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高齢者が結核を発症しやすい理由と特徴~「高齢者が結核になったら?」1

2017年5月5日

昭和20年代には「不治の病」として恐れられていた結核。
現在は、よく効く薬も開発され、早期に治療を開始すれば治る病気となっています。
しかし、昨年も約18000人が結核を発症し、そのうち約6割は70歳以上の高齢者です。
今回は、高齢者の結核とその対応についてみていきましょう。

 
<監修:上條内科クリニック 院長・医学博士 上條武雄 / 文:星野美穂>

 

 

【質問 一人暮らしの母が結核を発症。これからの治療、どうなるの? 82歳・要介護1】

82歳の母が結核との診断を受けました。これから入院治療が必要だということです。高齢でもあり、心配です。結核の治療ってどんなことをするのですか?
(相談者:娘)

 

01一人暮らしの82歳の母が、結核だといわれました。
母は現在、毎日ヘルパーさんに来ていただき、一日おきにデイサービスに通う生活です。私も週に1回は母の家に行っています。
ここ一カ月ほど、なんだか元気がなく、食欲も落ちて痩せてきていました。風邪をひいたのかと思っていたのですが、体調不良が長引いたため、病院へ連れて行ったところ、「結核を発病している」との診断でした。
これから、入院して治療を行わなければいけないとのこと。高齢でもあり、どんな治療をするのか、心配です。また、どこで感染したのかも気掛かりです。
母の弟は、若くして結核で亡くなったと聞いています。母は、弟を看病していたそうですが、自分は結核にはならなかったと話していました。
そんな昔の病気が、今現れることもありますか?

 

 

【上條先生の回答】

結核は、過去の病ではない

02お母様が結核の診断を受けたとのこと、心配ですね。
結核は、昭和20年代頃まで日本人の死亡原因の上位で、「不治の病」として恐れられていました。
しかし、現在では抗結核薬が開発され、早く発見し、きちんとした治療をすれば治る病気になりました。BCGワクチンの普及や食生活が豊かになったことも、結核による死亡者の激減の要因となっています。
それでも、昨年では約18000人が新たに結核を発症しました。また、毎年約2000人が結核で亡くなります。結核は、決して「過去の病」ではないのです。

 

感染したからといって、発病するわけではない

結核の新規発症者のうちの6割近くが、70歳以上の高齢者です。なぜ、高齢者の発症が多いのでしょうか。
今の高齢者が若かった時代は、結核が蔓延していました。実は、そのころ結核菌に感染した人も少なくありません。
当時はからだも元気で免疫力が高かったため、発症が抑えられていたのです。
しかし、高齢になった現在、加齢や持病、その治療などで免疫力が低下。そのことが原因で、抑えこまれていた結核菌の活動が活発になり、結核を発症する人が増えているのではないかと考えられています。

 

03相談者のお母様も、若い頃、実は結核に感染していたのかもしれません。でも発病せずにすんでいたのかもしれないのです。
結核は、結核菌がからだのなかに入って増殖することで起こります。結核に感染した人の咳やくしゃみなどで結核菌が空気中に飛び散り、それを吸い込むことで感染します。

 

ただし、結核に感染したからといって必ず発症するわけではありません。
感染者の免疫力が強ければ、結核菌は退治されてしまいます。また、退治されないまでも、免疫力に抑え込まれて増殖できず、発症しないまま結核菌をからだに宿し続けることもあるのです。これを潜在性結核感染症といいます。
高齢者のなかには、そうした潜在性結核感染症であった人も多く、加齢による免疫低下で発病することも少なくありません。
また、もともと結核菌を持っていた人が発病するだけではなく、免疫機能の低下によって、新たな感染を起こした場合も発病しやすいといわれています。

 

わかりづらい、高齢者の結核

さらに、高齢者の結核は、わかりづらいことが指摘されています。
結核の典型的な症状というと、咳や痰、血の混じった痰などの呼吸器症状や発熱、寝汗といったものがあげられます。
ですが、高齢者はそうした典型的な症状が現れることなく、体重減少や食欲不振、からだのだるさといった風邪のような症状しか現れないことも多いのです。
そのため、風邪や誤嚥性肺炎などと間違われ、重症となってから診断されることも少なくありません。

 

診断の遅れ、周囲の人への影響も

結核は、空気感染する感染症です。発病し、他の人に結核を感染させる危険性がある場合は、結核専門の医療機関で入院治療することが法律で定められています。
結核の診断が遅れると、患者さん本人の治療開始が遅れて重症化を招くことのみならず、周囲の人々に感染を広げてしまう危険性もあるのです。

 

高齢者では、だるさや食欲不振、体重減少、また発熱、咳、痰、寝汗などの症状が2週間以上続く場合は、単なる風邪とは判断せず、結核であることも疑って呼吸器専門の医師の診察を受けることが大切です。

 

次回は、高齢者の結核の診断と治療について取り上げます。

 

 

プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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