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良い老人ホームとは「入居者が快適に、排泄や入浴ができる」間瀬さん(2)

2015年8月25日

老人ホームの設計やデザインを専門に行う介護環境デザイナー・間瀬樹省さん。表面的な見た目のよさを重視しがちな老人ホームの設備や設計を、利用者さん目線で考え直すことの大切さを教えてくれます。
2回目の今回は、トイレと浴室という、プライバシーに関わる設備について伺いました。これも、考えさせられます!

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

○●○ プロフィール ○●○
間瀬 樹省 (ませ・たつよし)さん 介護環境デザイナー
2_1老人ホームなどの介護施設のデザインを行う一級建築士設計事務所・ケアスタディ㈱の代表。筑波大学芸術専門学群建築デザイン専攻卒業。㈱内田洋行にデザイナーとして入社し、環境デザイン研究所で設計業務を担当。その後、研究所初の介護施設専任デザイナーに。2010年に退職しケアスタディ㈱を設立。老人ホームの建築設計やリフォーム、高齢者用の食事椅子の開発、調査研究活動、学会発表なども行いながら、介護施設の居住環境の向上を図っている。一級建築士、福祉住環境コーディネーター1級、ホームヘルパー2級などの資格を所有。

 

ケアスタディ株式会社

 

毎日何度も使うトイレ。快適に使える工夫が欲しい

――まずトイレですが、居室のトイレの「使いやすさ」について、デザインの視点から教えてください。

そうですね。トイレについても、住む人に合わせた形になっているのがベストです。でも、利用者さんが歩いてトイレまで行けるのか、車椅子なのかでも、広さや設計が変わります。トイレの設計を全部利用者さんごとにカスタマイズするのは大変です。それに、全室に車椅子で入れるほどの十分な広さがあれば、いいですが、現実はなかなか難しいでしょう。
その場合、車椅子の方でも、トイレの手前で車椅子を降りて、スムーズに便器までたどりつけて座れる、という設計がいいですね。

 

――それには、手すりの位置などが大切ですね。

さまざまな体格の人に対応できる格子状の手すり(東中野キングス・ガーデン/設計・監理:ケアスタディ)

さまざまな体格の人に対応できる格子状の手すり(東中野キングス・ガーデン/設計・監理:ケアスタディ)

そうですね、便座に安全にすわっていただくためには、手すりの位置がとても大切です。これもおひとりずつ、ちょうどいい位置が違いますから、カスタマイズしたいのですが、やはり固定された手すりが多いですね。
一般的にはあまり知られていませんが、格子状に縦横に何本かついている手すりがありまして、これですと、さまざまな方に対応できます。年齢によって、また怪我などによって身体能力が変わっても、対応できるのもいいですね。
ホームにいらっしゃる方は、男性も女性も、若い世代の一般的な平均身長より10cm程度低いと言われています。手すりの高さなどは、あらかじめこうしたことも考慮してつけられているといいと思います。

 

――男性の場合、洋式トイレや和式トイレで小水を命中させるのが、年齢とともにだんだん難しくなると言われます。これでトラブルになるケースも聞きますが。

男性向けの小便器(でいほーむ いろり/設計アドバイザー:ケアスタディ)

男性向けの小便器(でいほーむ いろり/設計アドバイザー:ケアスタディ)

男性は、やはり立って小水するほうがしやすいのだと思います。特にこの世代の方は、ずっとそうしてこられましたからね。お年を召したら、洋式トイレで後ろ向きに座ってするほうがトイレを汚しにくい、とも言います。でも、80年立ってしてきたことを、急に変えるというのも難しいでしょう。認知症の方は、昔の記憶で立ったままでトイレをしてしまうことが多いとも聞きます。しかし、立った状態でして汚してしまうと、介護する側も大変ですし、ご本人も萎縮してしまう。

 

私が設計する老人ホームでは、居室には無理ですが、共用のトイレには、たいていフロアに1つずつぐらい、男性用に立ってできる小水専用の便器をつけています。この便器はあまりスペースをとりませんから、ちょっとした隙間があれば、設計に組み込めます。あればとても重宝するので、すすめたいですね。

 

