介護付き有料老人ホームを取材!
1983年。介護保険制度導入前で、まだ「介護」という言葉が一般的に認知されていなかった時代、ツクイは訪問入浴サービスという在宅介護事業を始めました。現在介護付有料老人ホーム「ツクイ・サンシャイン」など介護事業を幅広く展開する株式会社ツクイですが、もともとは土木建設関連会社でした。そんなツクイが福祉事業に参入したわけ、そして介護付有料老人ホームを作るに至ったわけを、今回は探ってみました。
<取材・文/藤村はるな>
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実の母の介護経験から「訪問入浴サービス」を開始

今でもこの「訪問入浴サービス」は、ツクイの介護の根幹です
まだ、「介護」という言葉が一般的になっていなかった1983年頃から、訪問入浴サービスをはじめたツクイ。当時は土木建設業を営んでいた同社が、なぜ介護事業をはじめたのでしょうか。
それは、同社の代表取締役社長の津久井督六氏の実体験から生まれたのだそうです。
当時、津久井氏のお母様が認知症を患い、その介護にあたることで、初めて「介護の大変さ」を目の当たりにしたといいます。
そこで、「少しでも同じように介護で悩んでいる人たちの役に立ちたい」と考えた津久井氏は、社内に「福祉事業部」を立ち上げて、毎日風呂桶とボイラーを積んだ特殊自動車で、寝たきりや体の不自由な人々の自宅を回り、思うようにお風呂に入れない要介護の人々を入浴するサービスを始めたそうです。
今でこそ「訪問入浴サービス」は当たり前のものとして社会に受け入れられていますが、当時はまだとても珍しいサービスでした。これがとても好評で、こんなにも喜んでいただける仕事があるのかと思ったそうです。それが介護事業を拡大させるきっかけになったといいます。
介護業界の老舗が、「集大成」として作った介護付き有料老人ホーム

ツクイ・サンシャイン町田の外観。ツクイのテーマカラーである「ツクイグリーン」が配色された屋根が目印
1983年に訪問入浴を開始した後、同社は訪問介護、デイサービスなど、さまざまな分野にわたる在宅介護サービスを網羅していきました。その後、「介護・医療」に特化した人材派遣、有料職業紹介、紹介予定派遣などをおこなうなど、人材開発事業にも進出します。
そして2003年、これまで長年培ってきた在宅介護サービスの実績とノウハウの集大成として、介護付き有料老人ホームを設立。それが、「ツクイ・サンシャイン」シリーズでした。
長年の介護のノウハウにより、細部にまで配慮されたサービスや介護。また、元・土木建設業界出身ということもあり、ホームの建物のクオリティには相当のこだわりがある様子です。
そんな介護業界の老舗が「集大成」として作り上げた「ツクイ・サンシャイン」はいったいどんな施設なのでしょうか? そこで、次回はツクイ・サンシャイン町田にお伺いしてみます!
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