在宅介護に役立つ介助方法・介助技術を介護のプロがご紹介。安全で、介助する側にも負担の少ない介助動作のポイントを流れにそってご紹介します。
今回は、「杖を使った歩き方(2動作歩行)」です。
杖を使って歩くには大きく分けて「2動作歩行」と「3動作歩行」の2種類があります。今回は2動作歩行について説明します。
「2動作歩行」と「3動作歩行」のどちらが適しているのか?
2動作歩行は、通常の歩行をするときの“片足の動きにあわせて杖も動かす”イメージ。つまり、通常のリズムで歩く時の補助的な役割といえます。
3動作歩行は、通常の2足の歩行に加え、“杖も1本の足として3歩で歩く”イメージです。
2動作歩行は、歩くスピードが速い反面、杖と足を出す際、動く足一点で身体を支えるため3動作歩行に比べて不安定になりがちです。
2動作歩行でリズミカルにバランスを崩さず歩けるのであれば、歩行速度の速くなる2動作歩行の方がおすすめです。それができない人は3動作歩行がよいでしょう。
高齢者の身体の状態によって2動作歩行と3動作歩行のどちらが適しているか異なるため、自分で判断せずに専門家に相談しましょう。
【1】杖と麻痺している足を同時に出す
杖を、足が動くほうの手で持ちましょう。歩くときには、杖と麻痺している足を同時に前に出します。

【2】動くほうの足を出す
動くほうの足を出して、麻痺している足にそろえましょう。

2動作歩行が不安定なら、3動作歩行の方が適しているかもしれません。専門家に相談してみましょう。
●3動作歩行の方法はこちら
→杖を使った歩き方・3動作歩行
<協力・カイゴ大学>