介護に向けて食事を作るというと、特別なレシピが必要なイメージがありますが、実は普段家庭で作っている基本の料理をちょっと工夫するだけで十分な場合も多くあります
できるだけ食べ慣れた料理を高齢者でも食べやすくするポイントを、ここではご紹介します。
4月のポイント
旬の食材をよく噛んで食べる「脳を刺激する噛む・かむレシピ」
「噛む」という動作は、脳の働きと密接な関係にあり、その噛む回数が多いほど脳細胞が刺激され活性化されると言われています。「噛む」ということは素材その物を味わう、食べることの原点です。
噛む、飲み込む力が低下しても、美味しい料理を食べたい家族と同じ物が食べたいという願いは切実です。家族と同じ調理方で介護者も食べられる献立です。
沢煮→鰆の沢煮風
淡白な魚の身を春野菜との香味がふんわりと包みます。

材料(2人分)
・A(昆布5㎝角1枚 水300ml 酒大さじ3 みりん大さじ2 醤油大さじ1)
・鰆の切り身2切れ
・人参1/4本
・三つ葉10本
・水溶き片栗粉大さじ1
・しょうがのすりおろし小さじ1
作り方
1. 人参は2㎝長さのせん切り、三つ葉も同じ長さに切っておく。
2. 鰆は二つに切り、1㎝厚さに切り、ザルにのせ熱湯をかける。
3. 鍋にAを入れて煮立て、鰆が重ならないように並べ入れ、紙蓋をして10~15分煮る。
ワンポイントアドバイス
※脂肪分の少ない魚などは、魚と一緒に旬の野菜、香りのある食材と組み合わせて煮ることにより噛みやすくなります。
三つ葉、しょうがのような香りのあるものは食欲増進につながります。人参はみじん切りにするよりは、せん切りに切り軟らかく煮ることにより食べやすくなります。
※煮汁はとろみを付けたっぷりとかけてください。
プロフィール
佐藤昭子(さとう・あきこ)
弥生学園クッキングスクール講師7年半勤務(和食料理・中国料理・西洋料理・お菓子)
平成9年:世田谷区在宅栄養士会会員:北沢支部
*地域支え合い活動:高齢者・子ども・離乳食の献立作成と講師
*男の料理教室講師:DANCHU会・ヤローやろうー会・男前教室
*北沢地区健康教室講師:部会員の要望に合わせた健康に良い献立作成
月間冊子CGCふれあい交差点製作
全国スーパーマーケット協会 青果スペシャリスト養成の料理講師:旬の食材・新しい食材を使っての調理方法・季節に合ったアイデア料理