「緊急時の対処法」今回は、“嘔吐の対処法”について。様々な原因から嘔吐という症状に繋がります。状況を見て、対応していきましょう。
取材協力・明正会グループ http://www.meisei-g.com/
<取材・文/橋本範子>
嘔吐の原因は人それぞれ。さまざまな要因を覚えておこう
嘔吐の原因は、人それぞれ。以下に、主な原因をまとめてみました。
[嘔吐の主な原因]
○消化器系の炎症など
○ウイルスなどの感染症
○便秘
○脳の疾患
○心理的な問題
嘔吐物は捨てずに取っておき病院へ

横に身体を傾けたら、口元にオムツを敷きます。これで介護者の方の負担も軽減します
嘔吐物を詰まらせたりしないよう、顔の向きや体の傾けなど工夫しましょう。
また、嘔吐物に異常がある(食べたものではないようなもの、黒っぽいものなど)と感じた場合は、病院の先生に見てもらえるように捨てずに取っておいてください。
オムツがある場合は、オムツを受け皿にすると吸収も良くそのまま包めるので良いでしょう。
洗面器のような物は少し高さがあるため、嘔吐時には体を少し起こす必要があります。何度も吐くと、今度は脱水症状に陥ることもあるので、注意が必要です。口の中も気持ち悪くなるので、うがいなどで口の中をスッキリさせる方法も考えて下さい。
ノロウイルスなどが原因で嘔吐した場合、嘔吐物はその吐いた1〜2mほどの範囲にウイルスが蔓延したと考えて良いでしょう。
素手で触るのは、もちろんダメ。触ったり踏んだりしてしまったら、自分も感染したと思う方がいいでしょう。
喉に物を詰まらせた場合の対処法も同時に想定しておきましょう。症状としては、首辺りをむしり出しもがき、咳き込むなどして苦しみ出します。
咳は止めないで下さい。咳は、詰まらせた物を外に出そうとする力です。それでも詰まった物が取れない場合は、ハイムリッヒ法が有効とされています。
プロフィール
よっし~
介護福祉士、ガイドヘルパー(全身性・視覚)。東京都葛飾区にある「ケアサービス新小岩」にて所長を務める。
