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高齢者などを対象にした「ごみ出し支援」。そのメリットとデメリットとは?

2017年4月13日

身の回りの世話をする意欲や体力が衰えて、セルフネグレクト(自己放任)状態になり、ごみが捨てられなくなる。そして、それが原因で、次第に「ごみ屋敷」「ごみ部屋」になってしまう。
自治体の中には、ふえつつあるそんなケースを防ぐことを目的の一つとして、高齢者などを対象にして、ごみの戸別収集などを行うといった「ごみ出し支援」を行っているところもあります。
最近、こうした支援を利用する人が増え続けているという報道がありました(*)。

 

ごみの戸別収集で、地域のつながりが希薄化

image001玄関先まで出せば、ごみを持って行ってくれる戸別回収は、体が不自由な高齢者などにはとても便利な制度だと思います。中には、ごみ収集自体を、全戸、戸別収集に変えた自治体もあります。
たとえば東京都立川市は、2013年11月から、戸別収集と同時に収集有料化に踏み切りました。戸別収集導入の理由の一つとして、立川市は集積所の設置場所を巡るトラブル、不法投棄や収集日の間違いなどの様々な課題が解決できることを挙げています。
都内では、他にも戸別収集を実施している自治体が多数あります。

 

一方、集積所での収集を継続している自治体では、戸建ての住民から「ごみ当番」が負担だという声をよく聞きます。
自治会(町内会)によって、「ごみ当番」の役割は様々です。中には、収集日のゴミ出しの時間を限定し、「ごみ当番」がその時間帯、集積所に立つところもあります。
複雑化した分別について、ゴミ出しする住民に声をかけて教えるのです。

 

これは確かに、当番の住民には負担の大きい取り組みかもしれません。しかし、この当番がいることにより、分別に迷い、ごみ出しをためらっていた人も安心してごみを出せます。
引っ越してきたばかりの住民も、近隣住民と顔見知りの関係を築きやすいことでしょう。当番は面倒かもしれませんが、悪いことばかりではないのです。
反対に、ある自治体では、ごみの戸別収集が導入されてから自治会の加入率が下がり、地域住民の交流が希薄になったといいます。
地域がバラバラになり、互いに助け合う風土が失われつつあるのです。

 

結果的に、高齢者は孤立しやすくなる?

image003新聞記事では、「(ゴミ出し支援は)近所付き合いが希薄な都市部ではより必要になっている」という有識者のコメントを紹介しています。
近所付き合いが希薄だから、行政がゴミ出し支援制度を実施する。それは現実的で、当面の問題を迅速に解決できる対応です。

 

「人に迷惑はかけられない」と、支援の受け入れに消極的な高齢者も、この制度なら受け入れるのかもしれません。しかし、そうした対症療法的な対応は、長い目で見るとますます近所付き合いを希薄にさせます。
「困ったことは行政が何とかしてくれる」と、住民同士の助け合いを重視しない、他力本願な人を増やし、コミュニティを弱体化させてしまう恐れがあるのです。
弱体化したコミュニティは、もはや行政の支援の手から漏れた高齢者を支えることができません。

 

本質的な問題を解決しない、手っ取り早い対症療法を実施した先に何が待っているのか。それを、私たちはもっと考える必要があるのかもしれません。

 

<文:宮下公美子 (社会福祉士・臨床心理士・介護福祉ライター)>

 

*ごみ屋敷 ごみ出し支援、利用者が急増 自治体が制度(毎日新聞 2017年3月21日)

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