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慢性腎臓病(CKD)には生活の改善を~「腎機能の悪化を指摘されたら」3

2017年3月10日

慢性腎臓病(CKD)の患者さんは、薬での治療と同時に、生活習慣を改善することが大切になります。
弱ってきた腎臓は、そのままの生活習慣を続けて行けば、さらに機能が低下していく可能性があるからです。腎機能が低下していくと、やがて尿を作ることができなくなり、生命を維持するためには透析の導入や、腎臓移植が必要になることもあります。
腎臓の機能を悪化させないためには、腎臓の負担を減らす生活をすることが重要なのです。
生活習慣の改善をすれば、腎臓の負担が減り、仕事や家事などそれまで通りの生活をできるだけ長く続けることができます。
<監修:上條内科クリニック 院長・医学博士 上條武雄 / 文:星野美穂>

 

 

【質問 腎機能の低下を指摘された父。本人は全く生活を改める気はないが……~80歳・要支援2】

父が初期の認知症という診断を受け、同時に腎機能の低下も指摘されました。主治医からは、「生活習慣をあらためないと、透析になるかもしれませんよ」と言われています。
(相談者:娘)

 

最近物忘れが多くなってきた父が、「初期の認知症」との診断を受けました。そのとき受けた検査で、腎機能の低下も指摘されました。父は、昔からお酒が好きで、…(続きはこちら)

 

 

【 上條先生の回答 】前回からの続き  *前回(2回目)1回目はこちら

CKD治療の基本、食事療法

食事療法は、CKD治療の基本となります。
ただし、一律になにをどれだけ制限すればいいというものではなく、患者さんの腎臓の機能や食生活、生活習慣によって食事制限の内容は異なります。
患者さんにあった適切な栄養管理が重要となるため、主治医や管理栄養士から詳しい説明を受けることが大切です。

 

たんぱく質とカロリーのバランスが重要

1一般的に、腎臓が悪い人の食事というと、「たんぱく質を控える」ことは知られています。
たんぱく質を摂りすぎると、体外へ排出しなければならない老廃物が増えて腎臓への負担が増加します。そのため、たんぱく質の摂取量を適切な量に控える必要があるのです。

 

ただし、たんぱく質を制限すると、からだに必要なエネルギー(カロリー)が不足しがちになります。エネルギーが不足すると、その不足分を補おうと、筋肉を壊してエネルギーを補おうとしたりしてしまうので注意が必要です。

 

その一方でCKDの患者さんは、相談者のお父様のように糖尿病や肥満、高脂血症を持っている方も少なくありません。
それらの疾患でカロリー制限が必要な場合は以下のような選択肢があります。

 

1 カロリー制限を優先する
2 腎臓の保護を考えてたんぱく質は控えるかわりに、ある程度のカロリー摂取を受容する

 

このように、患者さん個々の状態で判断する必要があります。
「腎臓が悪いから、たんぱく質は少なめに」と勝手に判断せずに、医師の指示に沿って行うことが大切です。

 

減塩食は管理栄養士に相談を

食塩を過剰に摂ると、体内の食塩濃度を薄めようと喉が渇き、水をたくさん飲むことになります。その後、腎臓は余分な塩分を排泄しようと尿をたくさん作ろうとします。
しかし、腎臓の機能が低下している場合、食塩が上手く排泄できません。腎臓にも負担をかけていまいます。
そのため、高血圧やむくみの原因となり、心不全や肺水腫(肺に水が溜まって、呼吸困難を起こす)になりやすいのです。

 

CKD患者さんの食塩摂取量は、1日に3g以上6g未満が基本です。それ以上でもそれ以下でも、からだに悪影響が出てくることが知られています。
ですから、適切な量を摂ることが大切なのです。
とはいえ、美味しくて、かつ「適切な塩分量の食事」を考えるのは大変です。
病院の管理栄養士などに減塩食のレシピや外食時に塩分を減らすコツを教えてもらいましょう。
オアシスナビの介護食・レシピのコーナーを、塩分量を見ながら参考にするのもよいでしょう。

 