――トイレは引き戸のケースとカーテンのケースがありますが、どちらがいいと思いますか?
古い老人ホームでは、共用のトイレでも、カーテンのところが多いですね。これは、介護する側の利便性を考えてのことだと思います。しかしやはり引き戸がいいと思いますよ。カーテンでは、落ち着かないでしょう? 排泄は、副交感神経優位のときにするのです。つまり、ゆったりとした気分だとスムーズになるわけです。緊張があるとうまく出ないこともあります。
こうした繊細なプライバシーの部分が後回しにされるのは、ちょっと残念ですね。特に、これから団塊の世代がホームにたくさん入って来られます。その前の世代は、戦争やさまざまな不自由を経験し、忍耐をされてきた世代。しかし団塊の世代は、快適な生活をしてきた方が多い。プライバシーの尊重のない環境では、ニーズに応えられず、なかなか難しいかもしれません。

 

共用のお風呂より個浴がいい

――次に浴室のデザインについて伺います。ホームのお風呂は、何人かで入る共用のお風呂か、寝たまま入る機械浴に二分されることが多いですね。

老人ホームのお風呂は、リラックスすることより、清潔を保つことが優先されているように感じます。しかし、本来お風呂は一日の疲れを癒し、ゆったり過ごすところですよね。

 

――最近ではひとりずつ入る「個浴」のお風呂を設備しているホームも増えてきましたが。

青森ひば浴槽を設置した個浴の浴室(東中野キングス・ガーデン/設計・監理:ケアスタディ)

青森ひば浴槽を設置した個浴の浴室(東中野キングス・ガーデン/設計・監理:ケアスタディ)

私も個浴をすすめています。だれだって裸を人に見られるのは最小限にしたいでしょうし、心を許せる介護職の方と部屋を出るところから、部屋に戻るまでをいっしょに過ごすほうがリラックスできます。
共用のお風呂で流れ作業のように「入浴させる」という感覚でお風呂に入ってもらうのは、大勢を一度にケアして目が行き届かなくなりやすいという点でも危険があります。介護する側も、緊張するとよく言いますよね。ひとりの介助をするほうが、介護士さんも楽で、安全なはずです。

 

利用者さんごとに、麻痺のある方、足元が不安定な方、いろいろいるわけですし、本来、一度にたくさんの利用者さんにお風呂に入っていただくのは非常に危険です。技術も必要ですね。

 

また個浴の場合、浴槽が浅く寝たような姿勢で入るお風呂は、体幹の安定しない高齢者には不安定で危ないです。健康な大人であれば、そのほうがゆったり入れて快適なように感じますが、高齢者にはおすすめできません。すわって足を伸ばした際に、背中と足の裏がしっかり浴槽の壁につくようなお風呂をおすすめします。

 

――よく、高齢者は脂分が少ないから週2回のお風呂でいいとか、お風呂を嫌がる人が多いから回数は少なくていいとか言いますね。老人ホーム選びで、お風呂はどれくらい重要なんでしょう?
日本人は基本的にお風呂が好きで、お風呂に入ると「極楽」という方が多いですよね。
そのお風呂を「極楽」でなくしてしまっているところが、問題です。私は、お風呂が快適であれば、嫌がらずに入る人も増えるのではないかと思います。また、介護側の事情が優先して週2回になっている部分もあると思いますね。
私がよく知っている特養では、以前は大浴場だけでしたが、5年前に改修して個浴中心になっています。いくつかお風呂があるのですが、入居するみなさんに人気なのは、青森ヒバのお風呂だそうです。木の香りのするお風呂が、お好きな方が多いのでしょうね。メンテナンスは大変ですが、肌触りも香りもよく、リラックスできます。お風呂こそ、利用者さんの視点で見ていただいたほうがいい設備だと思いますよ。

 

<今回のまとめ>

間瀬さんが考える老人ホームの「良いトイレ・浴室」とは

 

・だれもが快適に使えるよう、格子状の手すりを使うなどの工夫があるとよい
・男性用に、フロアにひとつぐらいは小水専門の便器があるといい
・浴室は、個浴中心で、プライバシーを保ちリラックスして入れるものがいい
・トイレも浴室も、介護する側の視点ではなく、入居者本人が快適かという視点で考えられているといい

 

次回は食堂や食事の椅子についてご意見を伺います。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

 

老人ホームを検討される方は・・・【初めての老人ホーム探しガイド】

現在老人ホームや高齢者向け住宅を検討中の方は、こちらのページも、ぜひ参考にしてみてください。

 

●さまざまな老人ホームを取材リポートしています → 編集部の取材レポ <介護付き有料老人ホーム編>
●本人と家族にぴったりの老人ホームを探すには→ 老人ホームの「見つけ方・選び方」

 

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