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良い老人ホームは「一つ大きな売りがある」~経営コンサル 糠谷さん2

2015年12月15日

経営基盤がしっかりしてこそ、利用者さん本位のケアができる。とはいえ、介護報酬が下げられ、競争も激化している今、老人ホームには困難も待ち受けています。では、いったいどうすれば、経営の安定性を保てるのでしょうか。インタビューの第2回は、その具体的な提案を伺います。ホームを選ぶときも、利用者や利用者家族は、同じ視点でホームを見てみるといいでしょう。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

○●○ プロフィール ○●○
糠谷和弘(ぬかや・かずひろ)さん 経営コンサルタント
2_1(株)スターコンサルティンググループ代表取締役。1971年生まれ。大学卒業後、旅行会社を経てコンサルティング会社・船井総合研究所に入社。介護サービスに特化したチームを立ち上げ、11年間経営指導を重ねた後、チームで独立。介護事業所の立ち上げから組織マネジメントシステムまで、幅広いコンサルティング事業を展開している。コンサルティングしてきた法人は400社を超え、講演も年間50本以上。マスコミに登場することも多い。著書は『ディズニー流! みんなを幸せにする「最高のスタッフ」の育て方』『あの介護施設はなぜ地域一番人気になったのか!!』(いずれもPHP研究所刊)など。

 

介護サービスの提供は巨大ショッピングモール化する?

――介護事業者の倒産が増えていますよね。老人ホームを選ぶときにも、安定性は気になるポイントです。どうしたら安定経営できるものなのでしょうか?

糠谷さんが運営するスターコンサルティンググループのホームページ

糠谷さんが運営するスターコンサルティンググループのホームページ

まず、定員に対する稼働率を、高い基準で維持することが最も大事です。それに加えて、もう1つ重要なことがあります。

 

かつては介護事業の中で、デイサービスがドル箱でした。しかし、2015年の介護保険の改定で、デイサービスに特化したところは今、経営的につらくなっていると思います。介護保険事業は、国の方針に大きく影響を受けます。自分達の経営努力でコントロールできない部分も多い。
だからひとつの業態(サービス類型)に特化すると、保険制度改正の影響をもろに受けるリスクがあります。デイサービス、訪問介護、有料老人ホームのように、いくつもの業態を総合的に手がけることができれば、リスクが分散でき、お客様のニーズにも長期的に対応することができます。

 

一人の方の介護の履歴を考えてみてください。まず在宅でデイサービスに通う、家事などが難しくなってきて訪問介護を利用する、そして認知症対応グループホーム、最後は特別養護老人ホーム……、というように、変遷をたどるわけです。しかし、デイサービスしかやっていなければ、介護の履歴の一部分しか担うことができません。

 

お客様側から考えても、心身の状況をよく理解し、気心が知れた事業者とずっと付き合うほうがいいのは当然です。
お客様ご自身が喜んでリピーターになってくださるわけですから、こんなありがたいことはないですよね。つまり、さまざまな介護サービス・介護施設を用意したほうが、利用者さんも安心、事業者もハッピーなのです。

 

もちろん、その一方で「同じ事業者で利用者さんを強引に囲い込む」となりすぎないように、お客様に選択の自由を持ってもらうことが大前提ですが。

 

――たしかに、最近デイサービスの撤退が多いと聞きます。時代の流れに合わせて変化する必要がありますね。
時代に合わせて、変化することはとても大事です。これは、他の業界にあてはめるとわかりやすいと思います。

 

例えば小売業ですと、昔は各地域に、八百屋さんなどの小さなお店がたくさんありました。しかし、スーパーが進出してくると、そうした小規模店舗は淘汰されていきました。さらに、スーパーが雨後の筍のように増えた結果、スーパー同士の競争が激化しました。
…これが、いまの介護業界と同じ状況です。デイサービスは、全国で4万件を超えました。

 

すると今度は、特徴のない中規模スーパーは淘汰されていきました。代わりに出てきたのが、そこに行けばなんでもそろうという大型ショッピングモールかユニクロのような、ある一部のニーズに特化した専門店です。ユニクロは、リーズナブルで定番のカジュアルな機能性の高い衣料品だけを販売する専門店です。高価でエレガントなものや、ガーリーな服はありません。なんでも売るのではなく、絞りこんで、徹底してそこを強化したからこそ、大成功したのです。

 

介護業界も同じです。とにかく介護施設があればよかった時代から、そこに行けばどんな悩みでも応えてくれるというような大型総合施設か、なんらかのニーズに特化した魅力ある事業所だけが残っていく時代に移行しているのです。

 

「寄せ鍋」的になんでも提供してはいけない

――介護業界の「サービス」は物販と違って、人が人に対して行うサービスです。しかも「ホスピタリティとしてのサービス」と「介護技術的なサービス」の2種類ありますよね。たくさんのことを望まれると、現場の介護スタッフはつらくなるのではないでしょうか?

