有料老人ホーム・介護施設の資料請求ならオアシスナビ

広告掲載をご検討の方

オアシスナビ×ハートページ

認知症が引き起こす高齢者の万引きや痴漢。家族ができる対応策は?|オアシスナビ 介護の知恵袋では、お役立ち情報を毎日配信!

目的別に記事を探す

連載スタート!認知症★ドタバタ介護日記

W認知症・じーちゃんばーちゃんと暮らす、ゆず子の介護奮闘記!

【最終回】ゆずこ家の介護はまだまだ続く!~漫画★孫娘のガチンコ介護

7月25日

【最終回】ゆずこ家の介護はまだまだ続く!~漫画★孫娘のガチンコ介護

→続きはこちら

認知症が引き起こす高齢者の万引きや痴漢。家族ができる対応策は?

2016年8月25日

物忘れの目立たない認知症もある

image001認知症といえば、思い浮かぶ症状は“物忘れ”という人が多いことと思います。実際、認知症の約半数を占める「アルツハイマー型認知症」の主たる症状は物忘れです。しかし、現実にはないものが見える“幻視”に悩まされる「レビ―小体型認知症」や若年性認知症の人に多い「前頭側頭型認知症」の場合、物忘れの目立たない人もいます。

 

特に、「前頭側頭型認知症」は認知症と気づかれにくく、うつ病や統合失調症と間違われることも。この認知症では、まるで人が変わったように、万引きや痴漢など法に触れる行為をすることがあります。しかも、病気のせいで罪悪感がないため、二度としないようにと言っても、何度も繰り返すこともあるのです。万引きで警察に逮捕された高齢者が、実は認知症だったというケースもふえているそうです(*)。几帳面だった人が別人のようにだらしなくなったり、常識的な人が非常識なことを平気でするようになったりしたら、認知症の可能性も考えてみるとよいかもしれません。

 

記事によれば、万引きを繰り返した前頭側頭型認知症(ピック病と診断)を患う女性に、実刑判決が下ったとのこと。それについて、認知症に詳しい医師が「罰を与えても改善できない」と指摘しています。この医師の言うとおり、病気によって引き起こされる行動を罰しても、それが矯正されることはありません。認知症の鉄道事故裁判(詳しくはこちら)の一審、二審の際も、裁判官の認知症についての知識、理解の不足が指摘されていました。裁判官や警察官なども含め、社会全体にもっと認知症への理解が広まってほしいですね。

 

難しい認知症ケアは、家族で抱え込まずに専門職の力を借りて

image003前頭側頭型認知症の人は、万引きをしても、それが法に触れる行為であることを認識していません。それだけに、やめさせようとしたり、叱ったりすれば、理解できずに混乱してしまいます。混乱を説得によって納めようとすれば、ますます混乱と反発が強まり、興奮して暴言や暴力につながることもあります。しかし残念ながら、前頭側頭型認知症のこうした困った行為をやめさせる効果的な治療や対策はまだありません。

 

だとすれば、この認知症を持つ人については、「こうした困った行為をすることがありうる」という前提で対応を考えてみてはどうでしょうか。よく行く店には、家族が事前に事情を話し、万引きがあったときには連絡してもらう。行動範囲にある交番に顔写真を持参し、症状や引き起こす可能性のあるトラブルと、トラブルがあったときの連絡先をあらかじめ伝えておく。このような事前の対策で、トラブルが起きても最小限で納めることができるかもしれません。

 

身近な家族が、病気とはいえ、常識から外れた行為をするかもしれない。その現実だけでも、介護家族にとっては大変なストレスです。前頭側頭型認知症は、このほかにも自分なりのルールや手順、日課に強いこだわりを見せるなど、時として独特の症状が出現します。そのどれもが対応に工夫と忍耐が必要で、家族だけでケアを担っていくのは負担が大きすぎるかもしれません。

 

認知症を持つ人に対する専門職の対応・ケアは、日々進歩しています。認知症が疑われるときは、できるだけ早く受診すること。家族だけで抱え込まず、早く医療や介護の専門職の力を借りて、一緒に本人を支えていくことを考えてほしいと思います。

 

<文:宮下公美子 (社会福祉士・臨床心理士・介護福祉ライター)>

 

*認知症で万引き、割れる司法判断 家族が気づけない例も(朝日新聞 2016年7月23日)

関連する記事
コメントを書く
ユーザー名:40文字以内
コメント:200文字以内
この条件で検索

このページのトップに戻る

都道府県から老人ホームを探す