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介護が必要な高齢者の痛みをキャッチする~高齢者の体の痛み1

2017年6月16日

私たちの体は、なんらかの異常のサインとして「痛み」を発します。「体の声」に耳を傾け、養生・治療をすることで、体は健康な状態を保つことができます。
とても嫌な「痛み」ですが、体を守るために大切なものなのです。
今回からの連載は、介護が必要となったお年寄りの訴える痛みに注目します。少し範囲の広い話になりますが、若い世代の痛みとの違いや、介護する人がどのようなことに気をつければよいかを考えていきます。

 

<監修:上條内科クリニック 院長・医学博士 上條武雄 / 文:椎崎亮子>

 

高齢者に特有の痛みとは?

1「年を取って痛いところがいろいろ増えた……」お年寄りがよく口にする言葉です。この場合は、体の関節や筋肉の痛みであることがほとんどです。

 

変形性関節症による関節炎やリウマチなど、加齢にしたがって増えてくる病気はいくつかあります。これらは、体を動かすたびに痛みを起こすつらい症状が特徴です。

 

また、病気などで床についている時間が長くなると、筋肉や関節を動かさないでいるために拘縮(こうしゅく)がおこります。拘縮とは、筋肉や腱、靭帯などの組織が柔軟性を失って固くなり、関節も伸ばせなくなる症状を指します。
拘縮がおきると、動かそうとしても簡単には動かず、力を加えると強い痛みがおこります。排泄その他の介助で本人に苦痛を与えてしまうため、介護が困難になることがあります。

 

関節内にピロリン酸カルシウムという物質がたまって起きる偽痛風(ぎつうふう)も、特に寝たきりに近い高齢者に起きることが多い、痛みの強い病気です。

 

また、高齢者は男女ともに骨粗鬆症で骨がもろくなっているため、骨折(骨折について詳しくはこちら)を起こしやすく、気が付かないうちに骨折して、そのために痛みが出ていたというようなことも起こります。

 

これらの「高齢者に特有の痛み」については、次回の第2回目でより詳しくお伝えします。

 

高齢者は痛みに強い? 痛みに鈍感?

基本的に、痛みの感じ方は年齢による差はありません。高齢だからといって、若い世代より痛みの感じ方が鈍かったり、痛みをがまんできるということはないのです。
痛みの症状が出るすべての病気は、若い世代と同じように痛みの訴えに従って対処、診断していくことになります。

 

ただし、気を付けなければならない点がふたつあります。

 

1 中程度~重度の認知症のある高齢者の場合
適切な言葉でどこがどのように痛いと表現できないことがあります。
また、認知症のBPSD(周辺症状)のひとつのアパシー(物事や自分自身に対する関心が極端に低くなってしまう症状)や、抑うつの症状のために、痛みを訴えにくいということもありえます。

 

このような方では、以下のような痛みのサインを出していることがあります。

 

・顔をしかめている
・痛む個所を押さえるようなしぐさをする
・元気のなさがある
・険しい表情や態度、落ち着かずにうろうろ歩き回るなどのいわゆる「不穏」と呼ばれる状態がある

 

ご家族や介護者がこのようなサインに気づいたら、ご本人に丁寧に尋ねながらどこが痛むのか観察し、かかりつけ医や訪問看護師につなげるようにします。

 

2 「痛みをがまんすることを美徳とする高齢者」の場合
戦争や戦後の混乱期の体験がある世代の人では特に、痛みだけでなく、生活上のさまざまなつらさや不満をがまんすることが良いことだと考える傾向があります。
痛そうなしぐさに気づいて「どうしましたか?」と声をかけても、「大丈夫」などと答えて平静をよそおうような方もいます。

 

「痛みやつらさはがまんしなくてよい」ということを繰り返し伝え、遠慮なく自覚症状を話してもらうようにしましょう。

 

「痛み」があるとき、受診のタイミングは?

2急性の痛みの場合は、すぐ医療機関に行った方がよいかどうか判断に悩むことがあります。
痛みの訴えの程度がどのくらいか以外にも、まずは他の症状の有無、痛みが起きた状況などを確認してみましょう。

 

たとえば、頭痛を例にとると、痛みの程度はそれほどでもなくても、その前に転んで頭をどこかにぶつけたかもしれない、という可能性が考えられます。頭蓋内出血などの重い症状が隠れていることもあるため、できるだけ早く受診を考えた方がよいでしょう。

 

四肢をはじめとする筋肉や関節、骨に関係する痛みは、痛みとともに、炎症が起きているかどうかを目安にするとよいと思います。

 

炎症が起きているときは、(1)痛み (2)発赤(はっせき:皮膚が赤くなる) (3)腫脹(しゅちょう:腫れてくる) (4)発熱(痛みの部位が熱を持ったり、体温が上昇したりする)の4つ症状がそろって出現します。

 

特に骨折では、直後は動いたり歩いたりできることがありますが、数分のうちに炎症が起き、その部位がみるみる腫れてきたり、痛みが強くなって動けなくなったりします。
折れた骨そのものではなく、骨を包む骨膜(こつまく:神経や血管が通っている)が痛みを発するからです。骨膜が骨とともに破壊されると、通っている血管から出血し、腫れによって膜が引き伸ばされるために痛みが出ます。
どこかをぶつけて数分~数十分で痛みを伴う炎症が出てくる場合は、骨折を疑って受診しておくほうがよいかもしれません。

 

逆に、様子を見てもよいと考えられるのは、訴えている本人が痛みを忘れることができている場合です。
痛みがあっても食事や睡眠がとれているようであれば、2、3日様子を見ていてもよいでしょう。その間に悪化する兆候があれば受診を考えます。

 

慢性の痛み(平素から痛みがある)の場合は、「いつもと違う点がないか」を見逃さないようにします。
たとえば、頭痛もちの人の場合は、いつもより強い、長く続く、吐き気や強いめまい、意識が薄れるなどの症状が現れたら、急いで受診したほうがよいでしょう。

 

どのような状況でも、ご家族や介護者がどうしても判断に迷う場合は、訪問看護師やかかりつけ医に電話等で相談してみてください。

 

次回は、寝たきりなど、床についている時間の長い高齢者に多い痛みについてみていきます。

 

 

プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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