「緊急時の対処法」。今回のテーマは、“緊急時の連絡先”について。いつ起こるか分からない万が一の時に備え、事前に出来ることは準備しておく。その心構えが重要です。
取材協力・明正会グループ http://www.meisei-g.com/
<取材・文/橋本範子>
必要な基本情報は、一枚の紙で収めて見やすく
緊急時というのは、予想もしていなかったことが起こることもあります。しかし、そんな時こそ冷静に対処しなければいけません。そのために重要なのは、事前準備。まずは“必要な基本情報を記載しておく”ことから始まります。
白い画用紙や紙(A4 サイズ以上くらいがいいでしょう)を用意しましょう。そこにマジックで、なるべく大きく見やすい字で記載します。
[記載する項目]
1.名前
2.ふりがな
3.年齢
4.血液型
5.住所(マンション名まで記載)
6.住所地の目印となる情報
7.個人電話番号
8.訪問診療先情報(診療先名、連絡先、担当医)
9.かかりつけ医の連絡先情報(介護先名、連絡先、担当ヘルパー)
10.病名
11.服用中の薬名(多くの種類を服薬されている場合は薬局からもらう薬情[薬剤情報提供文書]を一緒に貼っても良いでしょう)
また、緊急時に連絡して欲しい連絡先を記載しておくのも親切です。これだけの情報が一目で分かると、日中・夜間に関わらず家族以外の様々な人々が対応する場合でも便利かつスームズに対応できます

紙に記載する個人の必要な基本情報。ポイントは「一枚の紙に収める」「見やすい字にする」です
紙は“電話の前”“冷蔵庫”に貼付けて
書いた紙を貼る場所は“電話の前”もしくは“冷蔵庫”がおすすめ。連絡することを考えれば、電話をしながら読み上げられる“電話の前”が最適です。“冷蔵庫の前”もしくは“冷蔵庫の中”も、忘れない場所。冷蔵庫の中に保管する場合は「冷蔵庫の中に基本情報がある」という旨を記載した紙を冷蔵庫の前に貼っておくことが重要です。
港区や葛飾区では、かかりつけ医や服薬内容などの医療情報を入れた容器「緊急医療キット」の給付を無料で行っています。この筒状のキットは、冷蔵庫の中で保管を薦めています。この動きは徐々に広がりを見せ、全国各地に普及。ぜひ、自分の住んでいる地域にこの取り組みがないか、この機会に「緊急医療キット」と検索して調べてみてください。
プロフィール
よっし~
介護福祉士、ガイドヘルパー(全身性・視覚)。東京都葛飾区にある「ケアサービス新小岩」にて所長を務める。
