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認知症かもしれない祖父が検査を拒否「認知症の人が受診を拒むとき」1

2016年5月6日

高齢の方で、医療機関へ行くのを嫌がる、医者がきらい、という方がいらっしゃいます。特に認知症の症状が見られる方は、診断を受けてもらいたいのに拒否され、ご家族が悩まれるシーンを非常に多く見聞きします。認知症の診断そのものだけでなく、認知症に加えてその他の身体的な疾患が疑われる、なるべく早く治療したいという場合も、ご本人の同意が得られず苦労することがあります。このようなとき家族は、どのような心構えを持ち対応すればよいのでしょうか。
<回答:上條内科クリニック 院長 上條武雄 / 構成・文:椎崎亮子>

 

 

【質問 認知症かもしれない祖父をどうやって病院につれていけばよい? ~82歳・介護認定前】

物忘れなどがある祖父。認知症の診断を受けに病院に連れていきたいのに、本人がかたくなに病院へ行くのを拒みます。
(相談者:孫娘)

 

image00182歳になる祖父は、地方に一人で暮らしています。最近になって、祖父の友人から私の父(祖父の息子)に「物忘れがたびたびあり、家の中も雑然としている、様子がおかしいので病院へ連れて行ったほうがよい」という電話がありました。仕事の忙しい父は、一人暮らしの祖父を気にかけてはいますが、なかなか訪問したり、暮らしの様子を見ることができません。

 

母は早くに他界しているため、孫の私が先日、祖父を訪問しました。祖父の友人の言う通り、様子がおかしく、認知症を発症しているのだと感じました。けれども私が「おじいちゃん病院へ行こう」といっても、祖父はがんとして「私はなんともない。どこも悪くないのに病院など行きたくない、たまに来たと思ったらなんだ!」と怒ってしまい、連れ出すことができませんでした。放っておくわけにはいかないですし、どうしたら祖父を病院へ連れていくことができるでしょう?

 

 

【 上條先生の回答 】

認知症の症状と、認知症の方のための制度の両面から方策を考えましょう

ひとり暮らしのお祖父さまのこと、さぞご心配だと思います。ご家族としては、お祖父さまに何かあってからでは遅いと焦る気持ちもおありでしょうし、かといって無理強いもできないし、したくないでしょう。普段から一緒に暮らしていないのであればなおさら、戸惑いも深いことと思います。このような悩みを持つ方はいま、日本中にあふれていることでしょう。

 

ご様子から認知症が強く疑われる方では、以下の2つの側面から考える必要があります。

 

(1)ご家族が認知症について知り、症状に応じて上手に対応すること
(2)認知症の方をサポートする制度を知り、それを上手に利用してご家族だけで抱え込まないこと

 

今回のシリーズは、この両面からのアプローチを探っていきます。

 

認知症について、まずご家族が理解しましょう

image003まずご家族には、「認知症の人は普通の暮らしはできない」「家族が認知症になったら外聞が悪い」というような考えがあったら、捨てていただきたいと思います。
今は、認知症のある方でも、住み慣れた地域の中で、できるだけ今まで通りに暮らしていける社会にしよう、と日本中で取り組んでいます。それを絵空事にしないためには、何より、認知症のある方の身近にいるご家族の、正しい理解が必要。認知症という病気についてと、認知症の方のための社会的な制度について理解し、心構えをしていくことが大切だと思います。

 

認知症については今、たくさんの情報があります。症状やご本人の心理状態などについて、本やネットなどで調べてみてください。

 

そうするとまず、「誰よりも、認知症になったご本人が一番不安で心細い思いをしている」ということに気づかれるのではないかと思います。

 

たとえば、がん、心臓病や脳血管疾患など、高齢者がかかる重大な疾患はたくさんあります。そのような疾患の兆候を自覚したら、どのように思うでしょうか。普通はとても不安になり、早くみつけてもらいたい、治療をしてもらいたい、と考えるはずです。
認知症も、「高齢に伴う、記憶などの障害をおこす脳の病気」、つまりほかの病気と同じなのです。

 

最近よく聞く、「軽度認知障害(MCI=認知症のごく初期の症状)」の段階では、ご本人は自分が物忘れをしたり、注意散漫になったりしてさまざまな失敗が増えていることを自覚して、大きな不安をかかえています。ですので、この初期の段階で、ご家族から「なんだか最近少し調子が悪そうね、病院へ行ってみようか」などと話すと、素直に検査などに応じられる場合が多いようです。

 

認知症が進むと、拒否が強くなる理由は?

image005ところが、認知症が少し進むと、「物忘れしたことを忘れる」「失敗した自覚がなくなってくる」ようになります。この段階になるとご本人は、「自分がしたとも思えない失敗などをいきなり指摘され、自分のせいにされる」ような感覚があるようです。「なんだかおかしいよ」などと言おうものなら、「そんなことはない!」と言い張るのは、このような心理状態になるからです。場合によっては不注意で済まされない事故がおきたり、清潔を保てないなど、QOLが下がってきて、周りの多くの人たちも異変に気付きます。

 

相談者のお祖父さまは、どうやらこの段階に入ってきている可能性が強いです。このような方には、「病院で診てもらおう」と言わずに、「年に1度の健康診断に行こう、私も一緒に受けるから」など、少し表現をやわらげてうまく連れ出すような、対応の工夫が必要でしょう。

 

また、すぐにご本人を連れ出すことが難しい場合、ご家族だけで事前に医師と面談して相談することも可能です。認知症薬などの投与はできませんが、有用な情報提供をうけることができるかもしれません。

 

ご家族だけで抱え込まず、相談できる窓口へ行く

ご家族での対応が難しい、行き詰ったと感じた場合は、まずはご本人がお住まいの地域の「地域包括支援センター」や、役所の高齢者担当窓口に電話をかけてみたり、足を運んでみることも大切なことです。ネットや本だけではない、生の情報をもらえることはもちろん、ご家族にかわり、「医療者によるチーム」に介入してもらえる場合があります。

 

「認知症初期集中支援チーム」とは

この「医療者によるチーム」とは、国の定める新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)にも定められた「認知症初期集中支援チーム」のことです。2018年(平成30年)までに、すべての市町村に設置、実施することを目標に、各地で取り組みが進んでいます。
認知症を専門とする医師と、認知症についての知識を備えた医療と介護の専門職(看護師、保健師、作業療法士、介護福祉士、社会福祉士など)がチームを組み、認知症のご本人や家族からの最初に訴えに対応しよう、というものです。

 

次回は、この認知症初期集中支援チームについてもう少し詳しくお話します。

 

●「認知症の人が受診を拒むとき」の記事をすべて見る
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プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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