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「最期まで在宅で」には厳しい現実も…~アナウンサー 町亞聖さん2

2016年6月28日

18歳から10 年もの間、母親の在宅介護を経験してきた町 亞聖さん。しかし、町さんは「在宅介護を美化しすぎるのはどうか」と、疑問を投げかけます。そこには「看取り」という大きな問題も横たわります。2回目の今回と3回目では、在宅の看取り、老人ホームでの看取りを考えます。まずは、在宅での看取りに焦点を当てます。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

○●○ プロフィール ○●○
町 亞聖(まち・あせい)さん フリーアナウンサー
image0011971年、埼玉県出身。立教大学卒。1995年、日本テレビにアナウンサーとして入社。その後、報道記者、番組アシスタントプロデューサーを経験。2011年、フリーアナウンサーに転身。自身の経験から医療や介護を生涯のテーマに、取材を続ける。TOKYO MXなどの番組でMCとして出演中。関東一円で展開する在宅医療クリニック・悠翔会が主宰する勉強会「在宅医療カレッジ」学長も務める。著書に自身の介護体験をつづった『十年介護』(小学館文庫)がある。

 

 

ナースコールがない状況に耐えられるか…在宅に求められる覚悟

――ここのところ、介護離職の問題解決を視野に、政府は特別養護老人ホームの設置の重要性などを、積極的に述べていますね。しかしその一方で、在宅介護もすすめています。

町さんは積極的に介護や医療の勉強会に参加している

町さんは積極的に介護や医療の勉強会に参加している

そうですね。大きな矛盾があると感じています。私自身は母の在宅介護を選択しましたが、政府が掲げる「住み慣れた地域や我が家で最期まで」ということの裏側にあるものを、よく考えなければいけないと思っています。「最期まで」ということは、家族が看取りをしなければいけないということです。

 

日本では、約9割の人が病院で亡くなっている現状が20年以上続いています。つまり、終末期や看取りを医療や医師の手に委ねてしまったために、長い間、私達は「死」というものと向き合ってこなかったのです。これまでは病院で医師に「手を尽くしましたが残念です」と言ってもらえていました。ですが急に「家で看取りましょう」ということになった場合、果たしてその覚悟が出来ている人がどれぐらいいるのか疑問に感じています。

 

両親を看取って痛感したのは、人は眠るようには死ねないということ。最期は苦しむこともあり、または苦しんでいるように見えることもあります。容態が急変した時に、自宅に医師がいるとは限りません。おびえたり、見ていられなくなったりして、救急車を呼んでしまったら、病院では救命せざるを得なくなります。病院と自宅で大きく違うのは、ナースコールがないということです。在宅を選択する時にまず考えて欲しいのは、その状況に家族が耐えられるかということです。

 

国が在宅介護を推し進めるということは、「在宅でも病院と同じことができる」と錯覚する人も多いでしょう。しかし、家は病院ではありません。病院は病気を治すことが目的ですが、在宅の場合は、老衰や、手術をしても病が治らない、または手術ができないなど、医療や医師が出来ることはほとんどないと言っても過言ではありません。

 

在宅医の先生の役目は、病気を治すことではなく、痛みをできるだけ取り除いたりして、生活の質を維持し、本人だけでなく家族の心のケアをすることです。家族もありのままを受け止め、死と向き合いながら、最期の時までその人らしく過ごせるように見守り支えることが必要なのです。

 

image005政府がいくら在宅介護を推し進めても、在宅の先生も足りていないし、訪問看護の体制もまだ十分ではありません。「もう治らない」ということを前提にしてスタートする在宅医療では、高度な医療ではなく、柔軟で多様なケアが求められます。そういった意味で、医師よりも訪問看護師さんや、生活を支える介護職の役割が大きくなります。本人や家族が納得して選択できるように、悪い情報も含めて濃密なコミュニケーションが取れるかどうかが大きな鍵を握ると思います。

 

その中で、一番大切なのは本人が最期までどうしていきたいのかです。母には言語障害があったので、私が母の代わりに治療など全ての決断をしましたが、認知症の場合も本人の意思確認が出来ない時があります。できれば元気なうちに家族で話をしておいて欲しいと思います。在宅では「先生にお任せします」は通用しません。あくまでも主役は本人と家族です。「最期まで自分らしく生きる」ために、優先させたいことを、しっかりと医療者や介護者に伝えることが大事です。

