介護付き有料老人ホームを取材!
要介護状態となっても安心して暮らせる、介護付き有料老人ホーム。今回は、医療法人が運営し、その施設名のとおり手厚い医療ケアが受けられる「メディカルケアホーム与野中央」をご紹介します。
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最期まで自宅の近くで適切な介護を

「メディカルケアホーム与野中央」外観。周辺には住宅地が広がる
「メディカルケアホーム与野中央」を運営するのは、博滇会(はくしんかい)。同法人は、埼玉県さいたま市西区にあり、内科・小児科、精神科、皮膚科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科を擁する「湯澤医院」を主体とする医療法人です。
ほかにも、在宅介護をメインとする事業所を多数展開。訪問看護、訪問介護、訪問リハビリ、通所介護、ショートステイ、居宅介護支援事業所、在宅介護支援センター、地域包括支援センター、介護老人保健施設(老健)など。地元に密着した介護サービス事業者でもあります。
「メディカルケアホーム与野中央」は、そんな同法人が在宅では介護しきれない利用者のために設立した介護付き有料老人ホーム。同ホーム設立の背景を、施設長の鈴木善己さんは次のように説明します。
「当法人は、この地域に密着してさまざまな在宅介護サービスを手がけてきました。本来であれば、自宅で最期を迎えるのが理想的だと思います。ですが、終末期となるとご家族が介護に疲弊され、病院に入られるというケースが少なからずあったのです。そうであるならば、最期までご自宅の近くの慣れ親しんだ経営母体の施設で、適切な介護を受けながら終末期を過ごしていただきたい。そのためのホームをつくるべき、という話になりました」
“かかりつけ介護” としての安心感

施設長の鈴木善己さん
同一医療法人がこのようにフルラインの介護サービス事業所を運営する効用を、鈴木さんは次のように言います。
「利用者のみなさんには、デイサービス、訪問介護、老健、そして老人ホームなどと、介護度や必要性に応じて段階的にそれぞれの施設を選び、利用していただけます。が、最大のメリットは一人の利用者様の情報を各施設が一貫して共有できるところにあります。既往症や服薬内容などの医療面はもとより、人との接し方の傾向や好みなど日常の細かいところまでを引き継ぐことができます。ほかの施設から当ホームに入居する方に比べると、入居したその日から馴染める環境が提供できると思いますね」
「湯澤医院」が“かかりつけ医”とすれば、一連の介護サービスは“かかりつけ介護”。その延長上にある介護付き有料老人ホームとしての安心感を、「メディカルケアホーム与野中央」は地域の人を中心に提供しているといえそうです。
次回は、同ホームの医療面の対応や“看取り”についてご紹介します。
<取材・文:髙橋光二>
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