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老人ホームで看取るなら、残りの人生を安らかに~在宅・嘱託医 佐々木さん3

2016年3月15日

約8割の人が病院で亡くなる一方で、最近は自宅や老人ホームで看取りをしたい人も増えつつあります。特に、長く老人ホームにいる人は、ホームで最期を迎えるケースも多くなっています。そんなとき、医療は、介護はどうあるべきか? 家族の心構えは? 24時間体制で在宅診療を専門に展開する財団法人社団 悠翔会の理事であり、医師である佐々木淳さん。年間200件もの看取りを支えてきたその経験から、「良いホームの良い看取り」を語っていただきます。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

○●○ プロフィール ○●○
佐々木 淳(ささき・じゅん)さん医療法人代表医師・理事長
3_1医療法人社団 悠翔会(ゆうしょうかい) 理事長・診療部長、医学博士。
筑波大学医学専門学群、東京大学大学院博士課程卒業。三井記念病院、医療法人社団 哲仁会 井口病院副院長等を経て、24時間体制で在宅総合診療を提供する医療法人社団 悠翔会を設立。多職種、診療を受ける本人、家族も参加できる勉強会『在宅医療カレッジ』主宰。また、オーガニック食材を中心に、低糖質(ケトジェニック)メニューを提供してアンチエイジングと健康を目指すレストラン「NUDIST Café&Flower」も経営。悠翔会の患者さんのために医師が協力して書いた『家族のための在宅医療実践ガイドブック』(幻冬舎)を監修。

 

悠翔会ホームぺージ

 

最期に医療はあまり必要ない、と思うべき

――老人ホームでの看取りが注目されています。病院だと、いざというときに安心ですが、ホームでの看取りの場合は、具合が悪くなってきたときに心配する家族は多いですね。

終末期が近づいてきて、具合が悪くなるのはしょうがないですね。食事がすすまなくなり、飲み物も飲めなくなる。息がハアハアと苦しそうになる。こういうとき、点滴しなくていいのか、意識状態が悪いのに病院に連れて行かなくていいのか…、逐一心配になってしまうと、ホームでの看取りはできないですよね。

 

人間の最期は、大方、食事がとれなくなり、息が苦しそうになってきます。食事を無理にすすめても、食べられないものは食べられないのです。そういうことがわかっていれば、落ち着いていられるでしょう。また、ハアハアと息苦しそうでも、実はご本人はそう苦しくないということも、現代医学ではわかってきています。

 

看取りでは、医療よりも、ケアのほうが圧倒的に役割は大きい。この時点では、病気を治すことはできず、医師ができることは死亡診断書を書くことだけ、というのはよく言われることです。もっとも、「目の前でどんどん死に向かっていくのを見るのはつらい、延命せよ」となってしまったら、病院に行くしかなくなります。胃ろうをして栄養を入れたり、輸液を入れて命をただ長らえたりするという方向に行ってしまう。しかし、チューブでつながれて生きてくことが、その人の最期としてどうなのか、ということを、考えなくてはなりません。

 

3_2老人ホームで看取りをするということは、もう積極的に治療をしないということ。その先の短い人生をどう幸せに生きてもらうか、周囲が連携しながら考えるということです。本人が延命を望まないのであれば、医療を重ねるより、ラクに苦しまないで過ごすための緩和医療を中心にすべきでしょう。もちろん、高熱が出たときなどは、辛さをやわらげるために抗生剤を使うこともありますが、基本的な考えはしっかり持っていないと、ご本人を惑わせることにもなりますね。

 

それより、ハアハア言っているときは、口が乾かないように口腔ケアをするとか、介護の部分で補いたいですね。こういうときに、きめ細かく対応し、ご本人の気持ちや体をラクにしてあげることができるホームが、看取りができる「良い老人ホーム」と言えるのではないでしょうか。

 

家族の覚悟や寄り添う気持ちが大事

――ほかには、どんなケアをしているところが、最期を迎えるのに「良い老人ホーム」なのでしょうか?

