して暴れる、というようなことがありますが、これは「暴れる」のではなくて、職員の不適切な言葉がけや対応に抗議をしているわけです。これは、普通のご家庭でもいえることですよね。

 

いきなり声をかけるのではなくて、「私はあなたに声かけをしますよ」というアクションをまずしてからのほうがよいと思っています。視線の先でにこやかに手を振り、ほかの用事をすませて、その利用者さんの目線に合わせて近づき、「そろそろお風呂の時間ですね」などと声をかける。気持ちの準備ができているので、受け入れやすくなります。

 

このときに、ビジュアルコミュニケーションデザインのツールを使うこともあります。
お風呂に入る順番を1,2,3番目とメモに書き、そのうち、2番目にはほかの方の名前が書いてあります。そのメモを見せながら、「〇〇さん、お風呂なんですけれど、2番目に入りたい方はもう決まっています。何番目に入りたいですか?」と聞くんですね。すると、たいていの方は、3番より1番だ、と思って「1番!」と言ってくださいます。これが入浴していただく秘訣です(笑)。

 

ケアって、デザイナーよりもクリエイティブだと思います。その人に合わせた、瞬間瞬間の言葉がけや行動で、その人の持てる力を引き出す。先回りして不安を軽減するなど、それがカチッとはまったときは、物作り同様に楽しいですよ。または、達成感がありますよね。

 

しかし、ただ言葉だけを真似ても、うまくいきません。日頃から利用者さんとなじみの関係ができているかどうかが、大切なのです。

 

落ち着いて、認知症の方の気持ちが前に向くのを待つことが、何よりも大事です。認知症の介護は辛抱が必要。時間がないからと無理やりトイレやお風呂に連れて行くような態度が、戸惑わせ、認知症の悪化につながってしまうのです。

 

 

 

<今回のまとめ>

山崎さんが考える「老人ホームでの良い認知症介護」とは

 

・大声を出さず、語尾を上げた話し方をしない
・ビジュアルを使って、利用者さんの気持ちを引き出す
・利用者さんの言動に合わせて「待つ」介護をする

 

次回は、「良い老人ホーム」の設備や配慮について、具体的に語っていただきます。

 

<三輪 泉(ライター・社会福祉士)>

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

 

老人ホームを検討される方は・・・【初めての老人ホーム探しガイド】

現在老人ホームや高齢者向け住宅を検討中の方は、こちらのページも、ぜひ参考にしてみてください。

 

●本人と家族にぴったりの老人ホームを探すには→ 老人ホームの「見つけ方・選び方」

 

老人ホームの種類とは

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