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リスクがあっても手術をするのはどんなとき?「高齢者の手術・治療」3

2016年3月18日

人生の終焉の近い高齢者では、ご本人の希望と心身の状況から、「積極的な治療を受けない、または受けられないので、緩和的な治療のみで看取りをする」という選択肢があることを前回お話ししました。
ただ、苦痛が強い場合は、手術が緩和治療の一部となることも、またあり得ます。それはどのようなときでしょうか。
<回答:上條内科クリニック 院長 上條武雄 / 構成・文:椎崎亮子>

 

 

【質問 高齢の母の白内障手術はしたほうがよい? ~88歳・要支援1】

高齢でも比較的元気な母。白内障の手術を眼科医から勧められましたが、年齢的にはもう手術などしないほうがよいのでは?
(相談者:息子)

 

先日、眼科検診で母(88歳、要支援1)の目について、眼科医から「白内障がかなり進行してきています。でも今なら手術すればよく見えるようになりますよ」と言われました。数年前に骨折してから多少足が不自由ですが、母には…(続きはこちら)

 

 

【 上條先生の回答 】前回からの続き  *前回(2回目)1回目はこちら

手術でないと痛みや苦痛が取れない場合がある

1高齢の方に手術をしなければならない病気がみつかった場合、ご本人や家族の希望次第では、そのまま経過観察のみとする場合もあると、前回お話ししました。
ただこれは、病気の進行がゆっくりであったり、大きな苦痛が出にくい場合です。急激に進行するに従い、強い痛みや苦痛が出現し、しかもそれが手術でしか取り除けない(投薬などの、手術をしない保存的な治療ではどうにもならない)場合には、「やはり手術を敢行しましょう」ということになるケースもあります。

 

私がいくつか経験しているのは、大腸がんが進行して大腸をふさいでしまうイレウス(腸閉塞)を起こしてしまうパターンです。
これは非常な苦痛を伴います。消化した食物が通過できなくなるので、便が出なくなるだけでなく、強い吐き気が出てきます。まったく食べられなくなるだけでなく、強い苦痛で衰弱してしまいます。
もしもこうなったときには、苦痛をとるために、少々のリスクがあっても、緊急の手術が選択されます。手術によりがんそのものを治癒させることはできませんが、人工肛門をつけたり、腫瘍でふさがれている部分を回避して前後の腸をつなぐバイパス手術をしたりして、腸を食物が通過できるようにすることができます。これによって苦痛がなくなり、ふたたび口から食事がとれるようになります。
この場合の手術は、緩和治療の一環ということができます。

 

高齢者のがんは、一般的には進行がゆっくりです。がんの局所が急激に進行するよりは、全身にゆっくりと広がるような進行のしかたをすることも少なくありません。
ただ、「がんが疑われる」という最初の状況から、その先どのように進行するのかは、やはり未知数としかいいようがありません。

 

相当の高齢であり、ご本人の希望も「もう手術はしたくない」という場合でも、大腸がんが疑われるときは、いろいろな可能性の一つとして、私はこのイレウスの話も必ずします。特に、高齢だけれども、まだまだ食べられる、体はそこそこ元気という方にはとても大事な情報なのです。
そうすると、「手術は本当はしたくないけれど、イレウスになるのはもっと嫌だから、検査や手術をしておこうか」といった選択肢が生まれることもあるのです。

 

見通しを話したあとも、治療をしながら経過を判断する

2最初に病気が疑われたときに、私はこのような見通しをある程度先まで見越してまとめてお話ししています。ただし、その場で治療の決断を迫るということではありません。

 

「こうなるかもしれませんから治療しておきましょう」とおどかすわけではなく、「こうなる場合もありますが、そのときにはこういう手があります」とあらかじめ話しておくことで、安心につながります。
いろいろな可能性をまずは知っていただくことで、いざ予想されたことが現実になったときに、ご本人や家族があわてずに治療を選択していければそれでよい、ということなのです。

 

逆に、先の可能性を何もお話ししていなければ、「こんな状態になるなんて、あのとき何も言わなかったじゃないか」という思いが、ご本人や家族に生まれることになりかねません。あわてて治療を選択することにもなれば、心にも負担がかかってしまうのです。

 

次回は、ご本人が治療を拒否されているような場合はどう考えるか、についてお話しします。

 

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プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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