誰もが「健康だった頃の生活を送りたい!」、「自分らしい生活を送りたい!」という気持ちをもっています。
しかし介護を必要とする方は、自分が「何ができるのか」、「何ができないのか」、「どこまでできるのか」がわからず不安を抱えています。また、身体状態・生活環境などにより自立した生活を送ることが困難になっています。
福祉用具はその方の「できる」「できない」の境界線で活躍し、健康だった頃の生活を送れるように、身体機能の維持・向上をサポートし、生活環境を改善します。福祉用具を使うことで利用者自身の自立した生活をサポートし、また一緒に住むご家族の方の介助負担を軽減することで、安心・安全・快適な在宅での生活を過ごせる様になります。
ここで紹介する福祉用具は、介護保険制度の貸与に認定されている福祉用具で、要支援・要介護認定を受けている方であれば通常レンタル価格の1~2割の自己負担でレンタルができます。
「立ち座り」とは、人の動きの出発点。目的を持ってその人らしい生活の実現に向けた第一歩だといえます。
自立支援手すり

ベストポジションバー(DIPPERホクメイ株式会社)
現在、要支援~要介護2の約9割の方が、目の前に何かしっかりと固定された物があり、それに摑まれば立ち上がることができると言われています。
その“何か”をサポートするのがこれから紹介する手すりです。
福祉用具の手すりは『突っ張り型』と『据え置き型』の手すりがあります。
突っ張り型の手すりは、天井と床で突っ張り、壁のない空間に支柱のような“縦手すり”を設置することができます。
据え置き型の手すりは床に置いたり、ベッドと固定することで簡単に空間へ“横手すり”を設置することができます。
縦手すりは『引っ張る力が強い方』、横手すりは『下へ押す力が強い方』に最適です。
手すりは利用者によって様々で、『使い方・位置・高さ』の選定が必要です。レンタル手すりは『使い方・位置・高さ』を使う方に合わせることができます。
手すりは介護保険を受けている方であれば要支援~要介護5のどの方でも介護保険の助成を受けてレンタルできます。
<自己負担1割の場合の料金目安>
月々レンタル料金 約300円~500円(自己負担額)
電動昇降座椅子

暖らん(株式会社コムラ製作所)
引っ張ったり、押す力がある方でも、床から立ち上がる時に、体を持ち上げるだけの力がなく、手すりだけでは安定した立ち上がりができない方もいます。
そういった方は電動昇降座椅子という福祉用具と手すりを併用すればより安定した立ち座りができます。
昇降座椅子は、座ったまま安定した姿勢の状態で立ち上がりしやすい位置まで座面が上がります。また、座面の角度調整などもでき、立ち上がりやすい姿勢までサポートできる物もあります。
電動昇降椅子は介護保険でリフトの項目にあたり、原則は要介護2の方からの介護保険の助成となりますが、介護認定の調査項目の『移乗の可否』で『移乗ができない又は一部介助が必要』とされる方は要支援からでも介護保険の助成が受けられます。
<自己負担1割の場合の料金目安>
月々レンタル料金 約1000円~3000円(自己負担額)
●レンタル・購入、それぞれのメリット・デメリットや介護保険の手続き は、こちらで紹介しています。