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あなたの希望や要望が、かかりつけ医を育てる「高齢者のかかりつけ医」4

2016年8月26日

1回目、2回目では「かかりつけ医」を持つことの重要性やかかりつけ医にかかわる制度を紹介しました。3回目では患者側のニーズを明らかにして、医師と長きにわたって良い関係を築く「かかりつけ医づくり」についてみていきました。
今回は、在宅医療にかかわる「かかりつけ医」の考え方を、上條先生の体験した事例を通してみていきます。
近年、「賢い患者になりましょう」と、たびたび言われるようになりました。「賢い患者になる」とは、多くの情報を集め、その中から良い情報を選べること。それと同時に、自身のニーズを医師をはじめとする医療職に上手に伝えられることも含みます。医療職に上手にニーズを伝えられることは、自分自身のためだけでなく、広く世の中に役立つことになるのです。
<監修:上條内科クリニック 院長・医学博士 上條武雄 / 文:椎崎亮子>

 

 

【質問 「かかりつけ医」ってどういう意味ですか? ~80歳・要支援2】

最近、病院に行くと「かかりつけ医を持ちましょう」というポスターを見かけますが、どんなメリットがあるのでしょうか?
(相談者:娘)

 

父は脳梗塞で倒れたことがあるものの、あまり介護の手がかからず元気に過ごしています。ですが、定期的に通院はしており、先日も父と一緒に病院へ行きました。すると、「かかりつけ医を持ちましょう」というポスターが目に入り…(続きはこちら)

 

 

【 回答 】前回からの続き  *前回(3回目)2回目1回目はこちら

チーム医療を上手に行う医師を探す

1患者さんたちをみていると、今の高齢者は本当に遠慮深いというか、我慢強い気がします。自分の本当に望む医療や介護を受けられていなくても、それを口に出さない方が多い。もっと患者さんが、「医療に、介護にこうあってほしい」と声を上げてもいいのではないでしょうか。
逆に、モンスターペイシェント(モンスター患者)のような、理不尽なことを言い募る人がいるのも事実です。しかしそれは声を上げることとは違います。身勝手な言い分は、本当に自身が望む医療・介護に近づくには役立ちません。

 

医師という存在は、患者から、ものを言いづらいところがあるものだと思います。私自身、心して患者さんに寄り添っているつもりでも、看護師などのコメディカル(さまざまな医療職)から「あの患者さんがこう言っていた」と後から本音を告げられて内心寂しく思うことも多々あります。

 

ただ、チーム医療の観点で言えば、かかわる多くの職種のうち、誰かが患者さんの本音を聞き取り共有できればよいのです。チーム作りのうまい医師、他の職種からのバトンを上手に受け取れる医師であれば、常に彼らの声に耳を傾けているでしょう。患者さんにはぜひ、そのようなチーム医療を行う医師を探してほしいと思います。

 

自ら医療者にアプローチした患者さんたち

患者さんや家族が自ら、受ける医療、かかりつけ医を選んだ事例を二つ、ご紹介しましょう。

 

病院と在宅医の「いいとこどり」に成功したAさん
心疾患を持つ患者Aさんは、リウマチもあって、総合病院で複数の科にかかっていました。あるとき全身の痛みで動けなくなり、紹介によって私が往診することになりました。行ってみると、実は出されていた薬のために血圧が下がりすぎたことが、動けなくなった原因のひとつだと判明。薬の整理をしたことで、Aさんは1週間ほどで元通り動けるようになったのです。

 

Aさんのご家族はこの出来事を通して「在宅医療とはこのようなこともできるのか」と気づいたそうです。その後も私の訪問診療を受けられるように、自ら動いて総合病院の医師に頼み、あらためて紹介状を書いてもらいました。Aさんには心疾患やリウマチを見てくれる病院での医療も必要です。つまりは、在宅医である私と「ダブル主治医」のような形で、連携を取りつつ「いいとこどり」で医療を受けることを選んだのです。

 

長年のかかりつけ医に看取りまで携わってもらったBさん
2もうおひとりの患者さんは、私の知人で介護職をされている方のご家族Bさんです。Bさんは長年、自宅近くの医師をかかりつけ医としていました。がんの末期となり、在宅医療での看取りが必要な状況になったとき、その医師は訪問診療を行っていないことから、Bさんのご家族であるその知人が、私に訪問診療を依頼してきました。私は次のように答えました。

 

「Bさんのお看取りに、ぜひ長年みていただいたその先生にも入っていただきませんか。私からも、その先生に話をしましょう。私がこれまでいろいろな人を在宅医療の連携に招き入れたのを、あなたもご覧になっていたと思います。同じようにやってみましょう」

 

Bさんは早期発見が難しいと言われているがんの末期なのですが、Bさんのかかりつけ医は、早期発見してあげられなかったことに心を痛めていました。

 

これまで訪問診療は行ってこなかった医師でしたが、ご家族の思いを聞き、在宅医療のチームに加わることを決断してくださいました。緩和ケアに関わる薬の管理などは私が請け負うことになりましたが、この医師は担当者会議への出席や外来診療の合間の往診、また私が出張で不在時のオンコール当番などを引き受けてくださいました。
やがて、Bさんは穏やかに臨終を迎えられました。長年のかかりつけ医だったその先生も、看取りの場にいてくださり、最後までご本人とご家族にとって大きな支えとなってくださいました。

 

患者さん側の強い思い、医療にこうあってほしいという思いは、信頼関係の中で医療者を動かすものだと私は思っています。

 

国によるトップダウンと、患者からのボトムアップで動かす医療

第1回目で、国も今、かかりつけ医制度を推進しようとしていることをお伝えしました。国の施策というものは、トップダウンで現場の方針を示すことがその要です。
ただ、医療の現場は、国の方針だけで変わっていくものではありません。医療者の意識はそう簡単に変わらないからです。国の方針に加え、患者からの要望、つまりボトムアップが、より一層、医療者の意識改革には重要だと感じています。
そのためにはぜひ、患者さん、ご家族に、賢くなっていただき、上手に医療を利用する、医療側に声を届ける人になってほしいと思っています。

 

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プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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