在宅介護のプロ“よっし~”が介護者の疑問を解決する、在宅介護Q&A。介護者の疑問・質問に丁寧に応えます。第12週目は、在宅介護での散歩・買い物同行についてです。
今週のQ! 「散歩や買い物同行で気をつけることは?」
取材協力・明正会グループ http://www.meisei-g.com/
<取材・文/橋本範子>
本人の意思を尊重-大事なのはリフレッシュできるかどうか
介護される方にとって、散歩やお買い物することでリフレッシュになることもあります。介護者が同行してお出かけする際、気をつけておくべきことはないのでしょうか? よっし〜教えて!
よっし〜「買い物は誰しも“自分の目で見て判断したい”という思いがあるんですよね。介護者が気を利かせてお買い物することももちろんありますが、介護される方が自分のお財布からお支払いするという喜びもあるはず! まず買い物やお散歩する際は、“どこへ行きたいか”“何を買いたいか”を介護される方に確認しましょう」
−−−−さほど乗り気じゃない方を無理に外に連れ出すことは、やめた方がいいですか?
よっし〜「確かに、良かれと思って行う事が、本人にとって必ず良い事だとは限りませんからね。介護者は『少しでも外出させた方がいいんじゃないか』『体を動かした方がいいんじゃないか』と思いがち。ただ“1回やってみて、様子を見る”ことも大事だと思います。疲労感が溜まってしまう場合もあると思いますが、外出してみたら楽しそうにしていることもあるので、確認してみてください」
−−−−外へ出なくても、体を動かす事はできますもんね。
よっし〜「そうなんです。部屋の中でできる事もあります。手のグーパーやもも上げなど手足の簡単な運動だけでも良いですし、今までやってきた家事ひとつ行うだけだっていいんです。それから女性だと、お化粧したりネイルしたりして外に出るだけで、気分転換にもなりますよ。車椅子で出かける際は、安全面にも配慮してくださいね。
※「車椅子の使い方/目線や揺れの体験」を参照
今回の“よっし〜まとめ”
本来、お散歩やお買い物は楽しい時間。より有意義な時間を過ごしてもらうためにも、本人の意思を確認。気分が良くなる環境づくりもできたら良いですね。
プロフィール
よっし~
介護福祉士、ガイドヘルパー(全身性・視覚)。東京都葛飾区にある「ケアサービス新小岩」にて所長を務める。
