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あざができるのは、保湿不足や梗塞予防の薬のせいかも?「高齢者のあざ」3

2016年1月22日

軽い刺激でも紫斑(あざのような状態)になってしまうことのある高齢者の皮膚。加齢で組織が衰えてしまっていることは仕方がありませんが、少しでも軽減するために何より大事なのが「皮膚の保湿」。紫斑のような皮膚の奥で起こることも、水分を保持することで紫斑の予防になり、なってしまっても症状の軽減が可能になります。
<回答:上條内科クリニック 院長 上條武雄 / 構成・文:椎崎亮子>

 

 

【質問 あざがたびたびできる母について ~85歳・要介護3】

認知症があり足腰が弱く介護施設に住んでいる母。ある日腕にいくつものあざがあるのをみつけました。虐待ではないかと心配です。
(相談者:娘)

 

85歳の母は、認知症があり足腰が弱っていることもあり施設にいます。先日会いに行くと、両腕に赤黒いあざができていました。施設の職員からは、「介助を強く拒否されることがあり、転倒防止のために職員がとっさに腕をつかんだところ、皮下出血してあざになりました」と伝えられました。見るも痛々しい…続きはこちら

 

 

【 上條先生の回答 】前回からの続き  *前回(2回目)1回目はこちら

表皮剥離の防止につながる皮膚の保湿

1前回、老人性紫斑になってしまった場合に、その部位の表皮が剥離(めくれること)しない対策が大切と書きました。フィルム剤を適宜つかう、保湿剤を塗ってその上から手袋状のものをはめる、ネット包帯で保護する、など患部を外から保護する方法です。続いて今回は、保湿や身体の内側からの対策に注目してみていきましょう。

 

老化した皮膚はコラーゲンが減っているため、水分を保持することが困難です。組織全体が薄く、もろくなっているのも、組織そのものが水分不足であるためです。水分を補うことによって、組織の構造に弾力が増し、簡単に傷つかずにすみます。紫斑ができてしまっても、しっかり保湿をすることで、表皮剥離を起こしにくくなるのです。

 

ヘパリン類似物質の軟膏は内出血の吸収にも役立ちます

保湿剤は、皮膚科医でなくても、内科医でも処方することができます。よく処方するのは、尿素を配合した軟膏や、ヘパリン類似物質を含む軟膏です。
尿素はそれ自体が水分を引き付け、細胞の中と外を行ったり来たりしながら水分を程よく保つ働きをします。そのおかげで皮膚の角質層の水分を保持し、角質そのものを柔軟に保つのです。

 

また、ヘパリン類似物質は、保湿のほかに血行促進や炎症を抑える働きがあります。実はこの血行促進作用のおかげで、内出血が再度吸収されるのを早めることも期待できるのです。薬の効能にも、血腫の改善がうたわれています。
私自身は、老人性紫斑ができた人、できやすい人には、ヘパリン類似物質の軟膏を処方することが多いです。ただし、出血傾向が続く場合は禁忌ですので、使うタイミングに気を付ける必要があります。

 

ワセリンは皮膚をコーティングするために使いましょう

「保湿するならワセリン」と考える人もいますが、ワセリンは皮膚から水分が蒸発するのを防ぐ効果はありますが、皮膚の組織そのものに水分を集める作用はありません。
したがって、ワセリンを使うなら、保湿作用を持つ軟膏などで皮膚そのものの水分量を高めたうえで、それが蒸発してしまわないよう、皮膚表面をコーティングするために塗るという考え方をすればよいと思います。

 

市販品よりも処方薬のほうが効果は高いです

2市販の保湿クリームと、処方薬の軟膏などとはどう違うかと聞かれることもあります。処方薬は、有効成分を単体で基材(クリームや軟膏のもとになる伸びのよい材料)の中に溶かし込んであります。市販品は、有効成分が少なく、その分を香りや別の伸びのよい基材、ビタミンなどの別の成分を配合することで付加価値を高めてあります。

 

普段のスキンケアに、良い香りとともに使いたいのであれば、市販の化粧品(医薬部外品)でもよいと思いますが、紫斑を治療するためと考えれば、処方薬を医師から処方してもらうか、薬局で医薬品となっているものを購入するのがよいと思います。

 

服用する薬への注意と、栄養状態への注目も必要です

老人性紫斑ができやすい人の中には、脳梗塞や心筋梗塞を予防するための薬を服用している人がいます。これらの薬は、血管の中で血栓(血液の塊)ができるのを予防するものなので、基本的に血を固まりにくくする薬です。
そのため、副反応として、ちょっとしたことでも出血(内出血を含む)しやすい、出血すると止まりにくいといったことがあります。あまりにも紫斑が繰り返されるようであれば、薬を見直してもらうことも、一案ではあります。ただし、薬の見直しだけで解決するものではないことも知っておくべきでしょう。

 

また、全体に栄養状態が悪くなり、たんぱく質が不足していることも、一因として考えられます。褥瘡(床ずれ)も、たんぱく質や、亜鉛・銅といった微量元素の不足があって、傷が治りにくい状態になっているという考え方がされます。同じように、紫斑になりやすいことも、「血管が傷つきやすい」と考えられるのです。

 

ただし、食事を改善すればよいということではない場合があります。高齢になり、栄養素を吸収する力が衰えていると、食べていても低栄養状態になっていくからです。
この場合は必要な栄養素を補う栄養補助食品もあります。使って様子を見てみるのも一案です。
スキンケアと同時に、服用薬や栄養を総合的に見直すことで、少しでも紫斑の改善につながればよいと思います。

 

次回は、老人性紫斑を取り巻く、ご家族や施設の思いに、上條先生の視点で触れます。

 

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プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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