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認知症の人が介護を拒否!その原因、考えたことはありますか?

2016年1月28日

認知症の人にはなじみの人・場所が安心を与える

o1「認知症カフェ」をご存じでしょうか。認知症を持つ人やその家族、支援者、地域住民などが集う、交流の場です。カフェといっても店舗があるわけではなく、主催者の自宅や公共スペースなどを借りて開催されます。

 

お茶を飲みながら自由に会話を楽しんだり、開催されるミニ講座に参加して、認知症についての理解を深めたり。認知症を持つ人にとっては、認知症と共に生きている自分をありのままに受け止めてもらえる安心できる場。家族にとっては、介護の情報交換と息抜きの場。支援者や地域住民にとっては、認知症を持つ人やその家族の思いをより深く理解するための場となっています。

 

政府が2015年に発表した、認知症施策「新オレンジプラン」では、市町村の実状に応じた認知症カフェの設置が目標として掲げられました。それもあって認知症カフェは、地域に少しずつ増えてきています。運営主体は、NPO法人や地域の福祉関係者、地域住民、介護事業者など。様々な立場の人が運営しています。

 

多くは週1回~月1回程度の開催。常時運営しているカフェは、まだ多くありません。そもそも、認知症を持つ人も、家族の都合や体調によっては、頻繁にカフェに行くことができない場合もあります。

 

そこで政府はこのほど、認知症カフェのボランティアに、認知症を持つ人の自宅を訪問して話し相手をしてもらう「認とも」という制度を始めると発表しました(*)。訪問するのは、すでにカフェで顔なじみになっているボランティアの人とのこと。なかなか外出できない認知症の人にとって、安心できる人と自宅で会話が楽しめること自体は、うれしいことではないかと思います。

 

介護拒否の背後には「嫌な感情の記憶」がある場合も

o2認知症を持つ人にとって、「安心できる」のはとても大切なこと。ある認知症ケアの実践者は、認知症を持つ人の記憶と心について、このように説明しています。「認知症を持つ人は、記憶を司る海馬が萎縮して徐々に記憶力が低下していく。しかし、脳には低下した能力を補う機能があり、萎縮した海馬に代わって感情を司る扁桃体が発達する」というのです。

 

つまり、認知症が深まってきた人は、他者と話した内容は忘れるかもしれない。しかし、その人との会話が楽しかった、あるいはいやな思いをした、という感情の記憶は残るということ。相手が安心できる人か、そうでないか。安心できる場所か、そうでないか。それは、感情が記憶しているというわけです。

 

たとえば、深い認知症があり、ティッシュを見ると口に入れようとするAさんという人がいたとします。「それは食べ物じゃないよ」「食べちゃだめでしょ」「やめなさい」。Aさんにそんな声かけを繰り返すと、Aさんはどう感じるでしょうか。

 

具体的に何を言われたかは、覚えていないかもしれません。しかし、「この人から何かいやなことを言われた」「この人と一緒にいると好きなことをさせてもらえない」という、感情が受けた印象の記憶は残るのです。

 

そうすると、同じ人が次にAさんに何か働きかけたとき、「この人はいやなことをいう人・する人」という印象から、「拒否」が起こる場合があります。深い認知症を持つ人の、説明のつかない強い介護拒否の一部は、こうしたメカニズムで起きていることが考えられます。

 

より楽しいことを示して関心を切り替えてもらう

そうはいっても、ティッシュを口に入れようとするのを、そのまま見過ごすわけにはいきません。そういう場合は、Aさんにとって、より「楽しく」「心地よい」と思えることを示して、そちらに関心を移してもらえばよいのです。たとえば、Aさんの好きなお菓子を勧める。Aさんが散歩好きなら、散歩に誘う。そんな対応です。そもそも、心身に危険が及ばないことであれば、多少問題があっても辞めさせずに見守る、という対応でもかまわないのです。

 

認知症を持つ人に限らず、誰でも自分の行動をいちいち制限され、いけないことをしているように言われたら、非常にストレスです。ストレスを感じる対応をされ続けたら、そのうちイライラしてくるのは自然な反応です。要は、自分がされていやなことをしないこと。認知症を特別視せず、ごく普通に、どう対応すれば相手を尊重できるかを考えて接するのが、一番スムーズな認知症ケアなのかもしれません。

 

<文:宮下公美子 (社会福祉士・介護福祉ライター)>

 

*「認知症カフェ」、自宅に出張 ボランティアが話し相手に (日本経済新聞 2016年1月3日)

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