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「至れり尽くせり」の医療にストップ!患者を元気にして早期退院させる取組

2015年5月7日

image1糖尿病や高血圧、高脂血症など、高齢になると、病院のお世話になることが増えてきます。

 

ときには、脳卒中や転倒による骨折などで入院が必要になることもあるでしょう。
入院したら、病気が良くなって自宅で暮らせるようになるまで治療してもらえるもの――患者側としては、漠然とそんなイメージを持ってますよね。

 

しかし、今の医療制度では入院期間は多くの場合、3か月程度。病状が落ち着くと退院を促されます。これは医療制度改革によって、入院期間が3か月を過ぎると、診療報酬が大幅に下がる仕組みになったためです。この状態で退院? と、患者側としては不安や納得がいかない思いを抱くこともあるでしょう。

 

ただ、高齢者に関して言えば、入院期間が短くなることは歓迎すべき面もあります。高齢者は入院中に安静に過ごしているだけで、筋力が低下して寝たきりになったり、認知症になったりするリスクが高まるからです。医療は日進月歩。先進的な病院では、新しい治療法や治療プログラムをどんどん取り入れて、患者を早く元気にして退院させようとしています。今回は、その一部をご紹介しましょう。

 

手術後、食事と歩行をすぐに再開して回復を早める

手術を受ける場合、以前は手術前後の飲食は禁止、手術後はトイレも行かずに安静にするというのが一般的でした。しかし、2006年に北欧で始まった術後回復能力強化プログラム(ERAS)では、科学的根拠に基づいて、かつての慣習的なケアを見直しました(*1)。

 

結腸直腸の開腹手術を例に取ると、手術前、食事は6時間前まで、飲み物は2時間前までOK。手術では短時間で目覚める麻酔薬を使用し、手術後は、全身状態が安定していれば手術当日に2時間、その後は毎日6時間ほどベッドから離れて過ごすというのです(*2)。

 

こうした見直しが行われたのは、手術後に安静にして過ごしていると、合併症が起こりやすくなるとわかったからです。また、早期から食事を再開すると腸が働きやすくなり、点滴も早く中止できます。回復が早いため入院期間が短縮され、患者も早く日常生活に戻ることができ、医療費の負担が少なくてすむというメリットがあります。

 

現在、日本でERASを導入している病院は、手術を行う病院の5分の1程度とのこと(*1)。もっと増えていってほしいですね。

 

脳卒中のリハビリは受診直後から行うことで機能低下を防ぐ

image2脳卒中(脳梗塞や脳出血)を起こした人のことはできるだけ動かさないように、とよく言われていますよね。病院でも、少し前までは脳卒中の発症直後は動かさない、という治療方針が主流でした。

 

しかし今は治療と併行して、病院に入院した当日から麻痺が起きた関節を動かすなどのリハビリテーションを始めます。当日から、と聞くとちょっと驚きますよね。しかしリハビリを始めるのが早ければ早いほど、筋肉や関節の機能低下を防ぐことができるのです(*3)。

 

むしろ安静にして動かさずにいると、肺塞栓症や誤嚥性肺炎、感染症などのリスクが高まると言われています(*4)。
ただし、中には慎重なリハビリが求められる場合もあるので、当然ですが、医師の判断に従います。

 

管理栄養士による栄養サポートで栄養状態を改善し早期退院

病院の管理栄養士と言えば、厨房で献立をつくり、調理担当の職員に調理の指導をする、そんなイメージの方が多いと思います。しかし、高知県のある病院では管理栄養士が病棟で栄養サポートを行い、早期回復、早期退院を実現しています(*5)。

 

この病院は約450人の入院患者に対し、管理栄養士が22人(2013年12月時点)も。病棟に配属された管理栄養士は、栄養サポートが必要な患者全員に対応しています。入院患者に多いのは、低栄養リスクの高い高齢者。管理栄養士は、病床に何度も足を運んで患者の腸の動きを聴診器でチェック。腸が動いて食事を始められるタイミングを判断し、医師に伝えています。また、しっかり食事が摂れているかを確認し、摂れていない場合はどんな食事なら摂れるかを検討します。

 

入院中は、病気と戦うために高いカロリー摂取が必要。点滴による栄養補給では、低栄養状態になることもあります。この病院では栄養サポートで早い時期に口から食べさせていることから、栄養状態がよくなり免疫力も高まって感染症が減るなど、薬を使わずに状態を改善。入院期間の短縮にもつながっています。

 

いかがでしたか?
新しい治療プログラムで治療をされると、患者側はとまどってしまうこともあるかもしれません。しかし、こうしたさまざまな試みは新聞やテレビなどのマスメディアでも報道されています。患者側も自分や家族が不安なくよりよい医療を受けられるよう、メディアで報じられる最新情報をキャッチしていけるといいですね。

 

<文:宮下公美子(介護福祉ライター・社会福祉士)>

 

*1 医療ピックアップ:術後回復能力強化プログラムとは 苦痛少なく入院期間短縮(2015年03月19日毎日新聞夕刊)

*2 術後回復能力強化プログラム-ERAS, Fast track, ACERTO・・・麻酔科医が必須の存在-

*3 脳卒中のリハビリテーション(慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト)

*4 脳梗塞コラム 第9回 急性期におけるリハビリテーション 脳梗塞治療の現場では……②(脳梗塞.net)

*5 入院中の低栄養を防げ(NHKニュース おはよう日本 2013年12月13日)

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