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腎臓が悪くなるってどういうこと?~「腎機能の悪化を指摘されたら」1

2017年2月24日

腎臓は、からだを正常な状態に保つための重要な働きをしている臓器です。
腎臓の病気は、初期は自覚症状がほとんど現れません。そのため気が付かないことも多く、おかしいと思った時は、病気が進行していることが少なくありません。
ある一定レベルまで腎臓の機能が落ちてしまうと、回復することは難しく、最終的には透析や腎移植が必要になることもあります。

 

また、腎機能が悪化すると、からだに水分がたまりやすくなり、むくみや呼吸困難を引き起こします。看取り期においては、水分摂取のコントロールをしていかないと、非常に苦しいお迎えをもたらすことになりかねません。
今シリーズは、腎臓の病気についてその予防や治療法とともに、腎臓の病気とは切り離せない透析導入について、そして腎不全患者さんにおける看取り期の水分コントロールについて、考えていきたいと思います。
<監修:上條内科クリニック 院長・医学博士 上條武雄 / 文:星野美穂>

 

 

【質問 腎機能の低下を指摘された父。本人は全く生活を改める気はないが……~80歳・要支援2】

父が初期の認知症という診断を受け、同時に腎機能の低下も指摘されました。主治医からは、「生活習慣をあらためないと、透析になるかもしれませんよ」と言われています。
(相談者:娘)

 

1最近物忘れが多くなってきた父が、「初期の認知症」との診断を受けました。
そのとき受けた検査で、腎機能の低下も指摘されました。
父は、昔からお酒が好きで、今でも毎日500mlの缶ビール2~3本を晩酌しています。
血糖値も高く、母はカロリーを控えるよう注意するのですが、わがままな父は好きなものを好きなだけ食べてしまいます。
主治医からは、「カロリーやお酒を控えていかないと、慢性腎臓病になってしまったら、将来透析になるかもしれませんよ」と言われました。
しかし、現在特に具合の悪いところもなく、父も病気だという自覚がないため、一向に生活を改める様子がありません。
慢性腎臓病とはどんな病気なんでしょうか。
放っておいたら、どんなことが起こる可能性がありますか?

 

 

【上條先生の回答】

腎臓はからだを正常な状態に保つ重要な臓器

2お父様は、認知症とともに腎機能の悪化が指摘されているのですね。
腎機能が悪化するとどういうことが起こるのか。まず腎臓の働きから説明しましょう。

 

腎臓は、握りこぶしほどの大きさのソラマメの形をした臓器です。背中側の腰のあたりに左右1つずつあります。
腎臓の主な働きは、血液をろ過して体内の老廃物や塩分を取り出し、尿としてからだの外に排出することです。腎臓の働きが悪くなると、尿が作られず、老廃物などが排出できないために体内にとどまり、「尿毒症」と呼ばれる症状が現れます。

 

また、血圧をコントロールすることも、腎臓の働きの1つです。腎臓は、塩分と水分の排出量をコントロールすることによって血圧を調整しているため、腎臓の機能が低下すると、血圧が高くなることがあります。
そのほか、血液を作ったり、体液量の調整、ミネラルの取り込みなど、からだを正常な状態に保つための重要な役割を、腎臓は担っています。

 

新たな国民病・慢性腎臓病(CKD)

ご相談者の主治医の話した、慢性腎臓病(CKD)とは1つの病気の名前でなく、腎臓の働きが徐々に低下していくさまざまな腎臓病の総称です。
国内に1330万人、20歳以上の成人の8人に1人いると考えられ、「新たな国民病」とも言われています。腎臓は年齢とともにその機能が低下するため、高齢化が進んでいることもCKDと診断される患者さんが増加する要因となっています。

 

CKDの初期は自覚症状が現れないことも多く、潜在的な患者さんも多いと考えられています。また、健康診断などで腎機能の低下が指摘されても、症状がないため放置されやすく、進行して症状が現れてから医療機関にかかる人が多いことも問題だと指摘されています。
お父様もその典型的な例ですね。

 

CKDを放置すると腎不全に(CKD)

CKDを放置して腎臓の機能が低下していくと、「腎不全」と呼ばれる状態になります。
腎不全とは、腎臓の機能が極端に落ちた状態です。そのため体内の老廃物を尿中に排泄できなくなって血液中に有害な物質が多くなります。
また、水分や電解質・血圧の調節もできなくなり、むくみが現れたり血圧が高くなったりすることもあります。

 

腎不全がさらに進んで尿毒症という状態になると、だるさ、吐き気、食欲不振、頭痛などのほか、呼吸困難、出血症状などのさまざまな症状が出てきます。

 

腎不全から透析に至ることも

3CKDは、腎機能の異常が軽度であれば、適切な治療を行うことで進行を予防することが可能です。ですが、腎機能があるレベルまで低下すると、元の正常な状態に戻すことが難しくなります。
からだを正常な状態に保つ重要な役割を担う臓器だけに、腎臓が機能しなくなれば人工透析で腎臓の機能を補う必要があります。

 

日本透析医学会の調査によると、2015年の透析患者人数は32万人を超えています。そのなかで透析の原因となった疾患としては、糖尿病性腎症が43.7%、慢性糸球体腎炎が16.9%、腎硬化症14.2%など、CKDに至る原因となる疾患が70%以上を占めます。
つまり、CKDは透析導入の大きなリスクとなるのです。

 

人工透析になると、週2~3回病院に通わなければならず、1回につき5~6時間という時間がかかります。食事や水分制限も必須となります。患者さんやご家族の負担は小さくありません。
また、透析を受ける多くの患者さんは、医療費の公的助成制度を利用しています。透析を受ける患者さんが増えると、国の医療経済への影響も小さくありません。

 

脳卒中・心筋梗塞のリスクも高いCKD

CKDの怖さは透析導入だけではありません。
CKDの患者さんは、脳の血管が詰まったり破れて出血を起こす脳卒中や、心臓の血管が詰まる心筋梗塞などの発症リスクが極めて高いこともわかっています。
ですから、CKDは早期発見、重症化の予防が大切だといわれています。
お父様も、まだ腎臓機能が保たれている今のうちに生活習慣を改めて、これ以上の腎機能悪化を防ぐことを考えていただきたいと思います。

 

次回は、CKDの重症化を予防するための治療や生活についてお話しします。

 

 

プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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