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寝たきり→自立歩行へ。笑顔あふれる「介護・障害・保育」統合デイサービス

2015年5月28日

image3高齢者の介護をするのは介護福祉士。子どもの世話をするのは保育士。それぞれ国家資格が設けられ、専門分野の勉強をして取得します。

 

ところが、2015年4月、少子高齢化で不足している介護や保育の人材を確保するため、介護・保育の資格を統合するという案が報道され(*)、介護や保育の現場で怒りの声が上がりました。

 

「厚生労働省は何を考えているんだ!」「現場を見たことがない役人が考えた机上の空論」「今でも手一杯なのに、この上子どもの世話なんてとても無理」等々、大変な反発です。たしかに、介護の現場も保育の現場も、職員たちはいつもとても忙しそうです。この上、専門分野がちがう人達の世話をするように求められても、そんなことはできない!と思うのは無理もないのかもしれません。

 

ただ、現実問題として、少子高齢化が進み、職員確保がままならなくなったとき、特に地方では1人の職員がさまざまな利用者に対応できるようにしておかないと、施設運営が難しくなるという声があります。また、国家資格取得の際に求められている福祉の歴史や抽象的な福祉の理念を学んだ「専門性」より、親の介護を経験しているなどの「当事者性」の方が大事だという意見もあります。

 

子どもも障害者も高齢者も一緒にケアするのは本当に無理?

子どもや障害者、高齢者を、同じ場でケアするのは、本当に無理なのでしょうか?
実は、すでにそうした取り組みをしている事業所はあるのです。それは、富山県発祥で全国にじわじわと広がって行っている「富山型デイサービス」。民家を改造した一戸建てなどのこぢんまりしたスペースで、子どもも障害者も高齢者も一緒に過ごす「共生」の場です。

 

富山県の看護師が、病院での支援に限界を感じて開設したのが最初。まだ介護保険もない時代でした。当初は行政の支援もなかったのですが、その実践がいかに素晴らしいかが知られるようになり、行政も徐々に支援を開始。今では、多制度にまたがる支援をやりやすいよう規制を緩和し、補助金も給付。全国に「富山型デイサービス」の良さをアピールしています。その甲斐あって、今では全国に拡がり、県内に80カ所、全国では600カ所にまで増えています。

 

では、富山型デイサービスとはどんなところが素晴らしいのでしょうか。
富山型デイサービスの事業所を訪れると、まず、誰が利用者で誰がスタッフか見分けがつきません。その場にいる人達は、おしゃべりをしたり、お茶を飲んだり、居眠りをしたり、自然に過ごしていて自宅のリビングにいるよう。そこが利用者にとって、いかに居心地のいい空間かが感じ取れます。

 

学校を終えた子どもたちがやってくると、「お帰り」と声をかけ、障害者の人や認知症の人が、おやつを用意したり、お茶を出したりします。唾液がこぼれやすい障害者の人の口元を、子どもが拭いてあげることもあります。明確な役割はほとんどありません。気づいた人、できる人が、手助けが必要な人に手を貸す。そんな自然なやり取りが、事業所内のあちこちで行われているのです。

 

世の中と同じように、デイサービスにもいろいろな人がいて当然

image4ある事業所に、30年以上自宅に引きこもっていたために寝たきりになってしまった男性がいました。医師はこの男性のことを、「もう歩くのは難しい」と言いました。しかし、富山型デイサービスに通うようになったこの男性は、車いすを使って生活をしながら、トイレに立つ、お風呂に入るなど、日常生活を送っているうちに、いつのまにか立って歩けるようになっていました。

 

デイサービスでの普通の生活がリハビリになったのです。そして何より、富山型デイサービスの「共生」の環境が、引きこもり続けて生きてきたこの男性に、ほかの利用者と共に過ごしたいという気持ちを芽生えさせたのです。

 

もちろん、子どもから障害者、高齢者まで、さまざまな利用者に対応することは、職員にとって簡単なことではありません。しかし、決してできないわけではありません。ある富山型デイサービスの管理者はこんなことを言っていました。

 

「世の中にいろいろな人がいるように、ここにもいろいろな人がいて当然。だからおもしろい」
人の手助けが必要になったら、そんなふうに言ってくれるところで過ごしたい。そう思う人は多いのではないでしょうか。ケアの仕事をしている人達が、国の思惑より、自分たちがどういう場で過ごしたいかという視点で考えてくれるようになると、また違う展開があるかもしれません。

 

<文:宮下公実子(介護福祉ライター・社会福祉士)>

 

*写真はイメージです

 

* 介護・保育士資格:統合、厚労省検討 人材確保狙い (毎日新聞 2015年4月11日)

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