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手足を縛る、部屋に閉じ込める…?老人ホームや医療現場での身体拘束の実態とは?

2015年4月9日

oasis1腰回りを固定するベルトに、ものをつまめなくなる手袋。

 

2014年11月、東京都内の高齢者マンションで行われていたこうした身体拘束が、マスコミ報道で明らかになりました。そして実態調査を行った区と東京都は、2015年2月、拘束を行っていた訪問介護事業所を運営する医療法人に対して、一部の拘束は高齢者虐待に当たるとして改善するよう指導を行いました。

 

この高齢者マンションは、実際には「有料老人ホーム」でも「サービス付き高齢者向け住宅」でもなく、「一般の民間賃貸マンション」でした。
報道によると、入居者がここに住むことになった経緯は、“脳梗塞で入院後に「年金でまかなえる施設を探したところ、病院からこのマンションを紹介された」”など。時間的にも金銭的にも余裕がない中、実態を把握しないまま入居したケースが多かったのかもしれません(*1)

 

介護現場での身体拘束は、2000年の介護保険制度開始とともに緊急やむを得ない事情がない限り、認められなくなりました。拘束を行う場合は、切迫した事情があったか(切迫性)、ほかに代替策はなかったか(非代替性)を十分検討し、拘束する場合も一時的な対応のみとすること(一時性)とされています。

 

ベッドの柵も、つなぎの介護衣も、実は身体拘束の一つ

身体拘束と聞くと、手や足を縛ることをイメージするかもしれません。しかし、実はそれだけではありません。以下のさまざまな対応も身体拘束とみなされます(*2)。

 

<代表的な身体拘束の例>
● ベッドから降りられないよう、柵で囲む
● おむつをさわらないよう、つなぎスタイルの介護衣を着せる
● 点滴の針など細かいものをつまめないよう、手にミトン型の手袋をさせる
● 車いすにテーブルを設置して立ち上がれないようにする
● 柔らかいソファに座らせて立ち上がれないようにする
● 大声を出したりしないよう、向精神薬を服用させて意識レベルを低下させる
● ほかのフロアに行けないよう、エレベーターに特別なボタン操作が必要な設定をする
● 室外に出られないよう、自分では開けられない部屋に閉じ込める

 

え、そんなことも? と思うようなこともあったかもしれません。本人が自分の意志で動く自由を奪う対応はすべて身体拘束であり、介護の現場では禁じられているのです。

 

身体拘束は、本人の尊厳を傷つけるだけでなく筋力や心肺機能などを低下させたり、床ずれができる危険を高めたりします。また、拘束を目にした家族の心も傷つけます。拘束されている姿を見た衝撃、そしてそんな対応をする場に大切な家族を委ねなければならないことへの無力感が、家族をつらい気持ちにさせるのです。安易に拘束することは、介護職等、拘束する側の仕事へのプライドも低下させます。拘束をすることでもたらされる負の影響は、あまりにも大きいのです。

 

安全確保のための身体拘束がかえって生命を危険にさらす場合も

oasis2介護現場で厳しく制限されている一方で、医療現場ではまだまだ身体拘束が行われています。これは、現状の職員数では、拘束せずに命を守り治療を行うのが困難だから、と言われています。

 

しかし、治療のためであったとしても、例えば点滴の針を抜かないように手を縛ることによって、窒息など緊急事態が起きたときに本人がナースコールで知らせることができず、生命の危険にさらされることもあり得ます。医療機関であっても、できるだけ身体拘束をしない対応が求められているのです。

 

実際、同じ人員配置で拘束せずに対応している病院もあります。拘束せずに治療はできないと考えるか、どうすれば拘束せずに治療をできるかと考えるか。そんなふうに出発点が違うために、結論が違ってきているのかもしれません。

 

残念ながら現状では、「当病院では、人員の関係で必要に応じて拘束をします」と入院時に家族に伝え、家族が「拘束をしないでほしい」と要望すると、「それならほかの病院へどうぞ」という対応をする医療機関もあります。

 

個々の患者家族が、「拘束以外の対応方法はないでしょうか」と、医療機関に粘り強く問いかけていくと同時に、社会全体で、医療機関でも拘束は廃止すべきという機運を高めていくことが必要なのかもしれません。

 

また老人ホームを選ぶ際にも注意が必要です。周囲に勧められてそのまま決めるのではなく、しっかり情報収集をしていくつかのホームを比較検討すること。また、自分の目で実際に確かめることが大切です。

 

<文:宮下公美子(介護福祉ライター・社会福祉士)>

 

※写真はイメージです
*1 ヘルパー多忙、「拘束」に慣れ 都内の高齢者マンション(朝日新聞2014年11月9日)
*2 「身体拘束ゼロへの手引き」(厚生労働省)(PDF)

 

●ホームを決める前に「見学」は必須!こちらも参考に
→ 老人ホーム見学の流れと注意点

 

●「こんなはずじゃなかった……」と後悔しないために
→ こんな老人ホーム選びはNG!

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