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死の直前でも、食事は人を幸せにする~フードプロデューサー多田さん 1

2015年11月10日

高齢者にとって、食べやすく、栄養価の高い食事をとることは、健康や寿命と直結します。そこで、老人ホームや病院でもさまざまな食の工夫がされています。が、「いまひとつおいしさに欠ける」という声が聞こえてしまうのが、多くの老人ホームの現状です。
変化の少なくなった毎日の暮らしの中で「いちばんの楽しみは食事」という高齢者は大勢います。…なのに、老人ホームの食事はおいしくない。なぜなのでしょう?なんとかできないのでしょうか?
今回は、フードプロデューサーの多田さんをインタビュー。元々はフレンチシェフだった多田さんは、ホームや病院の食事を変え、高齢者の生きる喜びを引き出す「介護食」を提案しています。今回は「食」をキーワードに、良い介護、良いホームについて、多田さんに4回にわたってお話をうかがいました。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

○●○ プロフィール ○●○
多田鐸介(ただ・たくすけ)さん クリニカルフードプロデューサー
1_11968年生まれ。18歳で渡仏し、「ル・コルドン・ブルー・パリ」で学んだ後、パリのミシュラン星つきのレストランで修行。「ル・コルドン・ブルー・東京」開校とともに帰国、講師に就任。その後、タイユバン・ロブション、パークハイアット東京などを経て、ドイツの厨房機器メーカーにてフードアドバイザーとして7年間勤務。その間、病院食、介護食のコンサルタントとなる。自らのフランス料理店経営を経て、アンチエイジングメニューの開発、病院食、介護食など、アンチエイジングを含む食の総合コンサルタントとして活動。病院や老人ホームの食のコンサルタントとして、高齢者の食べる喜びと健康に大きく貢献している。

 

ドイツの厨房機器の使い方を病院に指導

――フレンチのシェフとして華々しく活躍されていた多田さんですが、どんな経緯で介護食に携わるようになったのですか?
1_2パークハイアット東京のレストランの厨房で働いたあと、ドイツの厨房機器メーカーに入社したんです。フレンチレストランなどが業務用に使用する厨房機器の使い方を、販売先にレクチャーするプロの料理人として、ですね。
当時は主に、販売先はフレンチレストランやホテルなどだったので、フレンチの調理法をわかっている専門家として関わっていたんです。ですが、どういうわけか、その高価な機器を、静岡の聖隷三方病院が導入したんです。真空調理などをするということで。真空調理というのは、当時のフレンチでは最高峰の技術です。こちらにしてみれば、フレンチの技術も知識もないのに、こんな機器を病院で使うなんて、突拍子もないこと。

 

でも、せっかく使ってくれるというので、レクチャーするために病院に伺うことにました。で、担当の管理栄養士・金谷節子先生にお会いすると、ものすごいインパクトの方で…、とにかく「個性的!!」という印象でした。最初は、あまり関わりたくない、早く終わらせて帰ろう、みたいに思っていました(笑)。

 

多田さんの著書『新・介護食レシピ』。食べる人はもちろん、作る人もワクワクするような料理が紹介されている

多田さんの著書『新・介護食レシピ』。食べる人はもちろん、作る人もワクワクするような料理が紹介されている

ところが、この金谷先生が初対面のときに言ったんです。
「多田さん、嚥下食を今すぐ作ってください。うちのホスピスに、あと2週間ぐらいで天に召される方がいらっしゃいます。その方が、もう口からほどんと食べられないけれど、桃を食べたいと言っています。ドクターは『この人に口から食べさせたら、もしかしたらそれがきっかけで命を落としかねない』なんて言いますが、どうしても食べさせたいんです。それが、命があとわずかな方の最後の望みなのだから、桃のゼリーを作ってください。ゼリーは扱えますか?」と。

 

突然のことで驚きましたが、フレンチでは、ゼラチンで濃度を自由自在に変えて調理するのは、ごく当たり前のことです。それで、その場で作って差し上げたら、飲み込めた。そして、とても喜ばれたんですね。

 

患者さんは、つぶやいたのです。「こんなに苦しんでいても、いいこともあるんだなぁ」と。震えました。

 

レストランより病院のほうが多くの人を幸せに

――それをきっかけに、介護食に開眼されたんですか?

「タルタル風お刺身盛り合わせ」。まぐろ、ほたて、アボガドをそれぞれ柔らかくつぶし盛り付ける。『新・介護食レシピ』より

「タルタル風お刺身盛り合わせ」。まぐろ、ほたて、アボガドをそれぞれ柔らかくつぶし盛り付ける。『新・介護食レシピ』より

そうです。私は今まで、ずっとお金持ちを相手に、フランス料理を作ってきました。いい素材を使い、技術をつぎ込めば、レストランでは、だいたいどなたでも美味しいと言って下さる。一方、介護食は限られた予算で限定された条件で調理をする。自由度は確かに低いです。食の表現も制限される。
でも、「最後のワンスプーンまで幸せを運んであげて」「あなたならすばらしい介護食を作ることができる」「何万人、何十万人の人を幸せにできるのよ」。こんな金谷先生の言葉が、胸にしみました。

 

金谷先生は当時こそ、静岡のひとりの管理栄養士さんでしたが、今では嚥下食のオーソリティーとして、日本中に知られる方です。ドイツの厨房機器会社の製品であるスチームコンベクションをいち早く使い、蒸気で蒸したり焼いたりする調理で画期的においしい病院食を作ることに成功。あとに続く病院も増えました。今では、病院や老人ホームの厨房が、フレンチレストランよりもスチームコンベクションの担い手として中心になっています。

 

しかし、著名になられた今も、金谷先生の患者さんへの思いや食に対する真摯な姿勢は、変わることはありません。患者さんを助けるばかりでなく、私も岐路に立たされたとき、何度も金谷先生に助けていただきました。金谷先生との出会いが、自分を大きく変え、介護の道を歩む大きなきっかけになりました。

 

<今回のまとめ>

多田さんが考える「良い介護食」とは

 

・命に限りがある人にも、幸せを与えるものであること
・フレンチ以上に、何万人、何十万人の人を幸せにできるもの
・限られた条件であっても、調理方法などの工夫で、おいしく提供できるもの

 

第2回の次回は、良い介護食の作り方や食の理念について語っていただきます。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

*多田鐸介さんの著書『食べる喜びを 新・介護食レシピ』は、オアシスナビ書籍紹介記事で詳しくご紹介しています。

 

老人ホームを検討される方は・・・【初めての老人ホーム探しガイド】

現在老人ホームや高齢者向け住宅を検討中の方は、こちらのページも、ぜひ参考にしてみてください。

 

●さまざまな老人ホームを取材リポートしています → 編集部の取材レポ <介護付き有料老人ホーム編>
●本人と家族にぴったりの老人ホームを探すには→ 老人ホームの「見つけ方・選び方」

 

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