施設内でまぐろの解体ショーを行う個性的な施設も。入居者にとって記憶に残る経験となります。『あの介護施設はなぜ、地域一番人気になったのか!!』より

施設内でまぐろの解体ショーを行う個性的な施設も。入居者にとって記憶に残る経験となります。『あの介護施設はなぜ、地域一番人気になったのか!!』より

そうですね。介護保険の部分の介護技術的なサービスと、ホテルのようなホスピタリティあるサービスを提供しながら複合的に経営する、という理想を聞くと、ハードルが高いと思われるかもしれません。何もかもを求め、介護スタッフに要求するのは間違っています。

 

事業は複合化する一方で、一つひとつの施設としては、特徴をはっきりさせないといけない。「何かに特化しましょう」と、私は言っています。お風呂がすごくいいとか、食事がいいとか。あるいは、「うちはお風呂はふつう、食事はまあまあ程度だけれど、リハビリだけは任せてほしい」というような、「ここだけは伸ばそう」という経営にしないと。
ひとりの介護スタッフにいろんな能力を求めれば、業務も複雑になり、残業も増えます。それに見合う能力の人を採用し、教育し、高給を支払う必要もあります。とても大変なんです。

 

弊社では、約1万人の介護スタッフを対象にしたアンケートを行ったのですが、職員の定着率が低い原因の第一に挙げられたのが「どこに向かっているのか方向性がわからない」でした。給与への不満は7位、待遇や休暇の少なさについては11位でした。6年前のアンケートですから、現在とは多少違う面もあるかもしれませんが、大方は同じだと思います。

 

――介護スタッフの言う「方向性がわからない」とはどういうことでしょう?
ここで言う「方向性」とは事業者の経営理念のことではありません。もっと身近なことで、自分や自分の周囲の仲間が何をすればよいか、ということ。先ほど言ったような「うちはリハビリに特化する」「入浴サービスに力を入れる」というようなことです。ここがハッキリしていないと働きにくく、サービスもブレてしまいます。

 

経営的に見ても、あれもこれもにお金をかけられるわけではありません。なんでもやろうと「寄せ鍋」経営にすると、結果的にすべてが中途半端になってしまいます。

 

また、複合化するにしても、寄せ鍋をいくつもするより、このデイはキムチ鍋、このグループホームはすき焼き鍋といったように、それぞれに利用者さんにもわかりやすい特徴があり、全体としてさまざまな鍋を選べるようになっていることが大切だと思っています。

 

介護業界は、もともと困っている人を助ける福祉的な側面もあるため、「思いやり」などの感情論で語られがちです。もちろんそれらの優しさは必要。ですが、利用者が安心できて、スタッフがイキイキと仕事ができる環境をつくるには、それだけでは足りません。感情だけでビジネスはできませんし、現場の職員たちも、感情論だけで仕事をしているわけではありません。むしろ、特化したサービスの中で、職員ひとりひとりが自分の力を発揮できる機会を作らなくてはならない。

 

認知症の勉強を専門的にしているスタッフなら、そのアプローチを指導できるような環境がやりがいがあるでしょうし、リハビリの専門家は、リハビリをして歩けるようになった利用者さんが多ければそれが楽しいわけです。また、経営に参加してユニークなことを実現したいと思うスタッフもいます。
そうしたスタッフのやる気を伸ばすような場を提供することが大事で、「思いやり」みたいなことばかりを要求するのはバランスが悪い。感情だけでなく、意欲を伸ばす、効果を上げるという視点で考えてほしいですね。

 

<今回のまとめ>

糠谷さんが考える「安定した良い介護業界の経営」とは

 

・なんでもやろうという「寄せ鍋」経営ではなく、一つでもいいから特徴的なサービスの売りがあること
・ひとつの業態にしばられず、デイサービス、グループホームなど複合的に施設を展開すること。
・介護スタッフに何もかも求めず、得意な分野を伸ばせイキイキ働ける環境を提供すること。

 

第3回の次回は、いよいよ「良い老人ホーム」の実態に迫ります。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

*糠谷和弘さんの著書『あの介護施設はなぜ、地域一番人気になったのか!!』は、オアシスナビ書籍紹介記事で詳しくご紹介しています。

 

老人ホームを検討される方は・・・【初めての老人ホーム探しガイド】

現在老人ホームや高齢者向け住宅を検討中の方は、こちらのページも、ぜひ参考にしてみてください。

 

●さまざまな老人ホームを取材リポートしています → 編集部の取材レポ <介護付き有料老人ホーム編>
●本人と家族にぴったりの老人ホームを探すには→ 老人ホームの「見つけ方・選び方」

 

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