在宅介護に役立つ介助方法・介助技術を介護のプロがご紹介。安全で、介助する側にも負担の少ない介助動作のポイントを流れにそってご紹介します。
今回は理学療法士が教える「2段階に分けて起き上がる介助方法」です。高齢者の自立支援につながります。
【1】横を向いてもらう
ベッドの上で高齢者に自分の力で横を向いてもらいましょう。

【2】ベッドの端に両足を下ろしてもらう
高齢者にベッドの端に両足を下ろしてもらいましょう。

【3】片ひじをついてもらう
介助者は中腰になり、高齢者の首の下に手を通してもう片方の手は肩に添えます。
そして、まず起き上がりの第1段階として、横になっている高齢者を起こして、片ひじをついた状態になってもらいましょう。

【4】腰掛けた状態になってもらう
次に第2段階として、高齢者の身体を片ひじをついた状態から、ベッドに腰掛けた状態にゆっくり起こしましょう。

【5】ベッドから起き上がってもらう
高齢者が起き上がり、ベッドに腰掛けている状態になったら終了です。

自分一人で起き上がれるようになりたい高齢者にお勧めです。

本来、片ひじをついて起き上がる方法は、健常な人が行う起き上がり方です。
介助が必要な高齢者が、その動きを意識して起き上がることにより、自立支援につながります。
また、2段階に分けて起き上がることで、その工程を一つずつ学んでいくことができます。
いずれ自分一人で起き上がれるようになりたい高齢者にお勧めの介助方法です。
<協力・カイゴ大学>