在宅介護のプロ“よっし~”が介護者の疑問を解決する、在宅介護Q&A。介護者の疑問・質問に丁寧に応えます。今回は、在宅介護でのケアマネさんとのコミュニケーションについてです。
取材協力・明正会グループ http://www.meisei-g.com/
<取材・文/橋本範子>
“こういう生活がしたい”というイメージを伝えて
ケアマネージャー(通称・ケアマネ)さんとの初対面。一体、何を話したらいいかわからずに、一方的に聞き役に回ってしまう事も多いはず。もっとスムーズで効率的な話し合いをするためにも、どんな事前情報を用意しておけば良いのでしょうか? よっし〜教えて!
よっし〜「介護される方の入院前の生活の様子は、伝えておいた方が良いと思います。また、性格や趣味なども共有しておくこと。誰にでも、生活リズムや自分なりのこだわりなどがあるはず。できるだけそれを理解してもらい、相手にどんなことをしてもらいたいかなど、希望を伝える事が重要です」
−−−−趣味の話題は、コミュニケーションツールとしても重要ですよね!
よっし〜「可能であれば、周りの在宅介護を受けている方に“ヘルパーさんは、どこの事業所でどんな方がいるのか”など、聞いておくのも良いかもしれません。それを参考に、ケアマネさんに相談してみるのが良いのではないでしょうか。長い付き合いになるので、最初にできるだけ希望を伝えた方が良いですよ」
不満がある場合は、まずは会社に相談
人と人との付き合いにおいて、相性が合わないことや衝突することがあるのは当然の事。もしケアマネージャー(通称・ケアマネ)さんを他の方に代えたい場合、それは可能なことなのでしょうか? よっし〜教えて!
よっし〜「ケアマネさんと打ち合わせをしている中で、意見がある際は本人に直接その思いを伝えることは大切だと思います。とはいえ、それが言えない事だってありますよね……わかります! どうしても納得いかないことや不信に思う事に対しケアマネさん本人に言えない場合は、会社に伝えましょう。個人ではなく会社と契約をしているわけですから、スムーズに対応してくれるはずですよ」
−−−−実際、そういった相談は多いのでしょうか?
よっし〜「何度もケアマネさんを代える方もいらっしゃいますが、代えてみてわかることも多いと思いますよ。案外、今までのケアマネさんは悪くなかったんだ。って(笑)」
−−−−いたずらに代えるのも良くないのかもしれませんね!
よっし〜「ケアマネさん本人に対して、変に気を使う必要はありません。人と人との付き合いで、なおかつこれから長く付き合っていこうと思ったら、納得いくまで思いを伝える事は大事なコミュニケーション。その上で、そのままケアマネさんに継続してもらうか、他の方に代えるかは、最終的に利用者の方に選ぶ権利があります」
次回は、“在宅介護の役割分担”について応えます!
今回の“よっし〜まとめ”
後々、こんなんじゃなかったというギャップを少しでも少なくするためにも、こちらの希望はしっかりと伝える事が重要です。
人との関係において、衝突はつきもの。諦めず、納得いくまで思いを伝えて。それでも解決しないのなら、会社に相談。最終的に選ぶのは、利用者の方です。
プロフィール
よっし~
介護福祉士、ガイドヘルパー(全身性・視覚)。東京都葛飾区にある「ケアサービス新小岩」にて所長を務める。
