在宅介護に役立つ介助方法・介助技術を介護のプロがご紹介。安全で、介助する側にも負担の少ない介助動作のポイントを流れにそってご紹介します。
今回は理学療法士が教える「車椅子で段差を降りる介助方法」です。車椅子で外出した時の介助の注意点など参考にしてください。
【1】段差を降りることを説明する
介助者は、車椅子に乗った高齢者に段差を降りることを説明します。高齢者には、背もたれにしっかりと寄りかかってもらいましょう。

【2】後ろ向きになる
介助者は、片方の駆動輪(後輪)を軸に180度方向転換し、段差に対して後ろ向きになりましょう。前向きだと、高齢者が前へ転げ落ちる危険があります。

【3】駆動輪(後輪)を段差の下に降ろす
車椅子を段差手前までバックで移動させましょう。それから、ゆっくりと駆動輪を段差の下に降ろします。

【4】キャスターを浮かせる
車椅子背面にあるティッピングレバーを踏んで、キャスター(前輪)を浮かせます。

【5】キャスターを着地する
介助者は、キャスター(前輪)を浮かせたままハンドルを後方に引きます。ゆっくり静かにキャスターを着地したら、完了です。

●車椅子介助の方法は、こちらもご覧ください
車椅子を動かす前に確認しよう
→発進前の注意点・確認ポイント
車椅子で段差を上る方法
→安全に段差を上る方法
でこぼこ道での転倒防止方法
→悪路での転倒を防ぐ操作法
<協力・カイゴ大学>