「食事介助 準備編」第二週目は、食事介護では必須の「スプーン&ストローの使い方」について。+αのとっておきテクニックや活用法を紹介します。
取材協力・明正会グループ http://www.meisei-g.com/
<取材・文/橋本範子>
スプーンの持ち手は太くして、持ちやすく
手に力が入らず自由自在に動かせない人にとって、スプーンやフォークの持ち手が細いのは持ちづらいもの。そこで、以下の方法がおすすめです。格段に持ちやすくなります。
【方法】

ヘアーバンドをランダムに巻いていくだけ。最初から輪になっているので、最後にゴムなどで留める必要もなし

巻き付け完了の状態。持ち手が倍以上の太さに。ヘアーバンドの柄を変えるだけでも、食事が楽しくなりそうです
ヘアーバンドなどグルグルと持ち手部分に巻き付けて太くする
※ヘアーバンドの代わりにタオルなどでの代用も可能。
【ポイント】
上級者ともなれば、自転車のグリップを付けている人もいるとか。「そこにあるもの」が、介護グッズに早変わりするのです。
ペットボトルにストローを差して、飲みやすく
ペットボトルは分量もわかり、食事介護では便利な道具のひとつ。ただ、ふたの開け閉めは、私たちが思っている以上に介護者(特に麻痺のある方)にとっては面倒で難しいもの。そこで、ストローをフル活用しましょう。

ストローは下から差しこんで使用。ワンタッチのフタなら開け締めラクチン
【用意するもの】
100円均一などで購入できるペットボトルキャップを用意します。ストロー専用コップを使うのもアリ

100円均一などで購入できるストロー専用コップ。取っても付いているから持ちやすさも◎
【使い方】
どちらもストローはペットボトルの大きさに合わせてカットし、差し込みます
【ポイント】
起き上がることも難しい人の場合は、ペットボトルのふたに穴を開けて、そこにホームセンターなどで購入できる長いチューブを通します。ベッドサイドに置いておき、チューブから飲み物を吸い込むことが可能。ただし、これには「吸う力」が必要です。
プロフィール
よっし~
介護福祉士、ガイドヘルパー(全身性・視覚)。東京都葛飾区にある「ケアサービス新小岩」にて所長を務める。