そもそも、「その人らしく暮らす」には、ある程度のリスクはあります。たとえば、もっと健康な時なら、自分の足で、自分で行きたいところに行きたいと思うでしょう。それを、転倒リスクを背負うのがいやだということなら、ベッドに寝かせっぱなしになる。オムツ替えも1日1回にして、食事を3回提供して「閉じ込め介護」をしていた方がリスクは少ない。物理的にも手間が少なくラクなわけです。

 

「ご自身のしたいことをサポートする」という自立支援だと、リスクはあります。それは終末期でも同じです。ご自身が「自分で箸を使って口から食べたい、そうでなかったら無理に食べたくない」と思っているのに、家族が胃ろうをしたい、と言ってくるケースがあります。看取りの医師が、「そうではなく、ご本人の意思を尊重して。それに、時間をかければまだ少しは口から食べられますよ」と言うと、一度は納得します。けれど、たまたま運ばれた病院で、「いや口から食べるのは誤嚥性肺炎を起こしやすくて危険だ」などと言われると、「じゃ、やっぱり胃ろう」となってしまう。

 

あるいは、食欲がなく、もう食べるのをやめたいと思っているのに、家族が「もっと食べろ」と強要することも、利用者さんの苦痛につながります。まったく放っておくのも違いますが、ご本人の意思を周囲が曲げるようなことがないよう、配慮してほしいですね。

 

「自分だったらどうだろう」と、一度立ち止まって考えてみてほしいと思います。自分だったら、食べたくないのに口に食べ物を突っ込まれるのはいやだし、自分への確認なしに、いきなり胃ろうにされたら、許せないと思うでしょう? もちろん、人と自分は違うので、その点も考慮しないといけないですが、認知症であろうとなんであろうと、基本的な人権は守られなければいけません。

 

家族がこのような姿勢だと、老人ホーム側も、たとえ疑問を感じたとしても従わざるを得ないことにもなりがちです。ホームに「良い看取り介護」や「良い看取り医療」を望むなら、まず、家族が看取りとは何か、本人の意思を尊重した最期とは何かをしっかりと考えて、実践してほしいですね。

 

――老人ホームでのきめ細かい介護とは別に、家族側の覚悟や、寄り添う気持ちが、ホームで最期を迎えるときのキーポイントになりそうですね。
そうですね。老人ホームに入ってもらう理由は、「手をかけたくないから」というご家族もいます。それでいて、ホームに「最期もよいケアを」と望むのは、いかがなものかと思います。

 

もし、ご本人が「家に帰りたい」と言うようであれば、フレキシブルに考えてもいいでしょうね。大変なときは老人ホームにお願いする、少しよくなったら帰るとか。実際には、再び戻るときのためにホームの部屋の確保をし続けなくてはならないなど、難しいこともあるかもしれません。しかし、家族側が「いつでも自由にしていいんだよ」という姿勢を見せることが、大事なのではないかと思います。

 

特に、終末期は、その人が最期の人生を幸せに生きる時間だと思います。望みがあれば、かなえてあげたいですね。

 

――老人ホームが24時間体制で看護をしてくれたほうが、終末期では安心ですか?
考え方次第ではないでしょうか? 僕は、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)でも看取りをしています。サ高住には、基本的に看護師は常駐していませんから、多くの場合は訪問看護で対応します。

 

――訪問看護や往診を頻繁に頼むと、金銭的に大変だという話も聞きます。
訪問看護も往診も、医療保険の対象です。高額医療費控除で、一定の額以上は支払わなくてすみますから、そんなことはありませんよ。介護のように、「ここから先はすべて自己負担」というようなことはありません。また、ガン以外でしたら、それほど終末期に頻繁に往診や訪問看護が必要ということもないのがふつうです。活動量が減り、食事もとれなくなり、尿量も減ってきたら、老人ホームでのケアの部分も少なくなります。そのようなことは心配せずに、ご家族はご本人に寄り添ってもらえたらいいですね。

訪問看護も往診も、医療保険の対象。健康保険は、介護保険と違って自己負担額に上限があるので安心『家族のための在宅医療実践ガイドブック』より

訪問看護も往診も、医療保険の対象。健康保険は、介護保険と違って自己負担額に上限があるので安心
『家族のための在宅医療実践ガイドブック』より

 

<今回のまとめ>

佐々木さんが考える「良い最期を過ごせる良いホーム」とは

 

・「残りの人生を幸せに生きてもらう」という理念がはっきりしている
・口腔ケアなど、看取り期に必要なケアにきめ細かく対応する
・何より家族がご本人の気持ちを受け止め、ホームと連携することが大事

 

最終回の次回は、ホームと地域との関係ついて語っていただきます。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

*佐々木淳さん監修の『家族のための在宅医療実践ガイドブック』を、オアシスナビ書籍紹介記事で詳しくご紹介しています。

 

 

老人ホームを検討される方は・・・【初めての老人ホーム探しガイド】

現在老人ホームや高齢者向け住宅を検討中の方は、こちらのページも、ぜひ参考にしてみてください。

 

●本人と家族にぴったりの老人ホームを探すには→ 老人ホームの「見つけ方・選び方」

 

老人ホームの種類とは

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