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返事がない高齢者は表情やしぐさを確認「どうコミュニケーションする?」2

2015年10月30日

今回のテーマは、前回に引き続き「声かけに言葉としての反応がなくなった方とどうコミュニケーションをとるか」です。言葉以外に、身振りや手振り、視線なども立派なコミュニケーションの手立てだと上條先生は話します。
<回答:上條内科クリニック 院長 上條武雄 / 構成・文:椎崎亮子>

 

 

【質問 呼びかけに反応しなくなった祖母について ~92歳・要介護5】

アルツハイマー型認知症に脳梗塞を併発した祖母。家族が話しかけてもほとんど答えなくなりました。どうすればよいのでしょう?
(質問者は孫)

 

祖母は2か月前、脳梗塞と診断され入院、処置で一命はとりとめました。しかし家族が話しかけても聞こえているのかどうか。ほとんど言葉を返してくれなくなりました。この状態は改善しないのでしょうか。また、今後どのように祖母の意思確認をしていけば…続きはこちら

 

 

【 上條先生の回答 】前回からの続き  *前回(1回目)はこちら

反応が返せなくても感じる力は残っています

1前回は、脳の機能は、何かが失われても別の機能が代替して補うというお話をしました。
脳梗塞などの脳血管障害や、アルツハイマー病などで、脳の機能が障害されたとき、実際に脳の機能がどれだけ、どのような形で残されているかをダイレクトに検査する方法はないといってよいと思います。ただし、音が聞こえているかどうかは、脳波を測定すればわかります。例えば、脳死の判定を行う際には脳波を測定します。耳からの物理的な音の刺激に対して、音を伝達する機能が残っていれば、脳波として記録されるからです。
聞こえていても、それが何の音なのか、人の声なら言葉として意味を理解しているかなどは、検査では調べようがないのです。

 

では、お祖母さまが今、どれだけ聞こえているか、どれだけ理解できているかをどのように判断すればよいのでしょうか。
本当に基本的なことですが、言葉での返事以外の小さな表情の変化、しぐさなどを細かく観察して、手掛かりをさぐる必要があります。
たいていの方は、言葉や大きな動作での反応が返せなくても、感じる力はきちんと残っていて、本当に小さな反応…例えば視線や表情など…を返してくれることが多いのです。

 

声かけに身振り手振りを添えることで、反応が変わることもあります

質問者のお祖母さまと同様に、言葉かけ、声かけに対する返事がほとんどなくなった方がいました。
この方、Aさんとしておきましょう。どうやら音は聞こえているようなのと、返事の代わりらしいうめき声のような反応は返ってきていましたが、どんな意思表示なのかを判断できるほど明瞭ではありませんでした。あるとき、ご家族のおひとりが、Aさんがご家族の動きを目で追っているようなのに気づきました。そこで、声かけと同時にジェスチュアを交えるようにしてみました。たとえば、のどが渇いているか、と尋ねる際に、飲み物を飲むしぐさをしてみる、といったことです。

 

すると、うめき声のような返事に、明らかにYES NOのニュアンスが感じられるように変わってきたのだそうです。つまり、Aさんは、音声として聞こえた言葉を理解する機能が衰えていたものの、目から入ってきた情報を理解する機能で補うことができた、ということになります。

 

「人間同士として伝わるはず」と考えることも大切です

2認知症でも脳血管障害でも、非常に高齢な方の場合は特に、脳の回路のどこが障害を受けたかを詳細に調べることはできないわけですから、そこにこだわりすぎるよりも、「人間なのだから、なんらかの形で意思の疎通はできる」と考えることが大切です。

 

脳血管障害では、動くことも話す(声を出す)こともできなくなる、閉じ込め症候群と呼ばれる後遺症が残ることがあります。話しかけても一見なんの反応もないように見えますが、まばたきをしたり、目だけを動かして意思表示ができます。

 

認知症介護では、最近、スキンシップによって気持ちを伝えるタクティールというケア方法や、どのような人にでも「人間らしく」接することを旨とするユマニチュードというケア方法が提唱されています。医学的な改善を考えるより、ケアの中で、介護する人が「こうやったら伝わった」というのを発見して、ほかの家族や介護者に伝えてあげる、情報共有することが、失われたコミュニケーションを取り戻す近道になると思います。

 

次回は、上條先生の患者さんの実例を通して、言葉とそれ以外のコミュニケーションの方法について考えていきます。

 

●「反応がなくても聞こえてる?」の記事をすべて見る
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プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

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