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認知症の人を街で見守る企業~「認知症にやさしい地域をつくる」4

2017年2月10日

日本ではまだまだ、認知症に対する理解が進んでいるとは言えません。誰もがかかるかもしれない病気なのに、無関心な人はとことん無関心です。
けれども、「認知症の人たちを見守ろう」という社会の動きは、そこここで芽吹いています。さまざまな企業が、高齢者を見守る取り組みを始めています。認知症サポーター制度を企業ぐるみで取り入れているところ、「認知症にやさしい」を掲げる地域も増えてきてきました。
<監修:上條内科クリニック 院長・医学博士 上條武雄 / 文:椎崎亮子>

 

 

【質問 友人知人や近所の人に「親が認知症になりました」と言ってよい? ~78歳・要介護1】

郷里で一人暮らしをする親が認知症に。親の知人などにそのことを話してよいものか悩んでいます。
(相談者:息子)

 

先日、郷里にひとりで住む母が、軽度の認知症との診断を受けました。見守りを兼ねて、今は週2回ほどヘルパーさんに来てもらっています。私は就職してからずっと親元を離れ…(続きはこちら)

 

 

【 上條先生の回答 】前回からの続き  *前回(3回目)2回目1回目はこちら

仕事の一環として、認知症の人を見守る企業の取り組み

1前回、認知症サポーター制度についてお話ししました。2016年末時点で、全国で849万人以上の「認知症サポーター」が誕生していることは、認知症を持っている人とその家族にとって、大きな希望です。

 

実は、一般市民だけではなく、さまざまな業種の企業や団体が、率先して企業内研修のひとつとして、認知症サポーター養成講座を取り入れています。仕事の一環として、認知症を持つ人を地域で見守ろうという取り組みです。

 

なぜ企業ぐるみで取り組むのでしょうか。
認知症を持つ人たちも、地域で暮らしている以上、ごく普通に交通機関を利用して外出し、銀行や商店を利用します。ところが認知症があるために、行く先でさまざまなトラブルになることもあります。

 

そんなとき、企業側の従業員が認知症に対する理解があり、適切な対応ができるスキルを持っていれば、認知症の人もその家族も、安心してサービスを利用し、その地域で暮らしていけます。企業側にしてみれば、認知症があってもなくても「大切なお客様」に変わりはないのですから、これは顧客サービスの充実であり、企業のリスクマネジメントでもあるのです。

 

認知症サポーター制度を推進する、認知症サポーターキャラバンのサイトでは、全国の認知症サポーター養成の状況を毎年公表しています。どこの地域でどんな人が養成講座を受けたのかがわかります。その中に、講座に取り組む企業や団体の情報もあります。

 

上記のサイトで、「全国規模の企業・団体での認知症サポーターキャラバン実施状況」の平成28年12月末時点の情報を見ると、全国規模の大企業など84団体で、1万2000人以上のキャラバンメイト(認知症サポーター養成講座の講師役ができる人)を輩出しています。企業内で講師役ができる人を育て、さらに従業員全体に養成講座を受けてもらうという流れになっているのです。

 

取り組んでいる企業の業種は、マンションの管理会社、デパート・小売業、銀行や保険といった金融機関などを中心に、地域の調剤薬局でつくる薬剤師会、歯科医師会、クリーニング店、生活協同組合、新聞社など実にさまざまです。

 

業種がさまざまだということは、生活のあらゆる場面で、認知症を理解する人たちに出会えるということになります。地域で暮らし続けることに対して、少し気持ちが明るくなるのではないでしょうか。

 

行政からの「トップダウン」、当事者からの「ボトムアップ」

2「認知症にやさしい地域づくり」などの言葉でWEB検索をかけると、さまざまな地方自治体のサイトが出てきます。行政側が住民に提供するシステム、サービスのテーマとして「認知症にやさしい」を掲げて取り組んでいる例です。

 

でも、検索してみても「自分の住んでいる地域は引っかかってこない」ということもあるでしょう。そんなとき「私の住む地域は残念なところだな」と思ってあきらめてしまうのは、ちょっともったいないと私は思います。

 

このシリーズでも何度かお話ししているように、行政は「こんなシステムやサービスがほしい、この地域にはこういうものが足りない」といった要望が、システム・サービスの受け手である住民から上げられると、新たなシステムやサービスの構築に取り組むことができるものなのです。

 

WEBで、「認知症 富士宮モデル」と検索してみてください。静岡県富士宮市で取り組んでいる、認知症の人が暮らしやすい地域づくりの記事が、いくつか出てくるはずです。認知症になった当事者とその家族が、行政に相談しにいったことをきっかけに、既存の介護保険事業だけではない、富士宮市ならではのサービスやシステムにつなげて、生活ができるようにサポートしていった事例です。

 

そこから発展して、富士宮市では、認知症の当事者の声を集め、地域の人々に届けて、できるだけ多くの人を理解者として取り込み、巻き込み、地域を挙げて認知症の人たちをサポートできる「街づくり」をしているのです。今では、海外からもその取り組みを学ぶために人が来るほどだそうです。

 

行政主導の取り組みが「トップダウン」であるなら、住民からの要望・要請は「ボトムアップ」。その中心となるのが、「当事者の声」です。認知症にやさしい地域にしてほしいという、認知症の当事者や、介護者である家族からの声は、多くの人を動かす力を持つのです。

 

当事者の声を集めている場所はどこ?

「富士宮モデル」では、市役所の担当部署が、認知症の当事者の声を集める窓口になっています。地域包括支援センターや、役場の高齢者を担当する部署などでは、多くの情報を集めています。当事者としてももっとも声を届けやすいところと言えるでしょう。

 

もう一つ、私がご紹介したいのは、地域の医師会です。開業医の集まりである医師会は、どこの地域にも必ずあります。そして、折に触れ、会員医師はじめ地域の医療者に向けた勉強会や、地域住民に向けた講演会などを開催しています。最近では、在宅医療や認知症をテーマとした講演会に、認知症の当事者やそのご家族を招いて、体験を語っていただく試みが盛んです。

 

かかりつけ医を通じて募集されることがほとんどです。かかりつけ医に尋ねてみてもよいことだと思います。

 

次回は、「認知症の当事者や家族の声を周囲に伝える」ということについて、詳しくお伝えします。

 

●「認知症にやさしい地域をつくる」の記事をすべて見る
●「在宅医 ドクター上條に聞く」のコーナーをすべて見る
●「高齢者のかかりやすい病気・疾患」の一覧を見る

 

 

プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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