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高齢者のむくんだ足には、感染症を予防するフットケアを~高齢者のむくみ2

2016年7月22日

「一日中座っているからね」「前々から心臓が悪いから」などの理由で、「しかたないよね」と軽視されていることも多い、高齢者の足のむくみ。高齢者ご本人が辛そうにしていなくても、できるだけきちんとケアしたいものです。
足を健康に保つ「フットケア」は、口腔ケアと同じく、重大な疾患を防ぎ、QOL(生活の質)を向上させます。
<監修:上條内科クリニック 院長・医学博士 上條武雄/文:椎崎亮子>

 

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高齢者の足がむくむメカニズム

1前回、むくみとは「なんらかの原因で血液やリンパ液の水分が血管・リンパ管の外へ浸み出して、皮下組織の細胞の間にたまっている状態」とお伝えしました。ではなぜ、皮下組織に水がたまるのでしょうか。

 

特に何も疾患のない健康な人でも、長時間立っている、または座っている状態では脚がむくみます。心臓から押し出された動脈血は、体の隅々の細胞まで酸素を届け、代わりに二酸化炭素を受け取って静脈血として心臓に戻り、肺動脈から肺に回って新鮮な酸素と交換します。これが血液の循環です。

 

下肢へ流れた血液は、重力に逆らって心臓に戻ります。静脈には重力で血液が逆流しないよう弁もついています。また下肢の筋肉を動かすことで、血管に適度な圧力を加え、心臓に血液が戻るのを助けるポンプ機能を持っています。「下肢の筋肉は第二の心臓」と呼ばれるゆえんです。

 

それでもやはり下肢は重力の影響を受け、循環が滞りがちです。下肢の静脈に血液がたまると、圧力で血管から水分が皮下へ逃げていきます。この状態が、「生理的なむくみ」つまり健康な人にもあるむくみです。体のほかの部分にむくみはなく、下肢だけにむくみが出ます。

 

心臓に疾患がある方では、そもそも循環が悪いために、下肢だけではなく全身にむくみが見られます。腎臓に疾患がある方では、尿として出るはずの水分が体にたまるため、やはり全身がむくみます。これらの疾患にかかわるむくみは次回に詳しく述べます。

 

むくみのある皮膚は、健康な皮膚ではない

むくみのある部位では、皮膚がとても弱くなっています。組織の間に水がたまり、腫れているため、皮膚自体が薄く引き伸ばされた状態です。皮下には水がたくさんたまっているのに皮膚そのものは乾燥している場合があり、非常に傷つきやすくなってもいます。いわゆる「皮膚のバリア機能」が衰えた状態ですので、ちょっとした刺激で傷になります。

 

また、循環が悪いために、むくみの部位は褥瘡を起こしやすくなってもいます。
これらの傷口から菌が入ると、むくんだ部位全体が炎症を起こす、蜂窩織炎(ほうかしきえん)の状態になります。熱を持って真っ赤に腫れ上がり、痛みもとても強いものです。場合によっては菌血症や敗血症といった命にかかわる重篤な状態に移行することもあるので、むくみのある部位の皮膚に変化がないか、常に注意が必要です。

 

注意する点は4つ。「熱感、発赤(赤くなる)、痛み、腫れ」。もしこれらが見られるようなら、すぐにかかりつけ医に連絡してください。

 

むくみのある足は皮膚をケアしよう

2むくみそのものをひかせるために、足を挙上(高く上げること)したりマッサージしたり、ということに目が向きがちだと思います。もちろん、挙上や軽いマッサージでむくみがひけば、足のだるさや痛みも解消されて楽になります。ですが、挙上をやめればまたむくみますし、脚の筋肉のポンプ機能が衰えた高齢者では、一時しのぎに近いかもしれません。

 

もっと重要なのは、足全体のケア、「フットケア」です。これは、むくみのある部位の皮膚に傷をつけないようにするスキンケアも含みます。

 

まずは清潔にするために、足浴を積極的に行いましょう。全身浴が負担になりがちな方でも、足浴であれば心地よく、疲れずに行うことができます。湯で温めることによって循環も促されます。

 

次に、皮膚に潤いを与える、ヘパリン類似物質や尿素などを配合した軟膏をたっぷり塗ります。爪は、深爪にならないよう、また巻き爪や爪白癬などの治療も合わせて行います。爪が厚くなったり変形したり、また切ろうとするとボロボロになるような場合は、医療機関で切ってもらうか、訪問看護師に頼むことができます。

 

フットケアは、高齢者ではとても大事なケアです。特に糖尿病のある方では、体の末端部の神経が障害されて感覚が鈍くなり、傷ができてもご本人は気づきにくくなっています。「糖尿病で足を切断した」といった話は、傷の痛みがないため放置して重篤な感染症をおこし、組織が壊死してしまい、切断せざるを得なくなることを指しています。

 

フットケアを毎日行うことで、感染症を予防し、また感染症の兆候をいち早く察知してその人の健康を保つことができます。また、心地よいものですので、高齢者ご本人が「自分は大事にされている」と感じられるケアでもあります。QOLを上げるためにもぜひ、むくんだ足は積極的にケアしてあげてほしいと思います。

 

次回は、むくみを薬などで積極的に治療する必要がある場合を考えます。

 

プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

 

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