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高齢者の“最期の瞬間”、立ち会えない覚悟を「家で亡くなるということ」3

2016年4月22日

第3回の今回は、家で看取るときの「心構え」について考えます。
病院であっても、自宅であっても、患者さんがいつ亡くなるのかを予想するのは難しいもの。
でも、上條先生は、「最期の瞬間にこだわらないで欲しい。こだわり過ぎると、介護者が疲れ果ててしまう。在宅での看取りには、最期のときに立ち会えないという覚悟を持つことも大事」だと話します。
<回答:上條内科クリニック 院長 上條武雄 / 構成・文:星野美穂>

 

 

【質問 自宅での看取り、本当にできるの? ~89歳 要支援1】

父が家で死にたいと話しています。でも、家で亡くなるということがイメージできません。
(相談者:娘)

 

同居している父が、「死ぬときには、病院ではなく家で死にたい」と言います。幸い父はまだ元気ですが、まもなく80代後半になります。今から最期のことを考えて…(続きはこちら)

 

 

【 上條先生の回答 】前回からの続き  *前回(2回目)1回目はこちら

「最期の瞬間」に立ち会うことは難しい

image001「家で亡くなるということ」シリーズの第1回で紹介したHさんのように、自宅で、家族そろって見送ることができるのは幸せなことです。

 

ただ、誰かしらが交代勤務で見守ることができる病院とは異なり、自宅では家族しか見守る人がいません。
医者から「そろそろ…」と告げられても、現実に仕事が休めるのはせいぜい2~3日。また、買い物に行ったり、あるいは睡眠をとったりしなければならないのは、生きている人間として当然のことです。

 

ですから、特に介護する人が一人きり、または少ない人数で看病している場合、たとえば、朝起きたとき、冷たくなったご本人を発見したとしても、それは想定内のことだと思います。ずっと、一日中ご本人を見ているわけにいかないのですから。
息を引き取る瞬間はそばにいられなかったとしても、少なくとも数時間後には見つけることができたのだから、良しとする。
在宅での看取りでは、そうした覚悟も必要です。

 

眠らずに最期のときに立ち会おうとした奥さん

79歳のIさんは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)と不整脈があり、酸素療法を行いながら、自宅で療養していました。
COPDが徐々に悪化し、呼吸が苦しくなるなか、医療用麻薬を使って辛い症状を取っていきましたが、あるとき、ご家族に「あと数日ですね」とお伝えしました。
その日から、奥さんはIさんのそばにつきっきりになりました。夜も寝ずに、Iさんの顔を見ています。
「奥さんが倒れてしまいますよ、寝てください」といっても、「最期のときにそばにいたいのです」といって譲りません。でも、3日目の夜ともなると、さすがに体力が持たずにIさんの横に布団をしいて眠ってくれました。

 

4日目の朝、訪問診療のために顔を出すと、「朝、起きたときも主人は生きていてくれました。今夜からはちゃんと寝ます」とおっしゃっていただけました。
Iさんは、5日目の早朝、奥さんが寝ているうちに旅立たれました。ショックを受けているかなと心配しましたが、「私が寝ているときを選んだのですね。ちゃんと寝ろよって主人が言ってくれた気がします」と話してくれました。

 

看取りは「点」でなく「流れ」で考える

image003ご自宅で看取りに向かうとき、息を引き取るその「瞬間」にこだわらなくていいと思います。
ご本人を診察させていただいて、「そろそろ」と感じたら、ご本人にもご家族にも、「まもなくですね」とお話しします。ただ、「そのとき」の正確な時間は誰にもわからないのです。

 

いくらご家族が覚悟を決め、最期のときに立ち会いたいと思っても、生きている人間には生活があります。いつ「そのとき」を迎えるかもわからない患者さんのそばにずっとついているのは無理があります。

 

仮に、医師から近いうちに亡くなるかもしれないと言われていて、それでも外せない用事で出かけ戻ってきたときに、患者さんの死に直面することになっても、すぐに見つけてあげられたことを良しとする、そういう覚悟が看取りには必要ではないかと考えます。

 

「そのとき」に間に合った、間に合わなかったにこだわるのではなく、最期のときに立ち会えなくても後悔しないように、前もって出来ることをやってあげることのほうが大切です。
看取りは、「点」でなく「流れ」で考えるもの。
自宅での看取りでは、そうしたことも考えていただきたいと思います。

 

次回は、一人暮らしの方の、自宅での最期を考えます。

 

●「家で亡くなるということ」の記事をすべて見る
●「在宅医 ドクター上條に聞く」のコーナーをすべて見る
●「高齢者のかかりやすい病気・疾患」の一覧を見る

 

●こちらの記事も参考に
→「終末期を家で過ごす」

 

 

プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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