介護付き有料老人ホームを取材!
舞浜倶楽部 新浦安フォーラムで行われているスウェーデン式の介護技術は、どれもスタッフが現地に赴いて実際に体感し、そこで本人が必要性を感じて取り入れたもの。今回はその中から「タクティールケア」と「ブンネ法音楽ケア」をご紹介します。
<取材・文 横田 泉>
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触れ合いで安心感を与える「タクティールケア」

浴槽にはヒノキを使い、排水溝のフタも「冷たくないように」と木材を使用。細やかな配慮が垣間見えます
スウェーデン式介護技術のひとつ「タクティールケア」。その内容について、ストランデル社長は次のように説明します。
「タクティールケアはスタッフと利用者とが触れ合うケア方法です。スタッフは1秒間に5cmのスピードで、ゆっくりと優しく利用者の方の手足などに触れていきます。明確な触れ合いをすることで、安心感をもったり、信頼関係を築くことができます。ケアは10分~20分程度ですが、その間、利用者の方と会話をすることでコミュニケーションの時間にもなります。希望を聞いたうえで、それぞれの方に合ったタクティールケアを実践しています」
この「タクティールケア」を定期的に行うことで、利用者の方はリラックスでき、スタッフに信頼感を抱いてくれるといいます。またスタッフの側でも、利用者の体調の変化に気づきやすいといいます。
リピーターの多い音楽療法「ブンネ法」

人気の「ブンネ法音楽ケア」の時間には多くの方が集まり、熱心に参加しています
施設で行われているケアの中でも特に人気が高いのが「ブンネ法音楽ケア」だそうです。これはスウェーデンで実際に行われている音楽療法のひとつで、「ブンネ楽器」と呼ばれる楽器を使って演奏を楽しむケア方法です。「ブンネ楽器」は演奏の経験や知識のない人でも簡単に扱える楽器で、重度の障がいがある方でも楽しめるのが特徴。「ブンネ法音楽ケア」の時間には多くの参加希望者が集まり、一度参加した方はリピーターになることが多いといいます。
「楽器の演奏は楽しいですが、遊びではないんですね。それが達成感につながっているのではないでしょうか」
その人気の理由について佐藤施設長は話します。
この「ブンネ法音楽ケア」を取り入れるにあたっても、施設から、音楽を学んだ基礎を持つスタッフが現地に行き、本格的に学んでから導入したとのこと。施設で行われるケアが好評なのは、こうしたスタッフの努力があったからなのです。
次回は、こちらもスタッフの気遣いがよく表れている、食事へのこだわりをご紹介します。
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