野菜・芋類はゆでることでカリウムを減らせる

2カリウムは、体内の水分調節や、筋肉の弛緩と緊張の調節、腎臓における老廃物の排泄を促す作用など、からだに大切な働きをするミネラルです。
ただし、腎臓の働きが低下すると、カリウムが排泄できずに体内に蓄積してしまうことがあります。

 

血液中のカリウムが高くなりすぎると、不整脈を起こしやすくなり、突然死の原因となる可能性があるのです。
そのため、腎機能が低下して、体内のカリウム値が上がってきた場合は、カリウムを制限することも大切になります。
カリウムは、生野菜や果物、海草、豆類、芋類などに多く含まれます。野菜などは小さく切ってゆでる、大根おろしはギュッと絞って汁は捨てるなどすると、食物に含まれるカリウムを減らすことができます。

 

腎機能が落ちてきたら、水の摂りすぎに注意

水分の摂取量は、腎臓の機能がどのくらい残っているかで変わってきます。
腎臓の機能が保たれている場合は、水分は喉の渇きに合わせて自然に摂ることが大切です。
適切な量の水分を摂ることは、腎機能を保つことにもつながります。

 

一方、腎機能が低下してくると、尿を作ることが出来ずに、からだに水分が溜まってしまいます。その状況で水分を摂りすぎると、むくみや呼吸困難などが現れます。心蔵にも負担をかけ、腎機能の悪化にもつながるため、水分を制限する必要が出てきます。

 

ただし、腎機能が保たれていても、低下していても、脱水には注意が必要です。脱水は腎機能を悪化させるからです。
腎機能に合わせた、適切な水分摂取量を知ることが大切です。

 

タバコはCKDを進行させる

喫煙は、CKDの発症、そして進行させる要因となることが分かっています。ただし、禁煙すれば腎機能悪化のリスクが減少することも明らかになっています。
CKDの進行を防ぐためには、禁煙をしましょう。
自分一人で禁煙するのが難しい方は、健康保険が使える禁煙外来もあります。禁煙補助剤やニコチンパッチを使って、医師からアドバイスを受けながら禁煙を進めることができます。

 

適量のお酒は、腎機能維持に働く

3少量から中等量の飲酒は、腎機能を維持して、タンパク尿を減らす可能性があると考えられています。
中等量とは、ビールなら500ml、日本酒は1合、ウイスキー・ブランデーはダブルで1杯くらい。それくらいなら、CKDの進行に与える影響はほとんどないといわれています。
ただし、あくまでも適切な飲酒量を守ることは大切です。

 

 

 

ワクチンで感染症予防を

CKDの患者さんは、免疫力が低下しています。
そのため、健康な人と比べて感染による死亡や合併症を起こすリスクが高いといえます。
インフルエンザや肺炎は、ワクチンを打つことで感染を防ぐことができます。
CKDの患者さんには、インフルエンザワクチンの接種が、また、65歳以上のCKD患者さんには肺炎球菌ワクチンの接種が勧められています。

 

腎機能が落ちてくると薬の副作用が出ることも

薬には、肝代謝型の薬と、腎排泄型の薬があります。

 

肝代謝型の薬 主に肝臓で代謝される薬物。肝臓で代謝されて、薬の成分は消失する
腎排泄型の薬 肝臓で代謝を受けず、成分の多くが腎臓に集まり尿中に排泄される

 

腎機能が低下しているときには、腎排泄型の薬は、薬の成分が排泄されず、血液のなかの濃度が上昇しやすくなります。そのため副作用を起こす危険性が大きくなります。
腎排泄型の薬としては、睡眠薬や抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬などが知られています。
それらの薬をずっと同じ量飲んでいたとしても、腎機能が落ちてくると、ふらつきや眠気など、薬の作用が強く出てくる可能性があります。
薬を飲んでいてそうした症状が出てきたら、薬の副作用を疑い、主治医や薬剤師に相談しましょう。

 

また、薬局で市販薬を購入する場合も注意が必要です。
風邪や歯痛で市販薬を購入する場合は、薬剤師に腎臓の病気で治療中であることを伝えるようにしましょう。

 

次回は、高齢者の腎不全と透析について考えていきます。

 

 

プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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