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88歳の母でも、白内障の手術をすべき? 「高齢者の手術・治療」1

2016年3月4日

医学の進歩により、一昔前なら治療をあきらめてしまうような状態でも、治療ができ、元気を取り戻せるという時代になりました。2015年9月現在、日本には100歳を超える方が6万人以上います。人生、100年を目指せる時代になったといえるでしょう。そこで問題になるのが、高齢者が病気になったときにどこまでを「治療すべき」ととらえるかということです。高齢だから多少の不調は仕方がない? 高齢だから強い治療はかえって負担になる? 今回から5回シリーズで、この問題に取り組みます。
<回答:上條内科クリニック 院長 上條武雄 / 構成・文:椎崎亮子>

 

 

【質問 高齢の母の白内障手術はしたほうがよい? ~88歳・要支援1】

高齢でも比較的元気な母。白内障の手術を眼科医から勧められましたが、年齢的にはもう手術などしないほうがよいのでは?
(相談者:息子)

 

1先日、眼科検診で母(88歳、要支援1)の目について、眼科医から「白内障がかなり進行してきています。でも今なら手術すればよく見えるようになりますよ」と言われました。数年前に骨折してから多少足が不自由ですが、母には認知症もなく、テレビで時代劇を見るのが大好きで、毎日楽しみにしています。しかし最近は「まぶしくて目が疲れて長い時間はテレビを見ていられない」とこぼしていることもしばしばです。

 

確かに目が良く見えれば母は嬉しいと思うのですが、さすがに88歳。手術も心配ですし、そもそも年齢相応の衰えなのだからもうこのまま放っておいてもよいのではないかとも思います。眼科医が勧めるということは、手術をすべきということなのでしょうか?

 

 

【 上條先生の回答 】

手術に耐えうるかどうかは、年齢だけでは決まりません

288歳というお年で、毎日の生活を楽しまれているお母さまは、とてもお幸せだと思います。でも、せっかくの時代劇も、白内障のせいで目がショボショボでは楽しみも半減してしまいますね。
さて、今回は結論から申し上げましょう。私は、条件さえ合えば、お母さまの目を手術してさしあげることは良い結果になると考えています。
88歳は確かに高齢ではありますが、現代では、90歳、100歳の方でも条件が整えば手術は受けられます。逆に言えば、手術を受けられるかどうかは年齢だけでは決まらないということなのです。

 

ご質問の白内障の手術を例にとると、「条件さえ合えば」の条件とは、以下のようなことです。

 

・局所麻酔の手術なので、手術中(数十分)医師の指示に従ってじっとしていられる
・上記ができない場合、全身麻酔で手術は行えるが、その場合は全身麻酔に耐えられる心肺機能がある
・手術後、点眼薬を指示通り1日数回、必ず点眼することができる
・手術部位を触ったりせず、安静を保てる
・手術前後の視力の評価を、ご本人が十分に行える

 

これらが可能な方であれば、手術を含む治療の恩恵を受けられると考えます。ですが、たとえ年齢的にはもっと若い方であっても、種々の理由で麻酔や術後のケアを行えない場合は、手術を安全に受けられない、あるいは術後の治療を継続できないので、治療を断念せざるを得ないということになります。

 

白内障の手術と、そのあとに必要な治療

白内障は、加齢などの原因によって、眼球の中の水晶体(カメラでいえばレンズにあたる部分)が濁り、視野がかすんだり、まぶしく感じたりする症状が出ます。放置するとゆっくりと進行し、視力が低下していきます。
軽度の場合は、進行させないために点眼薬をさすだけで様子を見ることもあります。ただし一度濁った水晶体がもとに戻ることはありません。視力が落ちて生活にさしさわりがある場合には手術が検討されます。

 

白内障の手術は通常、局所麻酔で行われます。3ミリ程度、目の表面を切開し、濁った水晶体の中身を取り出し、代わりに眼内レンズを挿入するものです。最近では日帰りで手術を行う医療機関もありますが、術後の経過をみるため数日入院することが多いようです。ずっとベッドに寝ているような全身の安静は必要ないのですが、手術した目は触らないようにしなければなりません。

 

手術後しばらくは、感染症などの合併症を防ぐために点眼薬を一日数回さす治療が必要です。また、眼内レンズによって手術前と見え方が変わりますので、必要に応じて眼鏡をかけたり、それまでの眼鏡の度数を変えたりすることがあります。これらの治療のために、術後も通院が必要です。

 

白内障が進行するとどのような影響があるか

3相談者のお母さまは要支援1とのことで、生活のほとんどは自立していらっしゃいます。しかしこの先、白内障の進行により目が不自由になられると、生活上の楽しみが減るというだけでなくADL(日常生活動作)の低下につながる可能性もあります。

 

お元気なうちに手術を受けることで、QOL(生活の質)もADLも保つことが可能だと思われます。

 

 

本当に手術を受けるかどうかを決めるために

まずは、お母さまご本人のご意思がもっとも大切です。眼科医が手術を勧めたということは、手術をすれば今よりお母さまの生活が向上すると眼科医が判断したということですが、もう少し詳しく、手術のメリット・デメリットも聞いてみるとよいでしょう。それを踏まえて、お母さま自身が今、どう感じていらっしゃるかを確認してください。

 

手術やその前後の検査、入院、治療をお母さまがきちんと耐えられるかどうかは、いつもお母さまを診ている内科のかかりつけ医にも尋ねてみるといいでしょう。不安な点があれば併せて相談すればよいと思います。

 

次回からは、白内障を離れ、高齢の方が不調を訴えた場合に、どこまで治療ができるのか、あるいはできないのかということを、私自身の経験した事例などをもとにお話ししていきます。

 

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プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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