健康寿命とは
“健康寿命”ってご存知ですか? 「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されていますが、人の一生のうち、介護などを必要とせず自立して生活できる期間と考えればいいでしょう。
日本人の平均寿命は、2020年時点で男性81.64歳、女性87.74歳と、世界のなかでもトップクラス。
では、健康寿命はどうでしょうか。
厚生労働省によると、2016年の健康寿命は平均で男性72.14年、女性74.79年となっています。
健康寿命と最新の平均寿命を調査した年には開きがありますが、「日常生活に制限のある“不健康”な期間」は男性9.5年、女性12.95年ということになります。
この年数は介護の必要な可能性が高い期間。男女差はありますが、人生のうち10年前後が健康とはいえない期間なのです。
健康寿命をより延ばしていったほうが人生を楽しめますよね。
健康寿命ランキング
2016年の健康寿命に関する調査では、都道府県ごとの結果が出ています。
地震の影響で熊本県の調査結果が出ていませんが、上位3位と最下位は以下になります。
▼都道府県別ランキング(2016年)
(男性)
1位 山梨県 73.21年
2位 埼玉県 73.10年
3位 愛知県 73.06年
:
最下位 秋田県 71.21年
(女性)
1位 愛知県 76.32年
2位 三重県 76.30年
3位 山梨県 76.22年
:
最下位 広島県 73.62年
健康寿命の長さが本人や家族の幸せに
人は誰でも日常生活に制限が生じれば、人の助け、すなわち“介護”を必要とするようになります。
介護による負担は肉体的・精神的だけではく、自由にできる時間やお金の問題にも関わってきます。
ですから、できるだけ全寿命のうち健康でいられる期間を伸ばすことが、本人や周囲が幸せに過ごすために必要といえるのです。
健康でいるためには、食生活の見直しや運動習慣が大切です。
また、趣味を楽しむ、友人や近所の人とコミュニケーションを持つなど、生きがいのある毎日を送ることも重要といえます。
近年は、介護予防に力を入れている自治体も多数あります。
自治体や地域住民が開催する勉強会や体操などに参加すれば、外出のきっかけにもなり、そこで出会った人たちと友人関係を築くこともできるでしょう。
健康寿命の延伸のために、介護予防の取り組みに参加してみてはいかがでしょうか。