目がよくなると“ボケ防止”にも。介護の技術としても注目!

■書名:老眼再生トレーニング〜目と脳が若返る〜
■著者:中川和宏
■発行元:世界文化社
■発行年:2013年10月
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目も脳もカラダのうち。トレーニングすれば“元気”が復活する!
近くのものが見えにくくなる老眼。原因は、目のレンズにあたる水晶体とその周りにある毛様体筋という筋肉が主に老化に伴って衰えるため、といわれる。老化が原因だとすれば「自然の成り行きだから仕方がない→老眼は治らない」というのが、これまでの一般的な理解。“あきらめ”も含まれたそんな一般的理解に対して、いやいや、そんなことはないですよ、目もカラダのうち、カラダを若々しく保つことができるなら、目だってやりようによっては回復するはず——というのが本書の著者、中川さんからのメッセージ。
<じつは、私たちは本来、身体と同じように、視力も努力次第で改善させる能力を持っています。ところが戦後、眼鏡に加えてコンタクトレンズという便利ツールが誕生すると、人々の「見る力」に対する意識は一変。(中略) 自力で回復させようとする意欲を失い、いつのまにか「老眼は回復しない、諦める」という認識が根付いてしまったのです>
目も身体と同じ、といわれてみると、これはまさに「目」から鱗。筋肉は何かの理由で弱っても、トレーニングをすれば回復することがよく知られている通り。目に関わる筋肉も同じように鍛え直せば、老眼回復の一助になるはず、ということで、本書では、目の動きを活性化させる簡単なトレーニング法が紹介されている。本書では「老眼回復」のために、二つの大きな柱が用意されているが、この筋肉活性化が第一の柱。
二番目の柱は——これが本書の説得力あるところであり、介護にもヒントを与えてくれるところなのだが——ものを見るとき、人は目だけではなく、脳でもものを見ているのだから(目から入ってきた情報を脳で受け止め、解釈したり、記憶と照らし合わせている、ということ)、脳を元気にすることで、目も活性化しますよ、というアドバイス。実際、本書ではいくつか例が紹介されているのだが、「見える!」という気持ちでものを見るときと、「見えないよ……」という意気消沈した気持ちでものを見るときでは、見え方が変わってくるという。「見よう」という意欲があって、脳も元気であること——そのことが、目にも良い影響を与える、ということである。
老眼が進むと、本を読んだり、細かい仕事をすることが億劫になる。テレビを見たり、ぼんやりすることが多くなって、ちょっと“ボケ”の兆候が……ということは、よく聞くこと。だとすれば、「目と脳を元気にして、“ぼんやり化”を進ませないこと」は介護においても、希望のある大きなテーマになるのではないだろうか。
本書では以下のような「目と脳の若返りのための7つの生活習慣」が提案されているので、ぜひご参考に。
1.ストレスを溜めない(老化を促進する活性酸素の発生を抑える。瞑想、呼吸法も有効)
2.目と脳の冷えとり(血行をよくする。半身浴などのお風呂、蒸しタオルで目と首を温めるなどの方法が有効)
3.早寝早起きでたっぷり睡眠(睡眠中に細胞は修復する)
4.適度に日光を浴びる(細胞の若返りを促進する)
5.水分補給はしっかりと(水不足は目のトラブルを招きやすい)
6.セルフイメージを若々しく(脳の活性化につながる)
7.思い立ったらすぐ行動する(やる気が行動に結びつくと脳の力を若返らせる)
<佐藤>
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著者プロフィール
中川和宏(なかがわ•かずひろ)さん。1953年、広島県生まれ。早稲田大学政経学部卒業。脳を刺激して視力を回復する中川式ビジョン•セラピーを開発し、マスコミでも普及活動を行っている。ビジョン•フィットネスセンター所長、集中力塾所長