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良い認知症ケアは「管理ではなく、十人十色の対応」関口 祐加さん(3)

2015年7月7日

認知症の実母を主人公にしたドキュメンタリー映画『毎日がアルツハイマー』のシリーズが、話題沸騰に。監督である関口さんは、認知症を勉強する中で、パーソン・センタード・ケア(PCC)がその理想だと考え、PCC発祥の地であるイギリスに飛びました。当地で感じたこと、そして日本の介護について思ったことを、今回は忌憚なく語っていただきます。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

○●○ プロフィール ○●○
関口 祐加(せきぐち・ゆか)さん 映画監督
3_1横浜生まれ。大学卒業後、オーストラリアに渡って映画を学び映画監督に。1989年『戦場の女たち』で監督デビュー、数々の賞を受賞。オーストラリアでは結婚、出産、離婚を経験。2009年、自身のダイエットを記録した映画『THE ダイエット!』が日本で劇場公開。2011年1月、母の介護をしようと決意し帰国。以来、母宏子さんと二人暮らし。2012年、宏子さんを主人公に撮影しYou Tubeにアップした動画が注目を集め、『毎日がアルツハイマー』として映画化。2014年1月『毎日がアルツハイマー2〜関口監督、イギリスへ行く編』も上映。現在は『毎アル』の最終劇場公開版を製作中。著書に『ボケたっていいじゃない』(飛鳥新社刊)など。

 

毎日がアルツハイマー2 公式サイト

 

日本の「管理する介護」は認知症の人に優しくない

――認知症ケアは十人十色、と考え、認知症をもつ人、ひとりひとりの立場に立ってケアを行おうとする、パーソン・センタード・ケア(PCC)。このPCCに興味を持ってイギリスに行ったのですね。

取材したイギリスの精神科医ヒューゴさん。『毎日がアルツハイマー2』より

取材したイギリスの精神科医ヒューゴさん。『毎日がアルツハイマー2』より

イギリスの故トム・キムウッド教授が提唱したのが、パーソン・センタード・ケア(PCC)という認知症ケアのコンセプトです。タスク中心のケアに対して、認知症の人中心のケアの重要性を主張し、世界的に大きな影響を与えました。

 

もちろん、イギリスの介護施設が全部いいとは限りません。が、現地のグループホームも見学しましたが、やはりその施設でも、PCCが実行されていましたね。

 

施設長さんが私を案内してくれましたが、住んでいる人と出くわすと、必ずちゃんと声をかけます。なにかつぶやいていれば、「どうしたの?」としっかりと聞く。でも、横浜のグループホームの見学に行ったときは、施設長さんは住んでいる人を無視して、見学に来た私とばかり話すので驚きました。財布を握っているのが私だからなのかなと思いましたけれど。

 

イギリスのグループホームでは、おじいちゃんがマリリン・モンローのセクシーなポスターを貼って喜んでいる。お酒も少しぐらい飲んでも構わない。とても生活感のあるホームでした。でも、日本の多くの介護施設では、まだまだ、認知症の人は「病気の人」としか思っていないのではないでしょうか。その差は大きいですね。日本の施設は、イギリスと比べても建物という箱ものはすごくきれいなんですけれどね・・・

 

――認知症の人にとっては、人間味がなく、堅苦しいのですね。

日本人は、管理するのがすごく上手ですよね。日本文化では、「きちっとしている」ことが重要ですから。でも、認知症の人は、「管理される」ことに向いていないんですよ。だって、本能のまま魂が解放されていますよね?

宏子さんも管理されることは嫌い。でも楽しいことは大好き。『毎日がアルツハイマー』より

宏子さんも管理されることは嫌い。でも楽しいことは大好き。『毎日がアルツハイマー』より

それなのに、それぞれの個性を無視して管理されるから、暴れるんですよ。なぜ暴言を吐くのか、きちんと理由があるんです。暴言は、吐いている人が問題なんじゃなくて、吐かれている人が問題と考える。私は、常々そう講演でも言っています。つくづく認知症の人を「病気の人」とだけ十把一絡げにとらえてしまう介護は、どうなんだろう、と疑問に思いますね。

 

 

感性を育てることプロの条件に

――イギリスでは、どのように認知症の人をとらえるのでしょうか?

参加したイギリスのワークショップでは、私たち自身が認知症の人の立場に立つよう、まず目をつぶって話を聞かされます。目をつぶるのは想像力を働かせるため。
「ここはいったい、どこだろう。白い洋服を着た人たちがゾロゾロ部屋に入って来て、自分の体にさわる。」話の主人公が、病院だとは思っていないことが分かります。

 

イギリスのワークショップの様子。『毎日がアルツハイマー2』より

イギリスのワークショップの様子。『毎日がアルツハイマー2』より

「白衣の人は自分を押さえつけようとする。ひょっとして、自分は逮捕されたんじゃないか。あるいはここは牢獄に違いない」と思っていることを私たちに想像させるんです。参加者は、グッときて泣いた人もいました。

 

こうして、相手の立場に立つことの感性を磨くわけです。認知症の知識の他にその感性を持てるかどうかが、介護士に向いているかどうかなんだと思います。今介護業界は人が足りなくて大変だとは思いますが、介護に向いていない人に介護されるのは、非常に辛い。介護の適正って本当に重要だと思いますね。

 

――老人ホームなら、そのような「介護に向いている人」を採用して担当してもらえばいいですね。
けれど、在宅介護の場合は、介護をするのは家族です。家族の場合は「介護に向いている人だけで介護する」というわけには、なかなかいきませんよね。それに、介護する人とされる人が、昔から信頼関係があったとは限らない。そういう家族介護の中で、PCCが本当にできるのかというと、難しい問題ですね。

そうですよね。
認知症という病気が同じで、後は十人十色の認知症の人に、家族がどこまで対応できるのか……。イギリスから帰国してから特に家族の介護は難しいと考えるようになりました。ワークショップの講師だったメアリーさんが言いましたが、「認知症介護には、高度なスキルが必要」だと。プロでさえ難しいのに、ましてや、家族にはハードルが高いのではないでしょうか。

 

日本政府は、「高齢者は住み慣れた地域や家で介護されるのがいいのだ」と言いますが、それは、家族の介護をあてにしているからなのではないでしょうか。理想は、家族が出来るところまで家で介護をして、後は安心して任せられる介護施設があることですよね。

 

<今回のまとめ>

関口さんが考える「良い認知症ケア」とは

 

・お世話中心の介護ではなく、介護される人が中心の介護、つまりパーソン・センタード・ケアであること
・認知症の人、ひとりひとりの個性を理解し、尊重する
・相手の立場にたてる介護士を育成するのが重要

 

次回の最終回は、日本の認知症ケアの質を上げる方法と、読者へのメッセージをお話しいただきます。

 

*このインタビューの1回目2回目3回目4回目(最終回)はこちら

 

長編動画『毎日がアルツハイマー』と『毎日がアルツハイマー2』については、オアシスナビ映画紹介記事で詳しくご紹介しています

 

 

老人ホームを検討される方は・・・【初めての老人ホーム探しガイド】

現在老人ホームや高齢者向け住宅を検討中の方は、こちらのページも、ぜひ参考にしてみてください。

 

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●本人と家族にぴったりの老人ホームを探すには→ 老人ホームの「見つけ方・選び方」

 

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