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特養待機者が減少!でも、在宅介護も施設入所もできない介護難民が増える?

2016年7月28日

2016年6月末、「特養待機者が急減」という新聞報道がありました(*)。報道によれば、埼玉県で4割、東京でも2割弱など、調査した10自治体すべてで特養(特別養護老人ホーム)の待機者が減少しているというのです。

 

中重度者に重点化し、特養入所は要介護3以上に

image001その理由として、主に2つの原因が挙げられています。
一つは、2015年8月から、一定以上の所得がある人については、特養利用料を含めた介護保険サービスの自己負担割合が1割から2割に引き上げられたことです。このほかにも負担増につながる制度改正があり、それが重なって負担が増えた入所者の中には、利用料を払えないからと退所する人も出ていると聞きます。この制度改正は、確かに影響が大きいかもしれません。

 

もう一つには、2015年4月から特養の入所が原則として要介護3以上となったことです。介護保険制度はこのときの改正から、「中重度者シフト」をより一層明確にしています。限られた介護保険財源を広く活用するのではなく、専門的な介護をより必要とする中重度者に重点的に投入していく方針を強化したのです。

 

特養では、2011年の調査で要介護1、2の入所者が約12%しかいなかったなどのことから、今回、中重度者に重点化が図られました。これにより、要介護1、2の人は原則として特養には入所できなくなったわけです。マスコミは、そのせいで待機者が減った、介護難民が出るのではないかと報道しています。

 

要介護度が低い人は、もともと入所の優先順位が低かったのでは?

この問題について、少し考えてみましょう。
現在、要介護1、2でも「特例」として入所できるのは、下記の(1)~(4)のように特養以外での生活が難しい場合だけとなっています。

 

(1)認知症で、日常生活に支障を来すような症状等が頻繁に見られること
(2)知的障害・精神障害等を伴い、日常生活に支障を来すような症状等が頻繁に見られること
(3)深刻な虐待が疑われること等により、心身の安全・安心の確保が困難な状態であること
(4)単身世帯等家族等の支援が期待できず、地域での介護サービス等の供給が不十分であること

 

「特例」に該当するかどうかは、各施設で開催する「入所判定会議」で判断します。特養ではこれまでも、要介護度や介護者の有無など、各自治体が定めた入所順位の評価基準に従って点数化し、その合計点の高い順に入所の優先順位をつけていました。そして、空きが出ると、その優先順位に従い、次の入所候補者となった高齢者について「入所判定会議」で検討し、入所の可否を決定していました。

 

つまり、要介護1から申し込めた頃も、要介護度が低い人、在宅での介護環境が比較的整っている人については、原則として入所の優先順位が低くなっていました。その一方で、要介護度が低くても、今回、「特例」での入所が認められるような在宅介護が難しい人は、優先順位を比較的高くされていたのではないかと思います。そういう意味では、入所要件を要介護3以上になったからといって、それが「介護難民」を生むことにつながるのか、やや疑問があります。

 

本当に在宅介護が困難なら、要介護1、2でも特養に申込みを

image003今回、待機者数が急激に減ったのは、そもそもの待機者数の数え方が影響していることが考えられます。在宅介護をしている人には、「入所まで何年もかかるから」と、まだ特養への入所の必要性が低いのに申し込んでおく人も少なくありません。いわば、いつか必要になったときのための“保険”のような入所申込みです。しかも、たとえば1人の人が3カ所の特養に申し込んだ場合、それはすべて合計され、待機者数3人とカウントされます。

 

また、他の施設に入所できた人も亡くなった人も、入所申込みを取り消さない限り、「入所待機者」としてカウントされたままです。つまり、発表されている「待機者数」は、もともと、実際の人数とはかなり異なっているのです。今回の「待機者急減」は、そうした、「実態とは違う待機者」が整理されたことも、影響しているのではないでしょうか。

 

ただ、この改正で、本当に入所の必要性が高い方が、「要介護1、2だから」と申し込みを控えてしまうのは心配です。在宅介護に限界を感じているのであれば、要介護度が低くても諦めずに、特養に申込んでみてほしいと思います。「特例」とされる(1)~(4)に当てはまる可能性もあります。ぜひ逼迫している事情を訴えて、申込みを受け付けてくれるよう交渉してほしいと思います。

 

<文:宮下公美子 (社会福祉士・介護福祉ライター)>

 

*特養 待機者が急減 「軽度」除外策、介護難民増加か(毎日新聞 2016年6月30日)

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