グループホームを取材!
要支援・要介護状態の認知症高齢者が、介護スタッフのサポートを受けながら少人数で自立した共同生活を行うグループホーム。地域に密着した家庭的な環境で、入居者の能力や状態に応じて、洗濯や掃除、食事などの家事にかかわりながら生活します。それによって、 認知症の進行を遅らせるといった運営がされているところがグループホームの特徴です。
今回は、そうしたグループホームの中から、ミモザ川崎神木本町をご紹介します。
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「温かい家庭的な介護」がテーマ

施設長の中島健男さん
ミモザのグループホームは、川崎神木本町のほかに神奈川県や東京都、千葉県、埼玉県で計18カ所が運営されています。また、ミモザはグループホームだけでなく、デイサービスや小規模多機能型居宅介護、介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、訪問介護と介護サービスを広く運営。
ミモザ川崎神木本町には、小規模多機能型居宅介護とデイサービスが併設されています。それら各種のサービスに共通しているテーマが、「温かい家庭的な介護」です。
「介護スタッフが入居者 に接する際に心がけているのは、入居者がご自分の家にいると感じていただけるような対応です。具体的には、ご自分が好きなことを好きなようにやりながら過ごしていただく、ということですね。何時に何をしなければならないといったルールは特に定めてはいません」とミモザ川崎神木本町施設長の中島健男さんは説明します。
入居者とスタッフの信頼関係がベースに

ミモザ川崎神木本町は森林に隣接する静かな環境にあります
入居者の中には、自分の意思を言葉でうまく伝えることができない人がいます。そんな人に対しては、コミュニケーションをあきらめてしまうのではなく、できるだけ耳を傾け、表情を見て、入居者が伝えたいことを感じ取る。
「そうすると、どうしてほしいのか、何がやりたいのかがわかるようになる。こうして信頼関係を築くことが共同生活のベースになる」と中島さんは言います。
また、認知症の人でも昔のことはよく覚えている場合も多く、「よく話題にするようにしている」と中島さん。各居室にナースコールを設置し、入居者に「いつでも呼び出してください」と伝えているのも、信頼関係構築の一つの表れです。
そして、洗濯物をたたんだり食器を片づけたりといった家事が発生するごとに、入居者に声をかけ、やれる人にやってもらうといった運営をしています。
「自分も何か役に立てることで、ここが自分の居場所と感じていただく。それ も大切な運営と考えています」
次回は、ミモザ川崎神木本町の地域に密着したイベントについてご紹介します。
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