「衣服の着脱」。今回のテーマは「仰臥位でのパジャマ・浴衣の着方」について。スムーズに着用する順番や方法を紹介していきます。
取材協力・明正会グループ http://www.meisei-g.com/
<取材・文/橋本範子>
浴衣はシワやタルミがないようピンと伸ばして
浴衣を着る際は、着崩れがないよう最後まで丁寧な気配りを心掛けましょう。
【手順】
(1)袖を通す際は、袖口を縮めて、袖口から手を入れて介護される方の腕を握り、手先から通し、肩の部分まで着せます
(2)(1)で腕を通した側に体を寄せます(例えば右から着た場合は、右に体を寄せます)
(3)背中の下にシワやタルミが残らないよう、整えます
(4)(1)と反対側の手も、同様に通します
(5)両腕を通したら、首元がもたついていないか確認します
(6)最後の仕上げに、股の下から背後の浴衣を引っ張りましょう
着心地も良く快適に過ごして頂ける様に、最後に全体をピンと張ってあげることも重要です。

画像左:最初に腕を通した側に体を傾けたら、反対側に引っ張りながら浴衣を整えます
画像右:袖に腕を通す際は、介護される方の腕をしっかりつかむことがポイント

画像左:首元のたるみも確認。着心地を確かめるようにしましょう
画像右:最後の仕上げ。股の下から背後の浴衣を引っ張ります
前開きパジャマも、浴衣と同じような手順で
ボタンなどが付いた前開きのパジャマは、最後にボタンをしめる以外、特に浴衣と変わった点はありません。
では、被るタイプのパジャマの場合はどうでしょうか。
【手順】
(1)裾をたくしあげ小さく縮めたら、襟部分を広げ、頭を通します
(2)袖部分も同様に小さく縮めておき、片方ずつ腕を通します
(3)最後に裾を下方に引き下げます
被りものの衣服の場合は、襟部分に頭を通す際、窮屈になりがちです。顔にひっかかることがないよう、注意して介助しましょう。
プロフィール
よっし~
介護福祉士、ガイドヘルパー(全身性・視覚)。東京都葛飾区にある「ケアサービス新小岩」にて所長を務める。