 

「何かあったらどうするのか」と、私の父は在宅に大きな不安を抱えていました。私自身も、方針を決定しても「これで良かったのか」という揺らぎがありました。でも、介護をする家族のほとんどは専門家ではありませんので、考えが途中で変わることも仕方がないと思います。もちろん私も最後まで「不安」と闘っていましたが、我が家は訪問看護師さんが大きな支えになってくれました。

 

もし「もう最期まで見るのはつらい」と思ったら、最後は病院で過ごすのも選択のひとつです。そのためにも、地域の医療や介護職の人ときちんと関係を作っておかなければなりません。看取りで重要なのは「場所」ではなく、安心して頼れる「人」がいるかどうかなのです。

 

介護は必ず終わる。“介護のその後”を考え、離職は避けて

――介護離職する人が年間10万人いると言われています。

PR大使を務めている埼玉県蕨市での講演の様子

PR大使を務めている埼玉県蕨市での講演の様子

実は介護離職は最近の問題ではありません。年間10万人と言われていますが、その状況は少なくとも10年ぐらい続いているのです。多くの人が「自分しか介護する人がいない」または「職場に申し訳ない」と思って介護離職をしています。会社を辞める前に、今一度、本当に退職しか方法がないのかを考えて欲しいと思います。介護には必ず終わりが来ます。しかも育児と違って、愛する家族がいなくなるというかたちで…。

 

親は亡くなり、仕事もない。「介護が終わったその後」に、自分の手の中に何も残っていないという状況をイメージしてください。たとえば、経済的な面。自分の貯蓄や親御さんの年金を頼りに介護をしている人もいますが、親御さんが亡くなれば、年金もなくなります。介護が長く続いたときや、終わったあとの生活も考えると、経済的な余裕はあったほうが良いと思います。もちろん、お金だけではなく心の余裕も必要です。

 

また「親のための介護離職」は、本当に親のためになっているのでしょうか? 私は、家族の支えもあり、仕事を続けながら介護をすることができました。でも、もし介護のために子供の頃の夢だったアナウンサーという仕事を途中で辞めてしまったら、母はどんな気持ちになったでしょうか。母に「自分のために申し訳ない」と、肩身の狭い想いをさせてしまったかもしれません。介護は写し鏡みたいなもの。「介護のせいで…」と、お互いに感じなくてもいい選択が出来る環境が、1日も早く整って欲しいと思います。

 

「誰のため」の介護なのか? それは、介護する側のためではないのです。切羽詰まった顔をした家族に介護されるなら、専門知識を持つ介護職の人にケアしてもらった方が本人のためになることは間違いありません。介護のかたちはそれぞれで、正解はひとつではありません。

 

母亡き後、大きな喪失感を抱えた父は母の後を追うように亡くなってしまいました。父のように、人生の全てを家族の介護に捧げる選択があっても良いと思います。ただし、先に逝った母は、残された家族の幸せを願っていたと思います。介護保険制度がスタートして16年も経ちます。第三者の力を借りることを躊躇うことはありません。介護サービスを上手に使いながら、介護する家族も自分の人生を大切にして欲しいと思います。

 

<今回のまとめ>

町さんが考える「良い在宅介護」とは

 

・看取りに必要なのは、支え見守る医療であり「柔軟で多様なケア」
・「覚悟」と「決断」を支えてくれる医療職や介護職と出逢うこと
・介護離職する前に「他に選択肢はないか」と、今一度考えること

 

次回は、「老人ホームでの看取り」について、意見を伺います。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら
 

*町 亞聖さんの著書『十年介護』を、書籍紹介記事で詳しくご紹介しています。

 

 

老人ホームを検討される方は・・・【初めての老人ホーム探しガイド】

現在老人ホームや高齢者向け住宅を検討中の方は、こちらのページも、ぜひ参考にしてみてください。

 

●さまざまな老人ホームを取材リポートしています → 編集部の取材レポ <介護付き有料老人ホーム編>
●本人と家族にぴったりの老人ホームを探すには→ 老人ホームの「見つけ方・選び方」

 

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